留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
国ごとの違いを明確に知り、自分にあった留学先を見つけましょう。

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体験レポート Nさん

留学の動機

なぜベトナムに留学しようと思いましたか?
以前から東南アジアの国に住んでみたいという気持ちがありました。というのも、それまでに少しだけイギリスやアメリカに滞在したことがあったのですが、これらの国も先進国であり、日本との間に経済的な違いをあまり感じなかったからです。もっと様々な価値観に触れたかったので、発展途上国のある東南アジアの国に行きたいと思うようになりました。そこで大学の留学プログラムを確認してみたところ、このベトナム留学のプログラムが目に留まりました。このプログラムでは経営学の専門科目を英語で学べるということが決め手で、行くと決意しました。

留学前の準備期間、言語の勉強方法

留学を思い立ってから現地へ出発するまで何か月くらいの準備期間がありましたか?
行くと決意したのが出発の半年ほど前で、実際にプログラムに応募し留学が決定したのが出発の三か月ほど前でした。
留学前にベトナム語または英語をどのように勉強しましたか?
恥ずかしながらベトナム語の勉強はしていませんでした。英語に関しては、日本で在籍している大学の英語の授業を積極的に履修したり、また以前から継続していた英語学習を行なったりしていました。

情報収集方法

ベトナム留学についてどのように情報収集しましたか?
学内の、ベトナム留学経験がある先輩にお話を聞きました。また、インターネットでも現地の物価や気候などの下調べをしていました。

現地学校への問い合わせ

留学先の学校へはどのような手段で連絡を取りましたか?
留学先の大学とは全てメールでやり取りをしていました。やり取りの内容は、現地の滞在先、ビザの取得方法、授業の履修に関してなどでした。
連絡の際に困ったことはありましたか?
毎回迅速に、丁寧に返事をしてくれたので特に困ったことはありませんでした。

出願

出願時に提出した書類と提出方法を教えてください。
日本の大学に提出した書類は、GPAや志望理由などを記入した申込書、英語資格試験のスコア(TOEICなど)の証明書でした。
出願時に英語あるいはベトナム語能力は要求されましたか?
日本の大学で申し込んだ際には、TOEIC500点以上のスコアが要求されていました。今年からは、申込みの際に最低700点以上のスコアが要求されています。
出願から正式な入学許可書を受け取るまでにどのくらいの期間がかかりましたか?苦労したことはありましたか?
日本の大学に申し込んでから結果が発表されるまでの期間は1か月ほどでした。申し込んでしまえばあとは結果を待つだけだったので、苦労はありませんでした。

入学試験

入学試験を受けましたか?
交換留学という形だったので入学試験はありませんでした。

ビザ・外国人登録証の取得

ビザの取得にはどのような書類や手続きが必要でしたか?学校からのサポートはありましたか?気をつけた点も教えてください。
ビザは、現地の大学から送られてきた書類とパスポート、顔写真を持参して、駐日ベトナム大使館で発行してもらいました。その日のうちに数時間程度で発行されました。

学費、生活費、お金の管理・送金方法

留学中にかかった費用の総額はおよそいくらでしたか?
交換留学という形だったので、ベトナムの大学に学費を支払うということはありませんでした。約4か月の留学生活でかかった費用の総額は、約40万円だと思います。これは生活費、娯楽費、国内旅行費などを含みます。
学費以外の生活費の1か月平均額と内訳を教えてください。
毎月の生活費は通常5、6万円ほどでした。
滞在はホームステイだったのですが、毎月の家賃は住居費、光熱費込みで約2万円でした。食費は月約3万円でした。定期的に運動していたので食事に気を遣っていて少し高めになりましたが、一緒に来ている友達はもっと安く済ませていました。日本よりも比較的物価が安いので食費は抑えられると思います。
滞在中はチャージ式のSIMカードを利用していたので、定期的にチャージのカードを買っていました。カードは1枚約250円で、500MBチャージできます。この通信費が5か月間の留学を通して約4千円でした。
徒歩通学だったので通学に交通費はかからなかったのですが、時々少し離れたカフェなどに出かける時は、Grabという配車サービスを不定期に利用していました。大体3kmほどの利用で150円でした。日本のタクシーよりもずっと安いので、ハノイ市内の移動は全てこのGrabを利用していました。
また、僕はスポーツジムに通っていたのでジムの会員費もかかりました。近所のローカルなスポーツジムで、6ヶ月契約で約8千円でした。
現地ではどのような支払方法が便利ですか?
ほぼ全ての支払いが現金でした。通っていたローカルなカフェやレストランはカードに対応していなかったと思います。そのため、カードは家に置いておくことがほとんどでした。大きなショッピングモールで洋服などの買い物をする場合のみ、デビットカードを使っていました。
お金をどのように管理していますか?
ベトナムに来る前から持っていた日本の銀行の口座から、海外ATM対応のカードを使って引き出していました。利用する現地のATMの銀行によって、引き出せる額が決まっていました。ほとんどのATMが、1日約1万円までだったと思います。
日本からの送金が必要な際、どのように送金してもらいましたか?
日本にいる家族に、日本の銀行の自分の口座に振り込んでもらうという形をとっていました。

