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2016年6月

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フランス高等教育機関 留学の手引き

 この手引きには、日本からフランスの高等教育機関に留学する際に役に立つ基本事項が載っています。各情報・データは(2016年6月)における一般的な状況です。最新・個別 の情報については、関係各所にお問い合わせください。

※アクサン記号は省略しています。
 
学校の種類 (1)大学 Universites: 公立
a 一般教育課程Formation generale
 学士課程Licence
 修士課程Master
 博士課程Doctorat
b 職業教育課程Formation professionelle
 大学短期技術教育免状DUT(Diplome universitaire de technologie)
 職業学士課程Licence professionnelle
 職業修士課程Master professionnel
(2)グランゼコール Grandes Ecoles:公立・私立
(3)高等職業専門教育:Ecoles et instituts Specialises:公立・私立
在学期間 (1)大学 Universites
a 一般教育課程Formation generale
  学士課程Licence:3年(2年次と3年次に編入も可
  修士課程Master 1:2年/Master 2(2年次編入):1年
  博士課程Doctorat:3年
b 職業教育課程Formation professionelle
  大学短期技術教育免状DUT(Diplome universitaire de technologie):2年
  職業学士課程Licence professionnelle:3年
  職業修士課程Master professionnel:2年
(2)グランゼコール Grandes Ecoles:3~5年
(3)高等職業専門教育:Ecoles et instituts Specialises:2~5年
学年度 2学期制(秋学期開始)
・秋学期: 9・10月~1月
・春学期: 1・2月~6・7月
応募資格 (1)大学 Universites:
 学士課程Licence:日本の大学1年目への入学資格)
 修士課程Master:日本の学士号取得
 博士課程Doctorat:日本の修士号取得
(2)グランゼコール Grandes Ecoles:機関や希望する入学年次によって異なる。
(3)高等職業専門教育:Ecoles et instituts Specialises:教育機関により異なる。
必要な語学力 (1)フランス語
教育機関や年次によって異なる。一般には、学士DELF/B2、修士DALF/C1など。
(2)英語等
英語で講義が行われる教育機関を希望している場合のみで、個々の教育機関によって異なる。
出願方法・選考方法 3か月以上の留学のための出願手続きは、全てCampusFrance - フランス政府留学局・日本支局のウェブサイトから電子申請。なお教育機関によっては、別途、それと並行して申請を求めているケースがある。
出願期限または提出期限 CampusFrance - フランス政府留学局・日本支局は次のように締め切りの区分を設定している。
(1)予備登録手続き(DAP)枠:前年11月15日~1月22日
(2)予備登録手続き枠外(Hors-DAP)
 a大学、およびグランゼコール(工学・経営学):前年11月15日~3月31日
 b IUT, DEUST, CUPGE:前年11月15日~3月20日
 
※上記は入学希望年度が2016-2017年の場合。
※予備登録手続き(DAP)枠と枠外の説明は後の「出願手続き」を参照。
入国・滞在手続き (1) 3か月未満:ビザが不要。
(2) 3か月以上:長期ビザが必要(1年以上は更新)。
授業料 公立の授業料は無料、年間登録料は国が一律で定めている。
 ・学士課程: 184ユーロ/年
 ・修士課程: 256ユーロ/年
 ・博士課程: 391ユーロ/年
 ・工学系グランゼコール:610ユーロ/年
 
※上記は2016-2017年度の場合。
※上記の登録料の他、約300ユーロ/年の保険加入が義務付けられているケースがある。
※私立は3,000~10,000ユーロ/年など。
生活費 地方800ユーロ/月、パリ1,000ユーロ/月
滞在先の種類 大学寮、民間寮、アパート、貸部屋
 フランスの高等教育機関の特徴は、多種多様な形態が入り混じっていることです。フランスには、コレージュ・ド・フランスのように学位を交付しない機関から、学士から博士までの学位を交付する公立の総合大学、資格・免状を授与する私立学校、あるいは修士号に相当する資格・免状を与えるグランゼコールなどがあります。学位・資格の種類は多く、高等教育機関のプログラムも30.000を数えます。Campus France - フランス政府留学局・日本支局をはじめとする機関では、慣例的な呼称を応用することで、区分を簡略化しています。それは大学、グランゼコール、高等職業専門教育の3つです。以下ではこの区分で、概要を記します。

