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2008年3月作成

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ベルギー

アンケート(高等専門学校3)

R・Tさん
(2008年1月アンケート記入)
留学先について 
学校名:Koninkijke Academie voor Schone Kunsten Antwerpen (アントワープ王立芸術学院)
学部:立体造形学部
課程:修士
留学期間:2003年9月~2007年6月
留学前の状況
なぜベルギーに留学しようと思いましたか?なぜ他のフランス語圏あるいは英語圏の国ではなくベルギーを選びましたか?
知り合いの誘いでベルギーを訪れたのがきっかけで、ベルギーという国自体を気に入ったこと、現地で知り合ったアーティストや、美術学校の先生の薦めもあり、アントワープ王立芸術アカデミーに学校見学に行きました。
学校の様子を見て、担当教授とも話し合いました。その結果、ベルギーは小さな国ではあっても、そこを拠点にヨーロッパという広い範囲から、西欧の美学や専門技術を学ぶことは十分に可能だと考え、留学を決意しました。
留学を思い立ってから実際に現地に出発するまでどのくらいの準備期間が必要でしたか?
留学を思い立ってから、実際に入試を受けるまでの準備期間は約1年間です。主な準備は語学に関するものでした。
日本でオランダ語または英語をどのようにして勉強しましたか?どの勉強方法が一番効果的だったと思いますか?
ベルギーへの留学を決心してから日本で英語の語学学校に短期間通いましたが、元から英語が苦手だったことに加え、留学先がオランダ語圏であったため、初めはモチベーションを持てずあまり上達しませんでした。
その後、日本に留学生として来ていたオランダ人学生に個人レッスンを何度か頼みましたが、相手は語学の先生としての経験があるわけではなかったこと、またネイティブの発音するオランダ語があまりにも難しかったため、挨拶すら習得することができませんでした。
結局、短期間ベルギーへ渡り、現地のオランダ語学校で学ぶのが私にとって一番効果的な学習方法でした。
どのようにしてベルギーや学校の情報を得ましたか? 
ベルギー大使館で、自分の専攻したい分野のある美術大学のリストをピックアップしてもらいました。出版物やインターネットで留学情報などを探してみましたが、有益な情報はなく、結局そのまま現地へ行き、学校を見学して自分の目で確認しました。
思うような留学情報を得ることができなかったことから、もう少し範囲を広げて移住情報としてリサーチをかけ、ビザの取り方などの情報を収集しました。最もアクセスしたホームページは、個人が運営している海外移住情報です。
学校へは何語で、どんな手段(E-mail、ファックス、電話)で連絡を取りましたか? 
学校のオープンデーに合わせてベルギーへ行き、直接教授に相談しました。語学の面で不安はありましたが、入試を受けたい旨を教授に伝えると、願書の記入や学校の事務との連絡などを手伝ってくれ、その日の内に手続きを済ませることができました。後は入試の案内の手紙を待つのみだったので、特に困ったことはありませんでした。
出願:出願時にどのような書類をどこに提出しましたか?
出願書類は、住所や生年月日、志望学科を記入するのみだったと思います。登録が済むと、入試の前に試験の案内の手紙が届きました。出願費用はかかりませんでした。出願期日は、入試の直前まで受け付けていると思います。
現地の入学試験とその内容を教えて下さい。
現地での入学試験は、2日間にわたって実技試験と自己紹介文をもとにした面接がありました。合格発表は、試験2日目終了後に口頭で発表されました。後日、郵送で合格通知が届きました。
どのような滞在許可をどのようにして取得しましたか?
入国前に日本で学生ビザを申請しました。
入試を受けて、7月に合格が決まってからすぐに日本に帰国し、9月の新学期に間に合うようにビザの申請を始めました。取得後再びベルギーに渡ってすぐ、現地の市役所で滞在許可証の手続きを取りました。
申請時に提出を求められた書類、申請料、申請から取得までかかった日数を教えて下さい。
学生ビザの申請のために、健康診断書・無犯罪証明書・保証人のサイン・保証人の銀行残高証明書・日本の大学の卒業証明書・アポスティーユ*(付箋による証明)付き戸籍謄本などを揃え、全ての和文書類には翻訳が必要でした。
ビザ申請してから取得までの期間は数日間でしたが、その申請に必要な書類を全てを揃えるのに、各機関で約1週間要するものもあったため、1ヶ月強かかりました。
健康診断や公証役場での手続きなどそれぞれの書類に費用がかかったのを合わせると、5~10万円ほどかかりました。
* アポスティーユ
ハーグ条約(認証不要条約)に加盟している国(地域)に証明書を提出する場合、公文書に外務省においてアポスティーユ(付箋による証明)の付与が行われていれば、駐日外国領事による認証はなくとも、駐日外国領事の認証があるものと同等のものとして、提出先国(地域)で使用することが可能になります。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/todoke/shomei/index.html ※リンク先を新しいウインドウで表示 (参考)外務省「各種証明・申請手続きガイド」