保険・医療

保険に入っていますか?留学先校など現地で保険の指定はありましたか?保険にかかった費用も教えてください。
在籍している日本の大学が用意した保険に加入しました。費用は大学側が負担してくれたので、自分で支払うことはありませんでした。
現地の医療サービスを受けましたか?ベトナムで健康管理上気をつけている点を教えてください。
一緒にベトナムに留学に来ている同じ大学の友人が、一度歯医者を利用していました。言語の壁はあったものの、適切な診察を受けられたようです。

僕は食事に気を遣っていました。毎食欠かすことなく食事をとり栄養バランス、カロリーなどを意識していました。睡眠も、課題などで忙しい時期でも最低6時間は確保するようにしていました。そのおかげで、長い授業時間でも集中力を切らさず先生の話を聞くことができました。

学校生活

日本の授業と異なる点、ベトナムらしいと思う特徴、受講内容に満足したか教えてください。
まず日本と違うと思ったのは、朝が早いところです。日本の大学では1限は9時からでしたが、ベトナムでは8時から、授業によっては7時台からのものもありました。近所のカフェも朝8時台から営業していました。
僕が通っていたのは英語で経営学の専門科目を学ぶところだったので、英語圏のネイティヴの先生の授業も受けられましたし、ベトナム人の先生も英語が上手でした。何より僕が在籍している日本の大学の学生よりも、こちらの学生の方が勉強熱心な人が多い印象だったのでモチベーションになりました。
試験やレポート対策について、工夫や苦労した点があれば教えてください。
履修していた科目には試験がなく、レポートやプレゼンテーションが多かったです。レポートは今まで日本でも書いたことがないくらいの文字数の課題を複数の科目から出されたので、苦労しました。またある科目では毎週グループプレゼンテーションがあったので、準備が大変でした。これらの対策として、基本的なことですが、授業中先生の話をよく聞きメモを取る、授業スライドや教科書、関連する文献をよく読むということをしていました。
語学学習においてどんな勉強法が一番効果的だと思いますか?
日常的にその言語に触れ続けることだと思います。普段からその言語を聞き、その言語で考え、その言語を話したり書いたりする。基本的なことですが、言語は使い続けることで自然と慣れていくと思います。
英語の授業に参加した方に伺います。ベトナム語は、授業・日常生活において必要でしたか?
ベトナム語を一切勉強していませんでしたが、課題をこなすにあたってベトナム語が必要だと感じる場面がありました。僕がいたプログラムは、授業、課題ともほぼ全て英語で行われるのですが、レポートの内容でベトナムの企業をリサーチする時などはベトナム語の情報しかなく苦労しました。
日常生活においては、もちろんベトナム語が話せるに越したことはありませんが、話せなくともそんなに大変な思いをすることはありませんでした。
学校全体やクラスで、現地の学生・外国人留学生・日本人留学生の割合はどのようでしたか?
クラス、学校全体を含め、日本人留学生は3人だけでした。外国人留学生の割合も1パーセント程度だと思います。日本人留学生以外にはイタリア人の留学生が2人来ていると先生から聞きましたが、実際に会うことはありませんでした。ほぼ全ての学生が現地の学生でした。
現地の学生・外国人留学生と交流できましたか?その方法や大変だったことがあれば教えてください。
現地の学生とはたくさん交流ができました。クラスで知り合った学生に、ベトナムのボードゲームであるChinese Chessを教えてもらったり、学生が多く集まるカフェに連れて行ってもらったり、おいしいベトナム料理のお店に連れて行ってもらったり、一緒にスケートをしに行ったりもしました。
日本人留学生との交流はできましたか?大変だったことはありましたか?
日本の同じ大学からハノイに来ている学生との交流はありましたが、他大学の日本人学生との交流はありませんでした。
授業以外にどのような課外活動をしましたか?
現地の大学の職員の方と学生と一緒に、学期中に2回ほどハノイ市内の観光をしました。1度目はハノイ市内の歴史的建造物などを観光し、2度目はハノイ郊外にある村で陶器づくり体験などをしました。

