留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
国ごとの違いを明確に知り、自分にあった留学先を見つけましょう。

大学・大学院・短期大学・専門学校 奨学金留学

最新の情報については、 ビザについては日本国内の大使館・総領事館に、学校情報は留学を希望する学校に、必ず直接確認してください。
T.T.さん
都市名:デリー
学校名:デリー大学(University of Delhi)
専攻名:Economics
留学期間:2012年6月~
取得資格・学位:Bachelor
留学形態:奨学金留学
奨学金名:インド政府奨学金(ICCR奨学金)
留学の動機
なぜインドに留学しようと思いましたか?他国との比較、決め手になったことなどお答えください。
学位と勉強のために、もともと大学に行こうと思って、勉強がしたいという中でも、これから海外に出たい、ということもあったので、英語が学べるところということを条件に、海外の大学を考えていました。
その中で去年、留学の専門学校で、アメリカ、オーストラリア、イギ リスなども含めて海外の大学を探しているとき、やはり学費が高いな、っていう実感があって、それで色々発展途上国も含めていろいろ考えたときに、インドの 奨学金の制度を見つけました。一番は学費という点ですが、これに加えてもともと国際協力に興味があったので、そういうNGOがたくさん滞在している国って いう点と、いま経済が成長しているという点でも注目されているので、将来どこかに就職したくなって、就職活動でも有利になるかなということで(これはおま けですが)、インドに決めました。
具体的になりますが、国際協力に興味があって、関係する本をいろい ろ読んでいたときに、伊勢崎賢治さんという東京外国語大学の教授の方で、もともと国連にいた人ですが、その方が「国際貢献のウソ」という本を出していて、 それを読んで、その方のその本の最後に、これから国際協力をやりたいのであれば、海外の発展途上国の一流の大学に行け、と書いてあって。その人の経歴自体 も、早稲田大学を卒業してからICCRでボンベイ大学(注:現ムンバイ大学)にソーシャルワークを学びに行っています。それをちょっと昔読んだこともあっ て、海外の大学に行こうと思って、学費を含めて選択肢を考えていた時に、そういう本があったなあということで、調べ直したっていうのもきっかけです。
 
留学前の準備期間、言語の勉強方法
留学を思い立ってから実際に現地へ出発するまで何か月くらいの準備期間が必要でしたか?
留学に行くものだと思って語学の勉強をしていた期間を含めると、だいたい1年半くらい前です。インドに行こうと思ったのは半年くらい前です。
ICCRの試験が2月の始めに行われて、連絡が来たのが6月の前半、渡航しなければならなかったのが、6月の後半。だから、連絡が来てから渡航するまでの時間は2週間しかなかったです。他のICCRの留学生に訊いても直前にしか連絡が来なかったというので、基本的にICCRの合否通知が来てから行くまでは1か月もないくらいだと思います。
準備期間中にいちばん大変だったこと、時間は十分だったかをお答えください。
書類が多いという点と、現地の情報が見つからないので検討しようにも情報がなかなか集まらないという点です。半年という期間は十分だったと思いますが、合否が来てから時間がない点は十分ではないです。半年前に行くと分かっていたら、すごく十分だと思いますが、合否が直前にしか出ないという点は、とてつもなく不安で、どっちにも動けない状況でした。
留学前にインドの現地語または英語をどのように勉強しましたか?語学試験は受験しましたか?
英語はインドにいくまでに必要なかったですが、もともとアメリカの方に行く予定だったので、TOEFLを中心に勉強していました。TOEFLに関しては、やはりTOEFLの勉強を、試験用に進めるのが一番だと思います。
語学学習において、どんな勉強方法が一番効果的だと思いますか?
一番やっておいた方が良いと思ったのは、ライティングです。インドの試験はほとんど手書きで、僕の場合は3時間ありましたが、とにかく大量に書き続けなければいけないので、ライティングができなければ全然点数が取れないです。これは普通の定期試験の話です。あとは海外に行ったらどこでもそうだと思いますが、大学は大量のリーディングがあるので、リーディングスキルも必要ですね。
情報収集方法
どのようにしてインド留学について情報収集しましたか?