(1)大学 Universites
 公立大学が70校以上、公立高等美術大学が40校以上、建築大学が20以上あります。大学は、学士・修士・博士号を交付します。また大学の枠組みの中に職業学士課程などがあり、他の資格や免状を取得することができます。

(2)グランゼコール Grandes Ecoles
 グランゼコールは、学士から修士までが一体になったフランス独自の教育機関です。修了年数は各機関によってまちまちで3~5年間です。その数は工学系200校以上、経営学系約200校、高等師範学校(Ecole Normale Superieure)4校、国立獣医学校(Ecole Nationale Veterinaire)4校などです。授業料は高く、13,000ユーロ/年もめずらしくありません。

(3)高等職業専門教育:Ecoles et instituts Specialises
 高等学校に併設された機関などを指します。高等技術課程(STS:Section de Technicien Superieur)では、高等技術者免状(BTS:Brevet de technician superieur)を取得することができます。卒業後、美容師などとしてフランスで働くことを望むのであれば、BTSは重要な資格となるでしょう。

※COMUE (Les communautes d’universites et etablissements: 教育研究機関共同体)では、大学間の互換性があります。例えばリヨン大学(Universite de Lyon)は、大学やグランゼコールなど11の機関と、フランス国立科学研究センター(CNRS)で構成されており、各機関を流動的に移動できます。留学後に注目してみてもよいでしょう。

※ボローニャ・プロセスに対応したECTSは以下の通りです。
   ・Licence (学士):180ECTS(バカロレア(大学入学資格)+3年)
   ・Master (修士):120ECTS(バカロレア(大学入学資格)+5年)
   ・Doctorat (博士):180ECTS (バカロレア(大学入学資格)+8年)
  また次の専門学位は学士課程2年、3年に相当します。
   ・BTS (Brevet de technician superieur、高等技術者免状):120ECTS
   ・DUT (Diplome universitaire de technologie、大学短期技術教育免状):120ECTS
   ・Licence professionelle(職業学士):180ECTS
(1) 留学の条件・資格
 日仏間の学生交流を円滑にするため、2014年5月に「日本とフランスの高等教育機関の履修、学位、単位の相互認証に関する協定」Convention de reconnaissance mutuelle des etudes, des diplomes et des creditsが結ばれました。
 欧州相互単位(ECTS)へも対応するようになり、日本の教育機関の1単位が、フランスの教育機関の1.5~2単位に換算されます(註1)。これにより、次のようになりました。

 ・学士課程: 日本の大学1年目に入学する資格を有していること(註2)
 ・修士課程: 日本の大学で学士号取得(成績優秀者は審査のうえ、2年次に編入)
 ・博士課程: 日本の大学で修士号取得

(註1)ECTSでは、一年の教育を60ECTSと計算します。しかし両国で年次は異なります。例えば日本の大学の学士課程は4年ですが、フランスでは3年です。二つを等しいものとして計算するにあたって、このような調整がなされます。
(註2)「大学1年目に入学する資格」とは高校の卒業資格のみを示すのではありません。一般的に、日本の大学へ既に合格していることを示す書類、または既に入学していることを示す書類を求められます。
※なお技師学校formation d’ingenieurについては、準備コース1年目: 日本の大学1年目に入学する資格を有していること、正規課程2年目: 日本の大学で学士号を取得となっています。
 (2) 語学力
 フランスでは、政府が実施しているフランス語語学試験の合格証明書/成績証明書の提出が求められます(註)。求められている水準は、それぞれの大学のウェブサイトに記されています。一般に、次のようになっています。
  ・学士課程: DELF B2以上、または、それに相当するTCFの成績。
  ・修士課程: DALF C1以上、または、それに相当するTCFの成績。
 また次のコースは、フランス語試験に限りません。
  ・博士課程: フランス語で書かれた研究計画書等で判断。多くは指導教員の承諾が必要。
  ・MBA: 英語で講義が行われ場合、TOEFLやTOEICなど。