食事

普段はどのように食事をされましたか?現地の食事・飲料水・食材で苦労したこと、気をつけたことはありましたか?
外食と自炊どちらもしていました。外食はシンプルなもので、ワンプレートにご飯、お肉、野菜が盛り付けてあるものです。一皿約200~250円でした。このようなワンプレートの食事ができるお店が家の周りに何軒かあったので、そこに通っていました。
自炊は、Vinmartという、国内最大のチェーンの食料品店が近所に複数あったので、そこで材料を調達していました。お肉や野菜などを簡単に調理して食べていました。栄養のためにキウィなどのフルーツもVinmartで買って食べていました。常に栄養バランスには気を遣っていました。
食事でそんなに苦労したことはなかったと思います。強いて言うなら、ベトナム語が話せないため、初めて行くお店ではコミュニケーションが難しかったことくらいです。
日本の食材を手に入れることはできましたか?日本から持参すると良い食材があれば教えてください。
日本の食材は比較的簡単に手に入ります。ハノイ市内にイオンのデパートがあるので、そこまで買い物に行けば日本で売っているものと同じものが手に入ります。ただ、価格設定は高めなので、日常的に利用するには向いていないと思います。Vinmartでも、少し味付けは違いますが醤油などは売っています。
白米をほぼ毎日食べていたからなのか、日本食が恋しくなることはほとんどありませんでした。ハノイ市内にも日本食レストランがたくさんあるので、もし日本食が食べたくなったら利用できると思います。

住居

留学中、どんな住居に住んでいましたか?その特徴も教えてください。
滞在はホームステイでした。ベトナムの家の造りは特徴的で、縦に長い家が多かったです。僕が滞在していたところも縦長の家で、吹き抜けの5階建、屋上もありました。一階につき一部屋という感じでした。広々とした空間の綺麗な家でした。
住居を決めた際の基準や、探した方法を教えてください。
もともと、現地の大学の担当の方が住居の選択肢を示してくれていたので、その中から一番キャンパスに近い家にしてもらいました。
住居でトラブルはありましたか?あった場合、どのように対処しましたか?
家賃の支払い方法で少し苦戦しましたが、最終的に、大家さんの口座に日本から国際送金サービスを利用して送金してもらう形をとりました。そのほかにトラブルはありませんでした。

通信

通信機器は、日本から持参されましたか?現地での利用はいかがでしたか?日本からの持参をすすめますか?
PC、スマートフォンは日本から持参しました。現地で購入することもできると思いますが、日本で使っているものをそのまま持ってくる方が楽かと思います。
現地で通信機器やインターネットを利用した際、手続きはどのように行いましたか?
現地でチャージ式のSIMカードを購入し、利用していました。購入する際は現地の学生に手伝ってもらいました。

気候

日本との気候の違いに対して心がけた点を教えてください。
ハノイに滞在していたのは8月から12月末まででしたが、8月から12月の始めくらいまでは日本と似た蒸し暑さでした。ハノイには四季があると聞いていましたが、僕が滞在していた時だけなのか、暑い時期が続きました。10月、11月頃になると、雨が降った日などは冷え込むことはありました。そういう時には、Tシャツにジャケットやシャツを羽織るなどしていました。
ハノイの日照時間や湿度に関してはそんなに日本と違いはないと思います。

現地の治安状況

現地の治安状況についてどのように情報収集しましたか?治安状況を踏まえて気をつけた点について教えてください。
インターネットで情報収集しました。ベトナムでは軽犯罪が多いということだったので、財布や携帯電話を前ポケットにいれるようにするなどスリには気をつけていました。またハノイはバイクの交通量が大変多く、かなりスピードを出して走っているバイクもあったので、道路を渡る際は左右確認をしっかりしていました。