海外の普通の大学だったら、大学名を検索すればホームページから大学の授業の内容とか、出てくると思います。インドもあることはありますが、なかなか見たい情報を見られなかったり、大学のランキングもよく分からないし。
一番分かりやすい例で言うと、まずデリー大学が一番だろうっていうことは想像できて、どこにあるんだろうと思って調べたときに、Googleのマップでもぱっと出てこない。いろんなところに表示されて、そこでやっと分かったことが、いろんなところにカレッジが散らばっているから、ひとつには特定できない、ということでした。すぐになかなか自分自身でそういう情報を得るのは難しいと思いました。
現地学校への問い合わせ
学校へはどのような手段で連絡を取りましたか?また、具体的な質問内容を差支えない範囲で教えてください。
学校に直接連絡を取ったことは皆無です。
出願について
出願時に提出した書類と、提出方法を具体的に教えてください。
ICCRを使わない場合は、自分で直接大学に行って書類を提出したりとか手続きをしなければいけないですけど、おそらくその場合、インドと日本との間のやり取りになると、もうとても面倒だと思います。インド自体、かなりルーズで、インドにいても一つ一つの手続きに何日もかかったりとか、返事が来なかったりとか、下手をすると書類を無くしてしまったりとか、そういうことが多々あるので、そういう意味でICCRを使うことによって、大学に提出する書類もICCRの奨学金を取るために提出すれば、そこも含めて対応してくれるので、学費と手続きの手軽さという面でもICCRを使った方が良いと思います。
ビザ・居住の許可等の取得
(JASSO注:手続き上の必要書類等は当該地における当時のもので、申請にあたっては、自己の責任において最新の情報を確認する必要があります。)
ビザの取得にはどのような書類や手続きが必要でしたか?気をつけた点も教えてください。
ビザはICCRの場合は合格通知が来て、受け入れ通知も来るのですが、これらを持っていけば、1週間くらいで取れます。一般の人で1週間で取れたっていう人もいれば、何日もかかる人もいて、何の違いなのかはよく分かりません。ただ、大使館経由で合格通知が来るので、大使館の方にも連絡を入れて、両側から連絡をすることによって、おそらく普通の人よりはスムーズにできていたのではないかと思います。ビザに関しては合格通知を見せて、大使館にちょっと急いでくださいってお願いはできるのではないかと思います。
現地到着14日以内に外国人登録が必要ですが、その手続きはどのように行いましたか?住居証明書の準備や注意事項をお教えください。
まとまりがないですが思いつくことから言うと、時間がめちゃめちゃかかるという点と、14日間が過ぎるとお金を払わなければいけません。到着してから手続きの期限までの中で、それまでに持っていかなければいけない書類がなかなか集まらない。外国人登録するために学校のBona Fideとか、住んでいるところの証明書とか、書類がいろいろありますが、着いてからすごくバタバタで、住むところを探したりとか学校の手続きとかで忙しくなりがちで外国人登録が優先順位としてなかなか上がってこないっていう部分がありました。
結局お金を払ったんですけど、払わない方法としては住居が決まらなくても仮の家で登録してくれるみたいなので、一通りやらなきゃいけないことが終わったら、できるだけ早めに行って、仮の時点でも登録をしておいた方が良いっていう点がアドバイスですね。
学費、生活費、お金の送金・管理方法等
留学中にかかった学費(+諸経費)の総額はおよそいくらでしたか?どのような支払方法が便利でしたか?
