留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
国ごとの違いを明確に知り、自分にあった留学先を見つけましょう。

ポルトガルは、クリーンエネルギーの生産と利用、重要情報システム技術の開発、そして革新的な織物と靴の発明といった分野で世界をリードする先進的国家です。
ポルトガル語は、欧州言語としては、英語、スペイン語に続き世界で3番目に広く話されています。国際関係において重要な役割を果たしている世界主要言語のひとつであり、欧州連合(EU)や、その南米版ともいえるメルコスール(南米南部共同市場)では実務言語として使われています。地球全体でポルトガル語を母語とする人口は約2億3,000万に上ります。
ポルトガルには多種多様な魅力があります。活気あふれる文化、素晴らしい食べ物とワイン、非常に美しい自然、そして長い豊かな文化的歴史の産物である壮麗な建築などがその例です。温暖で明るい気候、清浄な空気、欧州有数の生活コストの低さ、そして外国人を温かく受け入れる伝統を持つポルトガルは、観光地として高い人気を誇ります。首都のリスボンは白く輝く宝石のような都市であり、建築物やさまざまな美術館、レストランなど多数の名所にあふれています。7つの丘に広がる街リスボンは、各所で海や市街地を見晴らす絶景が楽しめます。
欧州の南西端に位置するポルトガルは、大西洋に面して最長の国境を擁し、沖合にはアゾレス諸島とマデイラ諸島という群島を有しています。このような地理上の特徴は恵まれた気候だけではなく、世界の隅々まで探索しようとの動機ももたらしました。ポルトガルはアジアへの海路を発見した欧州最初の国でした。

ポルトガルの高等教育制度は、大学教育と技術専門教育という2つの下位制度からなっています。公立の大学・技術専門学校の授業料は低額で、私立大学の授業料もそれほど高くありません。
この2つの制度は相互に結びついており、一方から他方へ移動することが可能です。また、ポルトガルの大学から欧州の他の大学へ移動したり、欧州の他の大学からポルトガルの大学へ移動したりすることも容易です。これは、欧州の大学は学生の評価システムとして、特定の学習成果の達成に必要となる学習量を基準に、互いに類似した方式を採用しているためです。このことはまた、共通の単位制度とディプロマ・サプリメント、そして3サイクルモデルなどの仕組みを通じた、EUのボローニャ・プロセスの実施の結果でもあります。

高等教育機関は3サイクル制
  • 第1サイクル: 学士号(licenciatura)の学位を授与
  • 第2サイクル: 修士号(mestrado)の学位を授与
  • 第3サイクル: 博士号(doutoramento)の学位を授与

技術専門学校は2サイクル制
  • 第1サイクル: 学士号(licenciatura)の学位を授与
  • 第2サイクル: 修士号(mestrado)の学位を授与
  • 職業技術高等教育コースの短期ディプロマ(teSP)を授与

2007年に、ポルトガルの高等教育の質の向上および保証を目指す国の機関として、高等教育評価・認定庁(A3ES)が設立されました。これは独立的に決定を下す機関で、決定にあたっては国家が定めるガイドラインを考慮することが義務付けられています。近年、同庁は、欧州の高等教育品質保証制度へのポルトガルの完全統合を確実なものとすべく、高等教育機関およびその学習プログラムの評価・認定を通じて、ポルトガルの高等教育の質の改善に大きく貢献しています。

ポルトガルの基金や財団では複数の奨学金や助成金を支給していて、日本人が対象となるものもあります。
  • オリエント財団による奨学金
    ポルトガルとアジア諸国、特に中国との歴史的・文化的つながりの発展を継続を目的として、文化・教育・芸術・科学・社会・社会奉仕分野における活動を推進しています。
  • カモンイス言語国際協力機構による奨学金
    ポルトガルの協力政策の実施、および、ポルトガル国外におけるポルトガル語と文化の推進に責任を負うポルトガル外務省管轄下の機関です。目的を達成するため、ポルトガル人および外国人学生向けの各種奨学金プログラムを提供する協力協定を、諸外国の高等教育機関との間で結んでいます。
  • 科学技術基金による奨学金
    博士号のための助成金、ポスドク助成金、サバティカル助成金、エンタープライズ博士助成金、国際組織トレーニング助成金が、教育・科学省の管轄のもと支給されています。

( 一部転載: Study in Europe 欧州留学ガイド 2019.5 )

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。