現地でのトラブル・相談先

現地の人との文化的摩擦、トラブルの経験や、異文化の中で気をつかった点はありましたか?
授業の一環として、毎週ベトナム人のクラスメイト3人とグループワークをする機会があったのですが、その際に文化的な違いを経験しました。ベトナム人は日本人よりも直接的な意見を求めていて、話し合いの際に遠回しな表現をしたり、また何も意見しないようなことは好まれないと思います。日本よりもローテクスト文化なのだと思います。もちろん全員がそうだったわけではないのですが、グループでは何度かぶつかることがありました。そのため話し合いには積極的に参加し、自分の意見をしっかり述べるようにしていました。
学校内・学校外で問題があったとき、誰に相談しましたか?
大きな問題が起きたことはありませんでしたが、現地の友人は頼れる存在でした。学校の授業や課題に関するちょっとした相談などは現地の学生にしていました。

留学後の進路・就職

現在の所属について、差し支えない範囲で教えてください。
現在は創価大学経営学部経営学科に所属しています。
留学経験は進路決定に影響しましたか?また、留学経験は現在の仕事・学業にどのようにいかされていますか?
ベトナム留学に来る前は将来どのような方向に進むか全く定められていなかったのですが、留学中の勉強を通して自分の進みたい方向が見えてきました。その意味では、進路決定に影響したと言えます。留学経験は現在の学業のモチベーション維持に繋がっています。現地の優秀な学生との出会いや、授業を通して思ったこと感じたこと、そして大変な課題や授業などをやりきったことは、自分をあらゆる面で成長させてくれました。

後輩へのアドバイス

ベトナム留学で得たと思うものは何ですか?
本当にたくさんあるのですが、いくつか挙げるとしたら以下になります。

一つ目は、将来の方向性が見えてきたことです。周りの友達が明確に進路を定めてきている中で自分だけ何も決められていない状況が不安だったので、大きな収穫でした。方向性が見えたことで、学業にも集中できています。

二つ目に、英語力の向上です。僕が参加していたプログラムは経営学の専門科目を英語で学習するというものだったので、講義はもちろん英語で行われますし、教科書や課題も全て英語でした。具体的には、毎週のプレゼンテーションではスピーキング、レポートではライティング、授業の予習復習やレポートを書くにあたってのリサーチではリーディング、そして先生の講義ではリスニングなど、四技能すべてが向上したと考えています。

三つ目は、新しい価値観です。海外に住むということは、その国の文化・価値観に浸ることだと思います。ベトナムではここならではの文化・価値観に触れられました。例えば、ベトナムには「女性の日」という日があり、すべての女性に日頃の感謝を示す日だとされています。これは、ベトナムには女性を尊重する文化があることを意味します。日本にいた時には僕は感じられなかった価値観です。また、日本を他の国の視点から客観的に見ることで得られた新しい価値観もありました。

最後に、かけがいのない友達です。文化や言語の違いなどもありながら交流を深められた異国の友達は、本当に貴重な存在だと思います。ここで出会った人たちとは、帰国後も交流を深めていけると思います。
これから留学を考えている後輩へのアドバイスをお願いいたします。
大学生活は4年間ありますが、長いようで本当にあっという間に時間が過ぎてしまいます。僕は、学生のうちはたくさんの価値観に触れることが自分を成長させると思っています。留学は、それにうってつけの手段です。

留学に対して不安を持っている方もいるかも知れませんが安心してください。僕は留学から帰ってきて後悔している人を見たことがありません。僕も、現在ベトナム留学の終わりを迎えていますが、留学に来なければ良かったなんて微塵も思っていません。もちろん留学中苦労することもありましたが、それを経験することで自分が想像もしていなかったような大きな成長をもたらしてくれました。頭であれこれ考えていてもその通りになることなんて少ないです。まずは行動してみてください。きっと、今では考えられないような素敵な未来が待っています。

留学中の時間割

8:00-11:30
マーケティング
講義
7:45-9:45
人的資源管理論
講義
  8:00-11:30
Business and the Business Environment 講義
 
     
14:15-15:15
人的資源管理論
ワークショップ
       
  15:30-17:00
マーケティング 
チュートリアル
15:30-17:00
人的資源管理論
チュートリアル
15:30-17:00
Business and the Business Environment
チュートリアル
 

基本的な時間割は、1限 8:00-9:30 / 2限 10:00-11:30 / 3限 13:45-15:15 / 4限 15:30-17:00 ですが、授業の種類、割り当てられたグループにより時間に変更がありました。

講義:先生の話を聞く授業
ワークショップ:プレゼンテーションなど
チュートリアル:先生に授業の内容を質問したり、詳細な説明を受ける授業

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。