海外留学情報

国・地域から調べる

2016年8月17日作成

ここから本文内の内容です

スペイン

留学の準備

『スペイン留学情報』は平成25年度JASSO海外高等教育機関調査をもとに、2016年6月時点で更新した情報です。ビザに関する最新情報については日本国内の大使館・総領事館、また学校情報に関するものは留学を希望する学校など各機関に直接確認してください。なお、例示している学校については単なる一例に過ぎず、当機構の推奨という趣旨はありません。

1.留学の種類

スペインへの留学は、目的により以下の4つに大別できます。

(1)語学留学
(2)学位取得を目的とした高等教育機関(大学・大学院)への留学
(3)交換・派遣留学
(4)芸術専門教育機関への留学

2.語学留学(スペイン公用語およびカタルーニャ語、バスク語、ガリシア語、バレンシア語研修機関)

スペインでは公用語(カスティーリャ語。一般的にはスペイン語と呼ばれる)のほかに、バスク語、カタルーニャ語、ガリシア語、バレンシア語の4つの言語が各地方自治州の公用語として認められており、それぞれの言語の語学学校があります。
バスク語、カタルーニャ語、ガリシア語、バレンシア語などの現地語を学ぶ場合、大学付属の語学プログラムの受講あるいは語学学校(公立・私立)へ通学する方法があります。
スペイン語を学ぶ機関は以下の3種類です。
 
  •  大学付属プログラム(公立・私立)
    スペイン語に重点をおいたコースとしては、通常、以下のようなものがあります。
    一般スペイン語/集中スペイン語/ビジネススペイン語/検定試験対策
    学期毎のコースでは、現地でのレベル分けテスト後、クラスが振り分けられます。

    ビジネススペイン語など一部のコースは、中・上級以上のスペイン語能力を要求する場合があります。
    このほか、スペイン語によるスペイン美術史・文学・地理・歴史の各講座、大学によっては学部の正規講座を受講するための語学(スペイン語)サポートを行っているところもあります。基本的に母体となる大学へのアクセスが可能です。コースの開始時期、研修期間は大学によってさまざまです。
     
  • 私立語学学校
    スペイン語コースには、一般・集中・検定試験準備の各コース、個別レッスンなどがあり、1週間単位での申込みが可能です。特定の語学力を要求されることはありません。一般に私立の語学学校は都市部に集中し、少人数制を採用しているため実用的であるといえます。
     
  • 公立語学学校(Escuela Oficial de Idiomas:EOI)
    地域住民が外国語を学ぶための教育・文化・スポーツ省管轄の語学研修機関ですが、外国人対象のスペイン語コースも設けています。当該機関での受講修了後にLey Organica de Educacion(LOE:教育に関する組織法2/2006)に基づくマドリード州認証試験があり、合格すれば公式な語学能力証明書が発行されます。
    外国人を含む現地の一般住民を対象とした学校であるため、手続きは通常現地で行います。したがって、公立語学学校に日本から直接留学することは難しいと考えられます。

学校については教育・文化・スポーツ省「スペインでスペイン語を学ぶ」(Estudiar Espanol en Espana)およびセルバンテス文化センター「スペインでスペイン語を学ぶ」(Learn Spanish in Spain)のウェブサイトで検索可能です。
また、外国人を対象にスペイン語教育を提供する語学学校連盟、FEDELEのウェブサイトでも加盟校を検索することができます。
 
スペイン語学校の概要
学校の種類 (1)大学付属の語学プログラム
(2)公立・私立の語学学校
在学期間 (1)2週間~
(2)1週間~
プログラム (1)一般スペイン語、集中スペイン語、ビジネススペイン語、検定試験対策など
(2)一般スペイン語コース、集中コース、検定試験準備コース、個人コースなど
申し込み条件 学校・コースにより異なるが、年齢や学歴による制限を設けている場合もある。入学に際しては原則として16歳以上であることが条件。公立語学学校の場合、主として現地の一般住民を対象とするため、日本から直接留学するのは難しい
必要な語学力 (1)一般スペイン語コースは通常、初心者から受け入れる。ビジネススペイン語などのコースは、中・上級の能力が要求される場合もある
(2)私立の場合は特にない。公立は問い合わせが必要
申し込み方法 一般的な出願書類を郵送またはオンラインで提出する。公立語学学校の場合は、現地で手続きを行う
申し込み期限 学校、コース、季節などにより異なる