学費は12,000ルピーで、支払いはルピーの現金で一括払いでした。
学費以外の生活費(住居費、食費、光熱費、教養・娯楽費など)の、1か月平均額または留学期間全体の金額を教えてください。
アバウトですが、日本人で普通の生活をしようと思ったら、3万円~5万円あれば普通にインターネットを使って、日本人の目から見て違和感なく暮らすことができるちゃんとした家に住んで、時々日本人とちょっと高めのところにご飯に行ったりできます。家賃はデリーで2LDKを借りると、場所にもよりますが、だいたい1万ルピー~2万ルピーで、PG(ペイイング・ゲスト・ハウス)というご飯つきの寮だと、5,000ルピーから10,000ルピー、下に行けばどんどん下にも行けますが、倍くらい差があります。
かなり高級な住居になると、日本より高いくらいになります。知る限りそういうところに住んでいる学生はいないです。
いま2LDKをシェアしているので家賃は半分になります。2LDKで12,000ルピーの部屋を、ベリーズ人のルームメイトと2人でシェアしているので、一人6,000ルピーです。細かいですが、電気代は基本的に別で、だいたい500ルピーくらいは行きます。固定ではなく従量制です。水は使い放題のところが多いです。PGとか寮は基本的や電気・水は家賃に含まれていることが多いです。
学費、生活費をどのように捻出しましたか?(お差支えなければ教えてください)
僕の場合は、もともと海外の留学に行こうって思って準備していたお金があるので、それを月毎にいくらって決めて、入金してもらっていました。
お金をどのように管理していましたか?現地で銀行口座を作った場合、どのような手続きをしましたか?
ICCRの奨学金で留学すると、こちらで銀行口座を作らせてもらえるので、そこで管理しています。
日本からの送金が必要な際、どのように送金してもらいましたか?
海外でも使える日本のクレジットカードと、Savings Account(預貯金口座)のカード、例えば新生銀行とか、シティバンクなどが使えて、これで引き出せるATMはたくさんあるので、親に入金してもらって、自分の通帳から引き出す、という形でやっています。
健康管理
どのような保険(タイプ・金額など)に入っていましたか?留学先校など現地で保険の指定はありましたか?
保険は入っていないです。入らなかった理由は、僕はたまたま現地の日本人の知り合いの友達を紹介してもらって、現地の方に学校の病院とかも使えるっていう情報を聞くことができたので、必要ないかなっていうことで。でも、入っている人もいるので、お金があったら入った方が良いと思います。
日本またはインドで予防接種・健康診断を受けた場合、その内容をお教えください。
受けていません。合格通知が来てから渡航まで2週間しかないっていう点で、それまで、いつ通知が来るか分からなかったので、リラックスしていた部分があって。通知が来てから受けに行かなきゃと思って、受けに行きましたが、3回くらい1週間おきに打たないと意味がないらしく、予防接種をしようと思ったら1か月くらい前から早めに、合格通知が来る前からやっておかないと意味がないですね。
結局1回しか打っていなくて、意味がない状態です。渡航後もまだ打っていないです。最終的にあまり危険性を感じなかったので。でも、普通の人は打った方が良いと思います。自分の経験から、個人的にこれまでなかなか病院にお世話になったことがなく、保険にかけるお金よりも病気になってからお金を払う方がリスクが少ないと判断して、そういう意味で自分は打ってこなかったです。でも、これは確率の問題なので、本人次第だと思います。
現地の医療サービス(大学・現地の病院・クリニック等の利用、薬や衛生用品の利用)を受けましたか?またその場合、気をつけるべき点があれば教えてください。
大学にはディスペンサリーと呼ばれる小さな医務室が設置されています。体調の悪い学生、軽い怪我をした学生は無料の簡単な治療を受けることが可能です。処方される薬も無料です。現地では小さな病院にのみ掛かったことがあります。もし注射を打つ際は針が新品かどうかを念のため確認するよう心掛けております。
マラリア・デング熱等の伝染病対策はしましたか?気をつけたこと、困ったことはありましたか?
