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2008年9月10日更新

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韓国

体験レポート(語学・学部)

金 聖美さん
延世大学校心理学
韓国に来てから始めた韓国語
私は、韓国語をほとんど知らない状態で、韓国で一から韓国語を身につけていきました。私は、語学堂での授業になじめなかったので、韓国の教会を通して知り合った友達と常に遊んでいました。 韓国に語学堂(*1)時代からどっぷり使った生活をしたため、私の韓国語はとても生きた韓国語だと韓国人に言われます。
語学堂時代は、放課後が長く毎日に余裕があるので、できるだけ韓国人と付き合うことに重点をおきました。常に韓国語の辞書と小さな手帳を片手に必死で意思疎通するために努力しました。 最初のころは、なかなか知っている単語も文法も足りないために簡単な会話も一苦労なんですが、知らなかった単語や文法を一つ一つ教えてもらい覚えていく間に韓国人の温かさを知った気がします。私の場合は沢山聞くことによって覚えて、その文章をそのまま似たような場面で使うことを繰り返していたので、単語一つにつき沢山の場面や主要例文が頭に浮かびます。
初めは、放課後に部屋にこもって文法の練習をしている学生の方が真面目に頑張っていて伸びるのがはやかったのでとても心配でしたが、三年と言う時間が過ぎて語学堂時代からの友達と自分を比べてみると、やはり会話は自然で韓国人と付き合ってきた分表現も豊かです。
*1:一般には大学付属の韓国語研修機関をいう。国際教育振興院(現 国立国際教育院、2008年6月に名称変更)は、在外韓国人の民族教育を統括する、教育部傘下の韓国語・韓国文化研修施設。
延世大学校に入るまでの経緯
私はソウルの大学路にある国際教育振興院(現 国立国際教育院、2008年6月に名称変更)という語学堂に通っていました。元々韓国で大学に通うつもりで留学してきたので、語学堂では基本的に大学入試に必要な情報や資料の準備に追われていました。
留学生の枠での大学受験だったので、必要な書類が細々とめんどくさくて、小学校や中学校の先生にも沢山お世話になりました。小学校中学校の卒業証明書などが必要だったんですが、日本語で発行してもらうと韓国で翻訳事務所の証明が必要だったので、わがままをいってすべて英語で送っていただいたりと締め切りが迫る中大変でした。
(卒業証明書などは、自分でいったん英語で準備しその内容を確認していただき発行してもらいました。) 
あと、大学入試で大変だったのは、学習計画書を提出することでした。学習計画書を提出するにあたり、大学レベルの言語能力と熱い大学生活への思いを伝えなければならなく、韓国語を韓国に来て習いだした私にとっては、とても大変な作業でした。
韓国の知り合いに何度も確認してもらいながら、日本語の原稿から韓国語の文章を作るまで約二ヶ月を通して、その時自分のできた最善の学習計画書を作りました。
語学堂で習う言葉は、とても一般的なものなのに対し、学習計画書で要求される単語や文章はやはり少し難しく、色々とてこずりましたが、そうしながら大学に通える単語能力や文法などを一つ一つ身につけていったように思います。

夏休みのキャンプ旅行

写真:夏休みのキャンプ旅行
大学生活―早い決断見極め、自分の居場所
留学生としての大学生活で重要なのは、やはりいかに早く安定した自分の居場所をキャンパスのなかで見つけるかだと思います。私の場合は、学校で配置された班に参加しましたが(延世大学校(*2)は学部制(*3)なので入学して一年間学科が決まっていません。)開講パーティーに参加し、韓国人のお酒文化に衝撃を受けて、すぐに自分に合うサークルを見つけ入会しました。
サークルでも何かと聞き取れなかったり、状況把握ができなかったりもしましたがそんな大変さを乗り越えて誰にでも堂々と心から自分の居場所だと言える場所を見つけたんだと思えた頃から、すごく自分が韓国にいる存在価値を見つけたように思います。今では、サークルでみんなに支えられながら自分にもできることを見つけていっているところです。
*2: 韓国では4年制大学を『大学校』と表記します。
*3: 入学時には専攻分野の系列のみを決め、一定期間後実際の専攻を決める制度。
どこに行ってもコリアンタイム
韓国の大学に入学して思ったことは、サークルに行っても授業のグループ活動でも、友達との約束でもすべてコリアンタイムだということ。韓国では、団体活動になればなるほど集まる約束時間と実際に始まる時間の差が深まる気がします。
最初の頃は、常に真面目に日本人として一生懸命時間を守っていましたが、どんどんストレスが溜まってしまい、韓国に来て3年経った今、すっかり韓国人として韓国では過ごすことに決めて、行動するようになりました。そうすることによって、韓国人の自分の中で受け入れれないと思っていた部分を受け入れることができたように思います。
特別扱いはないので、何でも自分でする。
私が大学に入って驚いたことは、 留学生のための支援が少なく、教授も留学生だからといって特別扱いはしないということです。
私は、韓国語を一年語学堂で学んだ後にすぐに入学したんですが、私のような言語の不足な学生を受け入れるからには、勿論学校側でも何か対策を立ててフォローしてくれるのだと思ってしまっていました。
大学に通うには十分でない韓国語しかできなかった私にとっては、かなり痛い事実でした。
そして、授業においても先生方に自分が留学生で言葉がまだ難しいと伝えても何も変わりなく頑張るようにと励まされるだけです。私は、韓国で大学に入学を考えている皆さんには、学校は受け入れてはくれても、だからといって受け入れられた韓国語の能力や英語などの能力で大学に通えるわけでは無いということを強く強調したいです。
自分でしっかり事前に自分の韓国語の能力が大学に通うのに適当なのかを確認していただき、入学したら自分の力でやっていかないといけないことをしっかり認識しておいていただきたいです。
日本語が堪能だと言うことで、待遇されるのは入学するときの一回きりだと言うことを良く覚えておいておかないと、大学に入ってから大変な思いをすることになると思います。