3.学位取得を目指した高等教育機関への留学

スペインの高等教育機関である公立・私立大学で学べる専門分野は、芸術・人文、科学、健康科学、社会科学・法学、工学・建築の各系統です。
ほとんどの大学が1年を前期と後期に分けており、前期は9月半ば~10月初めから12月末で、1月が試験期間です。後期は1月末~2月初めから5月末までで、6月が試験期間です。なお、3か月毎の学期を設定している大学もあります。
以下、公立・私立の大学について説明します。
  • 公立大学
    スペインの公立大学は「大学に関する組織法」(Ley Organica 6/2001 de Universidades)に基づいて各自治州の州議会または国会が制定する法律により設立される大学です。
    公立大学は1218年に設立されたスペイン最古の大学サラマンカ大学をはじめ、起源を中世に遡る大学が数多くあります。1932年に創設されたメネンデス・ペラヨ国際大学(Universidad Internacional Menendez Pelayo:UIMP)は夏期コースおよび外国人留学生向けスペイン語・スペイン文化コースのパイオニア的存在です。

メネンデス・ペラヨ国際大学【スペイン語、英語】 ※リンク先を新しいウインドウで表示

  • 私立大学
    私立大学はスペイン憲法第6編第27条 および「大学に関する組織法」(Ley Organica 6/2001 de Universidades)に基づいて個人または法人によって設立される大学です。1952年にはデウスト大学やナバラ大学など、カトリック系の大学が4校存在するのみでしたが、1991年以降急速に増加しています。イエズス会などの修道会、オプス・デイ、あるいはローマ教皇によって創設されたカトリック系の大学などがあります。
     

  • 遠隔教育大学
    1972年に設立された国立遠隔教育大学(Universidad Nacional de Educacion a Distancia:UNED)は、20万人以上の登録学生を抱えるスペイン最大の大学です。近年は1999年設立のUniversitat Oberta de Catalunya(UOC)をはじめ、遠隔教育大学の設立が相次いでいます。UNEDは、スペインの高等教育機関に入学するために必要な全国統一大学入学選考試験(Prueba de Acceso a la Universidad:PAU)を外国人留学生向けに実施しています。以前は学士課程に入学を希望する外国人留学生は原則としてPAUを受験しなければなりませんでしたが、現在は必須ではありません。ただし、PAUの通過は学部入学審査時の判断材料となるため、外国人でもPAUを受けることができます。PAUは2017~2018年に全面的に廃止される予定です。

【留学生受け入れ方針】
スペインの大学の国際化を目的としてスペイン政府が管轄する公的機関にSEPIE(Servicio espanol para la internacionalizacion de la educacion)があります。SEPIEはEUの留学支援プログラム「エラスムス・プラス」の運営・普及・促進をはじめとして、国内外の教育関連プログラムへの協力・参加、奨学金情報の提供、スペインの大学に留学を希望する学生向けのプログラムの公募や技術的な支援・助言などを行っています。

スペインは地方自治の独自性が強いことから、留学生受け入れにおいても各自治州が独自の政策を進めています。
 
  • マドリード州
    州政府は高等教育に関するポータルサイトEMES(Espacio Madrileno de Ensenanza Superior)を開設し、州内の大学に関する一般的な情報から、入学要件、奨学金、住まい探しなど留学生にとって役立つ情報を提供しています。マドリード州政府教育庁の大学情報センターでもこれらの情報を集めることができます。