※交換留学制度を利用する場合、各大学が別途要件を定めています。国内の学内選考の際、フランス語教育振興協会が実施する検定(フランス語検定)が資格として認められることもあります。
(註)フランス語学能力試験に関しては、「フランス語学研修の手引き」の『語学学校の種類・プログラム』を参照してください。

フランス語学研修の手引き ※リンク先を新しいウインドウで表示

 大学などの高等教育機関への留学には通常1年から1年半の準備期間をとることをお勧めしています。またCampus Franceの出願締切日にご注意ください。

留学タイムスケジュール

  フランスに3か月以上留学する場合の出願手続きの多くは、Campus France - フランス政府留学局・日本支局を通します。手続きは電子申請です。個人のアカウントを作成した上で、所定の費用を収め、ウェブサイト上で進めていきます。
 申請書類は、 フランス語か、英語でご用意ください。日本の教育機関から発行された証明書をフランス語に訳出する場合は、フランス大使館指定の法定翻訳をご利用くださ い。出願の区分は、次の二つに大きく分かれています。


a 予備登録申請枠(DAP:Demande d'admission prealable):
 学部1年目、医療系教育課程PACESおよび建築大学への登録志望者が該当します。締め切りが早く定まっています。

b 予備登録申請枠外(Hors-DAP):
 学部2・3年次への編入学、修士課程(マステール1と2)、グランゼコール、美術大学への入学希望者が該当します。
(1) 入国前
 学業目的で3か月以上滞在する場合、フランス大使館領事部で長期学生ビザを申請する必要があります。ビザ申請は、申請者本人が駐日フランス大使館領事部ビザセクションに出向いて行わなければならず、郵送による申請はできません。
 手続きを開始するに当たっては、まず大前提として、Campus France - フランス政府留学局・日本支局での留学手続きを完了しておいてください。その後、駐日フランス大使館のウェブサイトから申請の予約を入れます。予約申請番号を持ち、予約日・予約時間に駐日フランス大使館ビザセクションに出向きます。

【長期学生ビザ申請に必要な主な書類】

ビザ申請に必要な主な書類は以下のとおりです(2016年6現在)。
 ・申請書類チェックリスト(ウェブサイトよりダウンロード)
 ・長期ビザ申請書1部
 ・証明写真1枚
 ・パスポート(3ヶ月以上の有効期限があるもの。また2頁以上の空きがあるもの)
 ・ビザ申請料金
 ・日本国籍以外の場合、「在留カード」または「外国人登録証明書」
 ・教育機関の登録証明書(3ヶ月以上)
 ・経済証明(銀行残高証明書、奨学金証明書など)
 ・移民局OFIIの提出用フォーム(ウェブサイトよりダウンロード)

※ここに記した必要書類はあくまでウェブサイト更新時のものです。変更が加わった際のことを考え、最新情報を必ず大使館のウェブサイトにて確認してください
※滞在期間が3か月未満の場合はビザ取得の必要はありませんが、入国後現地でのビザ申請はできません。自分が留学に何を求めているかを明確にした上で計画を立てていきましょう。
※ビザ申請は入国予定日の3か月前から可能です。審査に3週間以上かかるので、出発日が決まり次第、早めに申請しましょう。