学園祭のコンサートの後に

写真:学園祭のコンサートの後に
ひとまず自分でも経験して現地の人になった気になってみる
私は韓国の“か”の字も知らないで韓国にきたので、韓国を自分で理解するためにすべて体当たりで始めた気がします。はっきりいって韓国にいるからといって韓国を理解できているわけでもないので、私は納得がいかなかったり、韓国人って変だと思ったことはできる限り自分で韓国人になったつもりで経験してみました。
やっぱりなんでもしてみないと分からないこともあるもので、そうすることによって一つ一つの違いについて自分なりの答えを持つことができるようになったよ うに思います。そんな繰り返しが積み重なって、自分の日本人としての価値観が上手く韓国の価値観とマッチして行き、自分なりに両方の国の良い面と悪い面を まっすぐに見つめられる視点をもてました。 
延世大学校生の一人として、そして在日留学生として
私は大学に入ってからも色んな悩みが絶え間なく自分の中でありました。私が韓国で大学に通う在日としてこれから社会で自分がどんな立場にいるべきなのか、そして大学にはいってから自分にできることがあまりにもないように感じていたので、自分の中で延世大学校に通っていることが自分にふさわしくないことのように心のどこかで思えてしかたがありませんでした。
そんな中で、ある授業で先生が日本の2005年度の名古屋万博にボランティアメンバーを先生の管理している団体から募集していると広報していたので、悩んだ末舞台が日本だったこともあり、思い切って韓国人の学生達に混じって参加することに決めました。
準備をしながらも何度も自分にできることがないことに挫折したりもしましたが、現地に着いてからあまりに自分のできることの多さにびっくりしました。
私が韓国と日本を知っている留学生として、日本と韓国を繋ぐ何かをできるということを実感でき、そして、自分が延世大学校の特別なハンディキャップを持った留学生という存在でなく、日本から来たということが、ただの他の学生との違いであるということをこのボランティアに一緒に参加した学生達との共同作業によって理解しあえ、自信をもてるようになりました。
2年の夏に行ったこのボランティアによってようやく、一人の延世大学校の一員としてのありのままの自分を見つけることができたように思います。 
これから留学される方々にも、是非留学してからもめげずに色んな分野にチャレンジして自分の能力や将来性に自信を持っていってもらえると良いと思います。

愛知expoでのボランティア活動

写真:愛知expoでのボランティア活動

同じ文化背景を共有する留学生との時間は私の充電時間

私が、韓国の大学において今まで何度も失敗や挫折を繰り返しながら自分の居場所を見つけ確保していけたのも、同じ留学生の友達がいたからだと思います。交換留学や語学留学と違い、大学に留学生として入学すると言うことは、4年という長期戦を前提としていると思います。
留学生同士、上手く付き合うことにも留学生活の成功の鍵だと思います。やはり、現地学生とだけ付き合っていると現地学生には常識として通っていて話題にならず、自分が知らないといけないのに手に入れられない情報などもあります。そして、やはり同じ文化からきた友達同士でないと分かり合えない細かな問題や考えがあるので、留学生の友達同士学校で各自の居場所を見つけ確保した後は、自分が現地学生達の中で思いっきり活動するためにも、心休まる同じような境遇の日本からの友達と付き合うことだと思います。
但し、入学して1年の間はつい心が同じ日本から来た友達のほうにいってしまうので、意識的に自分の大学での居場所探しをすべきだと思います。最初の一年の間に日本の子達で集まってしまって、そのまま卒業までお互いにがんじがらめになるケースもあるので、せっかく海外に来てまで大学に通うのですから少しの無理をしてでも韓国人の中に溶け込むことがいいのでは?と思います。
大学生活を韓国で考えているみなさんへ
私は、韓国という地で大学生活を楽しめることを本当に嬉しく思っています。韓国は日本よりもまだまだ受験戦争の激しい国であり、きっと皆さんが韓国で受験され通う大学は韓国で屈指の大学ではないかと思います。韓国人の学生は、高校までの日々を勉強に勉強を重ねて過ごしてきています。 みんなとても勉強熱心で、勉強することがあまりにも当然のこととなっています。
私が大学に入学して思ったことは、しっかりとした基礎学力なしに韓国語のハンディを持ちながら過ごすのが大変だと言うことです。大学で沢山の充実した時間を過ごすためにも韓国人に負けないくらいの勉強が大学に入学前にもそして大学に入学後も必要だと言うことを覚えておいていただきたいです。そして、一番近い国との文化の違いを大いに楽しめることを心から期待します。

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