保険・医療・予防接種について教えて下さい。
日本での予防接種は受けていません。
ベルギー入りしてからは、現地の健康保険に加入するのが義務なので加入しました。保険プランは、学生対象ので一番シンプルなもので年間100ユーロ程度です。
学校生活
授業の内容について教えて下さい。教授・先生の教え方や授業内容に満足していましたか?
授業内容の満足度は、科目、教授により様々です。
理論の授業では板書がほとんどなく、講話が中心なので、初めのうちは授業内容を理解するのに苦労しました。実技の授業は、各科によって様々のようです。私の担当教授の授業では、技術よりも発想が重視され、ディスカッションは活発でしたが、それをカバーする技術は自分で模索する感じでした。
授業の予習・復習の内容やかけていた時間を教えて下さい。日本で学んだ語学力は充分でしたか?
入学してから初めの1~2年は、語学力が授業についていくには充分ではなかったため、夜間の語学学校にも継続して通っていました。授業内容を理解するために、主に復習は現地の学生の何倍もかけて行い、何とか同じスタートラインに立てるように努力しました。特に試験が近づくと、1~2ヶ月前から少しずつ準備をし、クラスメートにも随分助けてもらいました。
授業以外に勉強する際、どんな場所を利用しますか。学校の施設(図書館、コンピュータールーム、カフェテリアなど)は充実していましたか?
調べ物をするのに図書館も利用しましたが、ほとんどは自室でネットを調べながら勉強しました。大学には専門書のそろった小さな図書館、コンピュータールーム、カフェテリアがありました。カフェテリアのランチは、飛び切り美味しいわけではありませんでしたが、安く手軽に校内で食事を取れるという意味ではとても便利でした。
試験はどのように行われますか?試験対策はどのようにしていますか?
試験内容は、実技試験(作品発表・講評)、筆記試験、口述試験、レポートなどです。
試験対策は、なるべく過去の試験内容をリサーチしたり、授業内容を日本語でも調べ直してから頭でよく理解しておくこと、試験範囲の専門用語など語学のサポートもしておくことなどを行いました。
プレゼンテーションスキルやレポート(エッセイ)作成の際の文法チェックなどの語学サポートは大学で用意されていますか?もしない場合、どのように対応していますか?
学校では特に語学に関するサポートは用意されていませんでした。レポートなどは友人にざっとチェックしてもらった後、細かい文法チェックを語学学校の先生に個人的にお願いし、添削していただいたりもしました。ある程度語学が上達してくると、自分でWordを使ってのオランダ語自動スペルチェックするのが一番効率的でした。
学校全体やクラスで、留学生の割合はどのくらいでしたか?留学生の中で、日本人の割合はどのくらいでしたか?
正確な数字はわかりませんが、3分の1から4分の1の学生は留学生だったと思います。日本人の割合は、学校全体で約1割弱程度だと思います。
クラス外のどのような活動に参加されましたか?
学校には特にクラブやサークル的なものはありませんでしたが、大学の学生支援組織が主催する学生向けスポーツセンターなどでスポーツなどはできるようでした。
クラス外のどのような活動に参加されましたか?
学校には特にクラブやサークル的なものはありませんでしたが、大学の学生支援組織が主催する学生向けスポーツセンターなどでスポーツなどはできるようでした。
現地の学生とどのようにして交流を深めることができましたか?
同じ専攻のクラスメートの数が少なかったので、先輩、後輩を交えてクラスメートとはとても仲良くなり、色々と助けてもらいました。
それに比べて他の専攻の人との接点があまりなく、国民性の違いもあって、広い範囲での交流を深めていくことが難しく苦労しました。
日本人留学生とどのように接していましたか?
そんなに日本人留学生の数が多いわけではないので、みんなで情報を交換し合って仲良くできたと思います。
他国の留学生や指導教官とどのように接していましたか? 
学生との交流を持つ時に、相手の国籍や出身地を特に気にしたことはありませんでした。クラスメートの中にも他国からの留学生が何人かいましたが、現地の学生と同じように接していました。ただ、私は普段の会話でもオランダ語を使っていたので、英語しか話せない留学生との意思疎通が困難で困ったことはありました。
指導教官については、担当教官が難しい性格の持ち主であったため、コミュニケーションを取ることに苦労しました。教官に都合の悪いことがあると、有無を言わさず私の語学の問題と決め付けられてしまった感じを受けたのも苦労したことの一つです。
日本で得ていた情報と食い違っていたところはありましたか?
アントワープ王立芸術アカデミーは、ファッションが有名ですが、それぞれの学科によって、レベルは様々だということがわかりました。
宿泊施設
到着後初め宿泊施設を教えて下さい。 どのようにして宿泊施設を探しましたか?
以前の入居者から大家さんを口コミで知って、学生専用のアパートを紹介してもらいました。大学の学生支援組織でも学生アパートの斡旋をしてもらえます。その他、空室のあるアパートには外からわかるように看板が出ているので、住まいの通りの環境などを見極めつつ自分の足で探すという方法もあります。
宿泊施設に関するトラブルやその解決方法を教えて下さい。
初めに住んだ学生アパートは、バス・トイレ共同だったので、他の学生の共有施設の使い方が汚く、嫌な思いをしました。屋内土足の文化があるためか、シャワールームに土足で入り込み、脱衣所が泥まみれになっていることが多々あり困りました。時折、疑問に思うことは大家さんを通して相談しましたが、結局バス・トイレつきの部屋へ引っ越しました。
普段、どこで食事をしていましたか?現地の食事・食材で苦労したことはありましたか?
自室にキッチンがついているアパートだったので、自炊をしていました。お昼は学校の食堂で取ることも多々ありました。
多くの日本食材は購入可能ですが、品によっては高価なものもあり、現地の食材を代替品として色々試したりしました。
留学費用・お金の送金方法・管理方法などについて
学費及び学校に支払った諸経費はいくらでしたか?またどのような支払方法が 便利でしたか?
学費は、当時はアトリエ使用料を含め650ユーロ程度でした。
しかし現在は、EU圏内の学生とEU圏外の学生の料金設定が変わり、EU圏外の学生は約5,700ユーロ程度になっています。毎年変動する可能性があるため、はっきりした数字は問い合わせる必要があると思います。
学費以外の生活費(住居費、食費、光熱費、教養・娯楽費など)は、1か月または留学期間全体でだいたいどのくらい必要でしたか?
どれくらいの家賃の住まいを選ぶかによって必要な生活費も変わってくると思いますが、私は比較的安い学生アパートに住んでいたので、1ヶ月700~800ユーロくらいで問題なく生活できました。
お金の管理方法と日本からの送金について教えて下さい。
ベルギーに銀行口座を1つ設け、ユーロの変動も考慮しつつ、年に1度ほど日本からベルギーの口座に送金をしてもらっていました。日本の銀行口座の国際キャッシュカードも用意しておき、緊急時にはベルギーのATMから引き落としていました。
現地で病院に行ったことはありますか?大学内の医務室や付属病院で医療サービスを受けることは可能でしたか?
大学には医務室はありませんでした。
病院は、大抵近所でホームドクターを決め、概ねの症状はそのドクターが対応してくれます。専門医にかかったり、大学病院などに行く必要がある場合は、ホームドクターを通して紹介状を書いてもらい、大学病院などへの予約を取るシステムになっています。ただし、眼科、歯科などは通さず直接予約します。
学校内・学校外で問題があったとき、誰に相談しましたか?住居などについて支援を受けられるような学生互助会(自治会)などはありましたか?
学校に属する学生支援組織があり、様々な問題の相談に当たってくれるようでした。入学時のガイダンスで、この組織が提供する学生アパートの斡旋や課外活動(学生向けのスポーツや文化活動組織)についての説明を受けました。
現地の危険地帯情報をどのようにして収集しましたか?また、現地での防犯対策を教えて下さい。
盗難などを含む犯罪に巻き込まれた経験はありましたか?また、その対処方法を教えて下さい。