EMES(Espacio Madrileno de Ensenanza Superior)【スペイン語】 ※リンク先を新しいウインドウで表示

  • カタルーニャ州
    州政府は、ウェブサイトStudy in Cataloniaを通して州内の大学留学に関する情報提供を行っています。
    また、国際的な大学都市バルセロナを目指してカタルーニャ州政府、バルセロナ市役所および周辺の大学などの協力で1997年に設立された団体BCU(Barcelona Centre Universitari)は、外国人留学生を対象に情報提供や住居探しの支援をしています。
【高等教育における単位制度】
スペインの大学はヨーロッパ単位互換制度(ECTS:European Credit Transfer System)を採用しています。この制度は、ボローニャ・プロセスにおいて欧州各国間で異なる単位制度を尊重しつつ、円滑に単位を互換できるようにするために設けられた統一的な単位制度です。詳しくは欧州委員会(European Commission)のウェブサイトをご参照ください。

ボローニャ・プロセスについて(欧州委員会)【英語】 ※リンク先を新しいウインドウで表示

【学費】
公立大学の場合、学生が支払う学費(Precios Publicos)は、大学に関する国・自治州間の調整機関である大学政策総会(Conferencia General de Politica Universitaria)が定める制限の範囲内で各自治州が決定します。公立大学の学費は1ECTS当たりで定められており、専攻により異なります。学士課程の学費は1ECTS当たり約30ユーロで、年額680~1,400ユーロほどです。修士課程は1ECTS当たり約65ユーロです。博士課程では指導料として約400ユーロ、論文審査料として約150ユーロが設定されています。 

私立大学の場合、各大学が独自に学費を定めます。大学および専攻によって差がありますが、たとえばUniversidad de Nabarraの学士課程の場合は約4,400~15,000ユーロ/年、Universidad Neburijaの学士課程は4,700~11,950ユーロ/年になります。

【卒業・修了要件】
大学を卒業するための要件は、4年間で240 ECTSを取得することです。大学院の修士課程を修了するためには、1年間ないしは2年間で60~120 ECTSを取得する必要があります。
大学院の博士課程を修了するためには、60 ECTSの取得、研究成果の2つの要件を満たす必要があります。

4.交換・派遣留学

【交換・留学制度を利用しないで、休学して留学する】
学校を自身で選び、各個人で手続きを行って、協定校以外の学校に留学した場合でも、大学への事前申請によりスペインで取得した単位が認定されることがあります。学校によっては留学を休学理由として認めないこともありますので、留学方法や留学中の学籍の扱いについては、在籍校の留学担当部署と事前によく相談してください。

5.芸術専門教育機関への留学

  • 美術
    スペインには絵画、彫刻、版画などのほかに、応用美術の分野があります。応用美術は造形美術・デザインの領域において、職業教育(中級・上級)および大学教育に相当するレベルで実施されています。大学教育に相当するレベルの教育はグラフィックコミュニケーション、製品デザイン、ファッションデザインなどがあります。

分野:芸術理論、建築、絵画、彫刻、音楽、映画、グラフィックアーツ、写真、デザイン、美術史 Real Academia de Bellas Artes de San Fernando(王立サンフェルナンド美術アカデミー:マドリード)【スペイン語】 ※リンク先を新しいウインドウで表示 1752年設立。スペイン国内に8つある王立アカデミーの一つで、現在はアカデミー正会員56名を数えます。絵画、建築、彫刻に加えて、19世紀後半に音楽、さらに2004年以降に写真、映画などをまとめた「新画像表現」が新たな分野として独立しています。
ワークショップや公演会も開催されており、同校のウェブサイトから情報を得ることができます。