就寝の際は蚊帳をつって蚊にさされないようにしていますが、特別な注射などは打っておりません。
学校生活
日本の授業に比べて異なる点、インドらしいと思う特徴、受講した感想を教えてください。
授業に関しては、ちょうど留学の専門学校にいたときに、アメリカの大学の日本校に在籍していて、そこで授業を受けていたのですが、これに比べると、インドは本当に詰め込み教育です。教科書に従って、先生がその教科書を読んでいくだけっていう感じです。グループディスカッションがあったり、先生の研究を発表したり、対話式で進んでいったりは、あまりありません。カリキュラムに従った教科書通りのものをずっと読んで進めていくっていう感じで、日本の高校みたいな感じですね。高校でセンター試験に向けて頑張るみたいなイメージです。
詰め込み教育の先にある目的っていうのは、僕の意見が入り込んでしまいますが、インドの社会は人数がめちゃめちゃ多いので、これをどう消化していくかっていう点で、順位をつけて、良い点数をとった人がどんどん上に行くっていう社会が前提にあると思います。日本は、例えばあまり大学の成績とかを気にせず、面接を重視する企業も多いじゃないですか。インドはもう大学の成績順で採っていくしかないので、大学の制度に定期的なテストがあって、そのテストが一番重要になって、だから授業の出席とか態度とかは重視されず、実際に100%中の5%しかありません。テストでとにかく良い点数を取るっていうためだけに、テストに従ったもの、テストの範囲内のことを、特に中身を深く理解するっていうよりも、一応カリキュラム通りのものを消化して、個人で過去問を解いて準備するっていう感じです。
予習・復習での工夫や苦労した点があれば教えてください。
英語力の問題もあるので、読まないと授業についていけないっていう点があったので、毎日できるだけ授業の先を自習するようにはしていました。僕の場合は学校以外はずっと勉強していたので、1日7~8時間くらいが自習時間でした。その中で予習復習していました。
授業やレポートにおいて、語学上・学習上のサポートはありましたか?
授業が40人以上の大人数のクラスで、一週間のうちに教科1つずつ、ちょっと少人数のチュータリングがありました。その先生がクラスを8グループくらいに分けてちょっと少人数にして質問コーナーを設ける形です。でも、少人数と言っても10人くらいはいるので、なかなか聞けないこともありました。
学校の施設(図書館・PC・カフェなど)は充実していましたか?
キャンパス自体はとても古くて、すごく古い建物が多いです。教室自体も冷房はなく、夏もファンだけが回っている状態で、机も小さい机を2~3人で共有していてとても狭く、時々停電も起こります。キャンパス内にそれなりのキャンティーン(食堂)がありますが、日本人の感覚からすると、汚くて、メニューも少ない。たまに利用はしていました。
他は、パソコンルームはなく、あと図書館はありますが、本の品揃えは日本の大学に比べると少なく、品質もかなり古いものでした。夕方に閉まってしまうので、夜とかは勉強で使えないです。
学校全体やクラスで、現地の学生・外国人留学生・日本人留学生の割合、学生の年齢層はどのようでしたか?
自分のキャンパスで言うと、クラスに1人外国人がいる程度です。僕も一人だけです。インド人がほとんどです。
日本人留学生との交流、インドや他の外国からの学生との交流はできましたか?大変だったことはありましたか?
日本人については、デリー大学全体で、たぶん10名くらい、博士課程の人や交換留学生も含めて10名くらいです。なので、日本人学生同士コミュニケーションが取りやすく、そこで情報交換したり、日本人しか分からない悩みとか、日本の教育制度を知った上で、インドの教育制度も知っているので、ソフト面もハード面も含めて環境の悩みなどを相談したりしています。気軽に少人数で会ったりは月2、3回ありますし、10名一堂に会することも時々、半年で2、3回あったと思います。ごはんを食べに行ったりです。
指導教官とのやり取りでよかったこと、大変だったことはありましたか?
担当教官かどうかは分かりませんが、授業を受け持っている先生がいて、その人がチュータリングも行います。それ以外に何か聞きに行ったりはないです。分からない点があったら聞きに行くっていうチャンスは授業の終わりのときか、チュータリングのときです。
食事
普段はどのように食事をされましたか?現地の食事・食材で苦労したことはありましたか?