全体的には治安はそれほど悪いわけではなく、あまり危険を感じたことはありませんでした。ごく一部の治安のあまりよくない場所には夜は近づかないようにし、そのような情報は現地の友人に教えてもらったり、口コミで聞いたりしました。ベルギー全体の危険情報は、ニュースを見たり、在ベルギー日本大使館のEmailニュースレターで定期的に送られてくる危険情報から入手したりしてチェックしていました。
また、大学内でも貴重品の管理などには気をつける必要があるでしょう。
パソコン、携帯電話、インターネット(接続について)などの現地での利用はどうでしたか?
携帯電話は現地で調達しました。プリペイド方式を使っている人が多いようです。
また、固定電話を持たずに携帯電話だけで過ごす人も多かったと思います。
パソコンは日本語のOSのほうが個人的に便利だったので、日本からラップトップを持って行きました。ただし故障した場合、現地での修理が難しいのが難点です。
現地のインターネット回線はケーブルかADSLが主流です。学生アパートによっては、インターネット接続が込みの料金になっているところもあります。
帰国後
帰国後の進路について教えて下さい。
卒業後、スタージュ(研修)などで更なる経験をつみ、作家活動をしています。
あなたの留学経験は現在の仕事・学業にどのようにいかされていますか?
留学中に学んだことや制作してきたものが、現在の方向性に大きく影響したと思います。この留学中に確立した制作スタイルで、今後も作家活動を続けていく予定です。
後輩へのアドバイス
これまでの留学準備と留学生活を振り返って、「日本にいる間にしておけば良かった」 と思うことはありますか?
英語をもっとまじめに勉強しておけば良かったと思います。
また、留学する前は大きな期待と憧れのせいで、学校の本質を見極めきれないことが多々あると思います。
入学してから抱いていたイメージや授業内容が期待していたものと違ったりしてこんなはずじゃなかった…と思うこともあるので、学校選びはじっくり慎重に考えるべきだと思います。
留学生活を送る際に、これだけは気をつけておいて欲しい、とこれから留学を考える後輩に伝えたいことはありますか?
留学期間は人生の中でも重要な時の一つとなると思います。それを後悔することなく、充実したものになるよう、目的意識を持って過ごしてほしいと思います。

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