駐日フランス大使館>学生ビザ必要書類 ※リンク先を新しいウインドウで表示

(2) 入国後(学生ビザ取得者のみ)
  フランス入国後3か月以内に居住県管轄の移民局OFII(Office francais de l’immigration et de l’integration)に書留で前述のOFII提出用フォームを送付し、呼び出し状を受け取った後、指定される手続きを行います。学生ビザ3か月以 上の場合、手続きは次のようなものになります。
 ・戸籍謄本(フランス語訳)、フランスでの住居証明の提出
 ・写真1枚の提出
 ・申請料金
 ・健康診断の受診(予約日に医師が行う)

​※手続きを行わなかった場合は不法滞在とみなされ、ビザも失効となります。
※必要な書類は駐日フランス大使館のウェブサイトでご確認ください。

駐日フランス大使館>長期ビザ注意事項 ※リンク先を新しいウインドウで表示

 日本の大学に在籍している場合は、在籍したまま留学することも可能です。大学により制度が少しずつ異なりますが、大きく分けて次のような方法があります。

(1)在籍大学の交換/派遣留学制度を利用する
 海外の協定校に数週間~1学年間程度在籍し、語学研修や正規授業を聴講することができます。留学中に取得した単位を帰国後認めてもらえることが多く、制度によっては留学を含めて4年(学部の場合)で卒業することも可能です。

(2)認定留学制度を利用する
 在籍校と交流協定のない学校への留学も、在籍校からの一定条件を満たせば休学扱いではなく留学扱いになることもあります。その場合、留学先での取得単位が認定されるほか、留学期間が在籍校の修業年次に認定されることもあります。

(3)休学して留学する
 学校を自分で選び、各個人で手続きを行って留学します。協定校以外に留学した場合でも、大学への事前申請により単位が認定されることがありますが、 留学期間は在籍校での修業年限としては認められません。また学校によっては留学を休学理由として認めないところもあります。

※留学方法については在籍校の留学担当部署と事前によく相談してください。
 渡航前の方を主な対象者として日本で募集される奨学金として、以下のものがあります。留学時期の1年以上前に締め切る奨学金もありますので、留学希望先校から正式な入学許可を得るのを待たず、早めに情報を収集しましょう。

(1)日本学生支援機構の奨学金
 貸与型の第二種奨学金(海外、短期留学)、給付型の海外留学支援制度(大学院学位習得型、協定派遣)があります。いずれも日本の学校を通じて申請します。応募資格などの概要は日本学生支援機構の「海外留学のための奨学金」で確認できます。

海外留学のための奨学金 ※リンク先を新しいウインドウで表示

(2)大学間の交換留学生への奨学金
 フランスの大学と交流協定を締結している日本の大学で、奨学金を出しているところがあります。在籍大学の留学担当部署にお問い合わせください。なお、上記の第二種奨学金(短期留学)、海外留学支援制度(協定派遣)への応募も、在籍大学を通じて申請することが可能です。

(3)フランス政府奨学金、その他のフランス留学の奨学金
 文系各専攻分野・理系で出願資格は異なりますが、主にフランスの大学・研究所などで修士・博士課程への留学を希望する者が対象です。詳細は駐日フランス大使館へ問い合わせてください。

駐日フランス大使館>フランス政府給費留学 ※リンク先を新しいウインドウで表示

(4)その他の奨学金
 駐日フランス大使館の奨学金ページ、Campus France - フランス政府留学局・日本支局の奨学金検索エンジンなどを参照の上、詳細は直接奨学金を提供している各機関に問い合わせてください。
 なお、当機構では、上記の奨学金も含め、日本で募集される各種奨学金の概要をまとめた『海外留学奨学金パンフレット』を毎年1回発行しています。掲載データはウェブサイト上で公開されており、『海外留学奨学金検索サイト』にて検索することもできます。
 最新の募集内容については、各団体に直接お問い合わせください。

フランス留学情報:留学の手引き/お役立ちリンク集 ※リンク先を新しいウインドウで表示

(2016年6月更新:禁無断転載)

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