インドでよく言われる通り、カレーしかないですね。寮などに入ると、3食7日間カレーが出てきます。アパートに引越をしてからは、自分でスパゲティを作ったりしています。自炊をすれば野菜などいろんな物が安く手に入るし、スパゲティも手に入るし、そういう意味では苦労したことはないです。寮にいた時はずっとカレーなので、飽きてきました。飽きてきた時も寮にはキッチンがなかったので、カレーを食べるしかないです。たまに洋風のお店に行ったり、韓国人が多いエリアなので韓国料理を食べに行ったり、適度に外食もして耐えました。寮に住んでいた時は週1くらいで夜は外食に行き、昼はファーストフードを食べたりしていました。
日本の食材を手に入れることはできましたか?日本から持参すると良い食材があれば教えてください。
できますが、高いです。日本の3倍~5倍かかります。醤油が300ルピーくらい、だしの粉が1kg入っているもので3,000ルピーで、超高級品なので、買わないです。日本から持参すると良いものは、味噌汁、だしの粉などを持ってくるとよいのではないでしょうか。デリーや大都市だったらお金の問題さえクリアすれば、何でも手に入るといえば何でも手に入ると思います。
住居
住居を決めた際の基準(周辺環境、家賃等)や、探した方法(学校などからの紹介の有無、口コミ等)を教えてください。
ブローカーがたくさんあるので、そこに行くのが良いと思います。ブローカーは日本人から紹介してもらった方が良いです。基本的に外国人であるというだけでほとんどのところが高めに紹介してくるので、知り合いにブローカーを紹介してもらうか、インド人の友人を交渉の場に連れて行くなどが良いと思います。
こっちに来てから、アパート→寮→アパートです。最初のアパートのとき、いろいろソファとかベッドとかつけてくれるからこの値段で、という契約をしたのに何もない部屋で、いざ入ってみると、ベッドとか冷蔵庫とか全然備えられていなくて、日本の常識が通じないので、いろいろちゃんと確認してやらないと、すごくルーズで、ちゃんと書類にその条件を書いてもらうとか、そういうことはしっかりする必要があると、とても学びました。
現地の治安状況・注意したこと等
現地の治安状況についてどのように情報収集しましたか?
治安の状況はあまり確認しませんでした。インドに来る前は調べていないです。危ないかなという意識はありましたが、これが一番の目的じゃないし、危ないからどう、ということはないし、行ってみなきゃ分からない、っていうのもあったので、そこまで気にしませんでした。
治安状況を踏まえて気をつけた点について教えてください。
インドの旅行ガイドを読むと、インドは危ないとか、インドについて危険なことばかり書いてあるので、すごく脅かされている感じがありますが、すごく良い人も多くて(もちろん悪い人もいますが)、うまく言いにくいですが、準備しすぎることは無駄だと思いませんが、怖がりすぎて来られないっていうのがもったいないかなと思います。そういう意味で、下見が出来たら一番良いかなと思います。周りを見ていると、ガイドブックに例として掲載されている「盗難に遭いました」などという事例にひと通り遭遇している人もいて、油断はできません。確かに日本に比べたら夜道とかもきっと危ないだろうし、スリとかも多いと思いますが、そこに自分から立ち入らない限りは、日本と同じで危ないところに行けば危ないし、こっちも人が普通に暮らしているわけだから、普通の暮らしをしていれば、事故に遭う確率は日本と同じくらいなのではと思います。
通信
通信機器(PC・携帯電話・スマートフォン等)は、日本から持参されましたか?学校や居住施設での利用はいかがでしたか?
携帯に関していうと、連絡を取ることに困ったことはありません。日本と同じようにほぼどこでも通じるし、インターネットも使えます。ただ、インターネットが遅い、っていうのはちょっと困ります。パソコンに関しては、持ち運びができるUSBモデムが簡単に手に入るし、値段も月額1,000ルピーで使い放題で、日本とのSkypeもできるし、YouTubeも見られますが、スピードは日本とくらべると遅いです。ただ普通に使う中で支障はないと思います。
現地で上記の通信機器やインターネットを利用した際、機器・プロバイダの選択や手続きはどのように行いましたか?