分野:視覚芸術、応用美術、デザイン Escola Massana, Centre d'Arts i Disseny(マサーナ美術学校:バルセロナ)【英語、スペイン語など】 1929年にバルセロナで設立された美術学校です。造形芸術・デザインの上級職業教育でグラフィックコミュニケーション、彫刻、壁画、テキスタイルアート、ジュエリーなどを学び、資格を取得することができます。
学費は1 ECTS当たり約107ユーロです(2015~2016年)。

分野:プロダクトデザイン、空間デザイン、イメージコミュニケーション、応用美術、視覚芸術、ファッション Escola Superior de Disseny i Art Llotja(リョッジャ美術学校:バルセロナ)【英語、スペイン語など】 ※リンク先を新しいウインドウで表示 スペイン最古のデザイン学校で、1944年に美術部門が独立するまでの間にカタルーニャの著名な画家のほとんどが同校で学んでいます。現在は造形芸術・デザインの職業教育(中級・上級)、大学レベルの教育において、各資格を授与する機関となっています。入門コース、セミナー、ワークショップも開催されています。
学費は1単位当たり学士課程約18ユーロ、修士課程約32ユーロです(2015~2016年)。

【 英語能力試験(英語が必要な場合)】
留学先によっては一定水準の英語の能力を要求される場合がありますので、各教育機関に問い合わせてください。また奨学金の申請の際に英語能力の証明を要求される場合もあります。

【地方公用語の能力判定】
  • カタルーニャ語
    カタルーニャ語の能力証明を実施する公的機関は、カタルーニャ州内では州政府文化庁言語政策局、それ以外の地域ではラモン・リュイ研究所(Institut Ramon Llull)です。ラモン・リュイ研究所はカタルーニャ語およびカタルーニャ文化の普及を目的とした機関です。ヨーロッパ言語共通参照枠のA2、B1、B2、C1、C2の5段階で能力証明を得ることができます。州内の大学、公立語学学校、その他の教育機関でカタルーニャ語を学び試験に合格すると、これら5段階のいずれかに相当する能力が認定されます。詳しくは下記の資格対照表を参照してください。

The Institut Ramon Llull【英語、カタルーニャ語、スペイン語】 ※リンク先を新しいウインドウで表示

Generalitat de Catalunya (資格対照表)【カタルーニャ語】 ※リンク先を新しいウインドウで表示 PDFファイルにリンクします

 
  • バスク語
    バスク州政府教育・言語政策・文化庁のバスク語能力証明統一登録(Registro Unificado de Titulos y Certificados de Euskara:RUTCE)で、バスク語の能力証明の申請を受け付けています。成人に対してバスク語教育を行う州政府機関であるHABEおよび公立語学学校で取得した資格とヨーロッパ言語共通参照枠の対照表は、RUTCEのウェブサイトで調べることができます。

RUTCE(資格対照表)【スペイン語】 ※リンク先を新しいウインドウで表示

 
  • ガリシア語
    ガリシア州政府文化・教育・大学整備庁言語政策総局でガリシア語証明(Celga)取得のための試験を実施しています。Celga1~Celga5の5つのレベルがあり、ヨーロッパ言語共通参照枠のA2~C2に対応します。また、公立語学学校などで取得したガリシア語の資格およびガリシア州内で取得した義務中等教育や高校修了の資格に対しても、それぞれ対応するレベルのCelgaが認定されます。Celga5はガリシア語の学士課程修了資格等を持つ場合に認定されます。
     
  • バレンシア語
    バレンシア語の運用能力の証明は、バレンシア自治州政府の機関であるバレンシア語能力認定委員会(Junta Qualificadora de Coneixements de Valencia)が実施しており 、一般向けに初級、中級、上級のほか会話能力の4種類の証明書を発行しています。また委員会は、行政言語、校正、コミュニケーションメディアにおける言語運用能力を認定する証明書も発行しています。認定試験はバレンシア自治州の主要都市で実施されています。詳しくは、バレンシア語能力認定委員会のウェブサイトを参照してください。

この国の外国政府等奨学金を見る

他の国・地域の留学情報を見る

このページの先頭へ戻る