契約手続きは、USBモデムの契約で言えば普通に書類を書いて出すだけなのでそこまで手間はかかっていないです。インド人がやるような形で、一枚書類を書いて終わり、が基本だと思います。
気候
日本との気候の違い(暑さ・寒さ・湿度・日照時間等)に対して心がけた点を教えてください。
冬はダウンジャケットがないと寒いくらい、と聞いていましたが、確かにそれくらい寒かったです。ジャンパーやコートがないと冬は寒いです。でも寒いのは11月後半から1月の終わりくらいまでです。逆については、到着した時が6月の後半でしたが、ものすごく暑くて、40度を超えたこともありました。でも、例えば36度とか40度の差はよく分からず、ただ、暑い!というだけでした。店に入ると、きついくらいの冷房がかかっているので、耐えるしかないですね。学校はすごく暑いです。冷房はなく、ぎゅうぎゅうだし、ファンしかなくて時々停電することあります。夏はとにかく暑いっていうことは分かっていて、僕もインドは半袖のイメージしかなく、インド人がコートを着ているイメージがなかったですが、冬はコートがないと寒いので、こっちでもコートは買えるのでその時々に買っていけば大丈夫だと思います。
現地生活状況・各種相談先
学校内・学校外で問題があったとき、誰に相談しましたか?
日本人の先輩です。いま修士2年目くらいの方で、こっちに来てから3年目~4年目くらいになるので、そういうベテランに聞いています。こっちに来ると進学する条件なども含めていろいろ不明確なことが多くて、そういう意味で学校の制度を再確認したりとか、どこに行けば解決できるかを具体的に聞く上ですごく助けられました。
住居などについて支援を受けられるような学生互助会(自治会)などはありましたか?その支援を受けましたか?
特にないです。
帰国後の進路/留学と進路との関係
留学経験は進路決定に影響しましたか?また、留学経験は現在の仕事・学業にどのようにいかされていますか?
ありきたりになるかもしれないですが、インドということも含めて考えると、コミュニケーション能力、英語能力も含めて向上できたと思うのと、あとはインドという過酷な状況で過ごした経験が、ある意味どこでもやっていける生きる力というか、そういうものが身についたかなと自分では思っています。留学を活かしてこうなりたいっていうことについては、インドとは離れて自分の夢になりますが、ビジネスを通して何かしら世界平和に貢献したいっていう夢があるので、これから一応ビジネスの経験を積んで、それを日本だけに制限するのではなく、世界で、という思いがあるので、そういう意味で語学力と異文化の経験、あとは過酷な環境で暮らしたっていう点は活かしていけると思っています。
後輩へのアドバイス
留学生活を送る際の注意点と、これから留学を考えている後輩へのアドバイスをお願いいたします。
とにかくインドは環境も、授業の制度も、卒業の基準も、進学の基準も、すべてが違うので、自分がインドで何をしたいのか、授業の内容が学びたいことに合っているか、極論、自分が卒業できるか、進級できるか、ついていけるか、生活していけるか、っていうことを、事前に調べてからじゃないと、日本と環境が違いすぎるので、慣れるために努力が必要だと思っています。なので、できれば最初に来て自分の目で見るっていうのがベストです。これができなくても、いろいろ事前で調べるっていうことは、情報が少ないっていう事実はありますが、できるだけ伝手をたどって連絡してみるとか、入念にした方が良いと思います。
留学中の1週間の時間割
時限
1(8時40分~9時35分) インド史 インド史          
2(9時35分~10時30分) 経済数学   ミクロ経済 ミクロ経済      
3(10時30分~11時25分) 経済数学 経済数学 経済数学 チュートリアル 経済数学 ミクロ経済  
4(11時25分~12時20分)     インド史   インド史    
5(12時20分~13時15分) チュートリアル     統計学 ミクロ経済 ミクロ経済  
6(13時15分~14時10分)     統計学 統計学 チュートリアル チュートリアル  
7(14時10分~15時05分)   統計学          
8(15時05分~16時00分)   統計学          
※チュートリアル・・・少人数制で行われ、担当教員のもとで授業のわからない部分を自由に質問できる時間。

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。