留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
国ごとの違いを明確に知り、自分にあった留学先を見つけましょう。

生活情報

このページは2013年度の調査をもとに、2018年5月時点で更新した情報です。
特殊文字や記号は英語のアルファベットに置き換えています。

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学生寮
学生寮の費用は立地やサービス、個室・2人部屋などの違いによって変わります。一般的に共同キッチンやラウンジなどの共用スペース、自習室などがあり、インターネット接続(Wi-Fiなど)は共用スペースのみで各部屋に備わっていない場合もあります。食事、清掃、洗濯、シーツ類交換などのサービスの有無は寮によって異なります。また、門限などの規則も寮によって異なります。

スペインにはコレヒオ・マヨール(Colegio Mayor)と呼ばれる学生寮があります。中世以来の歴史があり、18世紀まではコレヒオ・マヨールで大学の講義が行われていました。現在も一般の学生寮と異なり、単なる居住施設ではなく、高等教育を補完する様々な文化活動が行われています。海外からの留学生や研究者、教授も滞在する交流の場になっています。

 

コレヒオ・マヨールは特定の大学に所属しています。所属大学に登録していること、一定の学業成績を修めていることなどを受け入れ条件とする寮や、寮の責任者による面接が行われる寮もあります。一方で、所属大学外の学生を受け入れる場合もあります。詳しい条件は、各コレヒオ・マヨールのウェブサイトで確認してください。
多くの大学が住居に関する情報を提供しています。学生寮やコレヒオ・マヨールの入寮に際しては、原則として各自が希望する寮に直接連絡をとって手続きを行います。詳細は各寮に確認してください。
ホームステイ
教育機関によっては、ホームステイ先も紹介しています。詳細は各教育機関の留学生アドバイザーなどに問い合わせてください。また、一人暮らしの高齢者が自宅に学生を住まわせることを希望するケースもあり、単なる間貸しではない異世代間の共同生活プログラムとして推進される場合もあります。
ホームステイについては本サイト内「留学体験レポート」に掲載があるので参照してください。
アパート
スペインでは複数の学生が賃貸アパートをシェアして住むことがよくあります。賃料は居住地によって差があります。アパートはウェブサイトで検索するか、校内の掲示板で賃貸広告を見て仲介業者に連絡する流れが一般的です。

悪質な仲介業者も存在するため 、留学を希望する大学の留学生アドバイザーや外国人留学生向けに住居探しの支援をする公的機関に相談した上で契約するなど、慎重な行動をとることが必要です。 

以下は州政府による住宅情報サイトです。

カタルーニャ州政府 バルセロナ大学センター〔英語・スペイン語・その他〕カタルーニャ州政府、バルセロナ市役所、バルセロナ市周辺の大学の協力で1997年に設立された団体。外国人留学生を対象に情報提供や住宅探しの支援をしている。


【住居にかかる費用】
コレヒオ・マヨール
マドリードのColegio Mayor AlcalaとバルセロナのColegio Mayor Bonaiguaの例を挙げます。

Colegio Mayor Alcala(男子寮)
約10,400ユーロ/年(2018-2019年)。個室、清掃・シーツ類交換・3食付き。
洗濯は料金を払って業者に委託するか、寮に備え付けの有料の洗濯機・乾燥機を使用して自分で行う。

Colegio Mayor Bonaigua(女子寮)
8か月以上の滞在の場合、約765ユーロ/月。8か月未満の短期滞在は約800ユーロ/月。個室、清掃・シーツ類交換・3食付き。
年間を通していつでも入寮の申込みが可能。
その他の学生寮
Residencia Universitaria Erasmo(マドリード)
1人部屋(個別/共同キッチン付):524.5ユーロ~/月(2017-2018年)
2人部屋(キッチン付):382ユーロ~/月(2017-2018年)
※寮費は滞在期間によって変動

月額費用はWi-Fi、電話回線、TVアンテナ、ラウンジなど共用スペース、付加価値税(10%)を含む。水道料金、温水料金、電気料金は別途。
オプションサービス(別料金):清掃、シーツ類交換、食事、駐車場

Residencia La Ciutadella(バルセロナ)
1人部屋(個別/共同キッチン付):430.7ユーロ~/月(2017-2018年)
2人部屋(キッチン付):321ユーロ~/月(2017-2018年)
※寮費は滞在期間によって変動

月額費用はWi-Fi、電話回線、TVアンテナ、ラウンジなど共用スペース、付加価値税(10%)を含む。水道料金、電気料金は別途。
オプションサービス(別料金):清掃、シーツ類交換、駐車場
ホームステイ
マドリード州政府教育庁大学情報センターによると、マドリードのホームステイの費用は250~800ユーロ/月です。費用は条件や立地によって変わってきます。語学学校では多くの場合、ホームステイ先を留学生に紹介しています。私立語学学校Enforexの例(2018年)を挙げると、マドリードおよびバルセロナのホームステイにかかる費用は1人部屋279ユーロ/月(3食付)、2人部屋249ユーロ/月(3食付)です。

 

アパート
スペインの不動産ウェブサイトPisos.comは、アパートの賃料に関する調査を公開しています。2017年12月の調査報告によると、スペインの平均的な賃貸アパートの面積は112m2、賃料は752ユーロ/月となっています。これは全国平均で、マドリードやバルセロナのような大都市の賃料はこれをはるかに上回ります。

他の学生とのシェアを考える場合は、平米数だけでなく部屋数も考慮して物件を探しましょう。
付加価値税
スペインでは財・サービスともに付加価値税(IVA)がかかります。一般的な税率は21%ですが、一部の食品や衛生用品、交通機関、ホテル・飲食業は10%、パン、牛乳、卵、野菜などの食品や書籍、新聞雑誌、医薬品などは4%の軽減税率が適用されています。

銀行
スペイン国内で外国人居住者として銀行口座を開設するときは、外国人身分証明番号(Numero de Identidad de Extranjero:NIE)が必要です。居住許可証(Tarjeta de identidad de extranjero、Estancia por estudios o investigasion)をもっている場合は、そこにNIEが記載されています。まだNIEを取得していない非居住者は、警察署で非居住者証明書を発行してもらった上でパスポートと一緒に銀行窓口に提出します。またはパスポートを持って銀行に直接出向いて、銀行に非居住者証明書を発行してもらいます(有料)。

金融機関の支店やキャッシュコーナーの数は多く、ほとんどのキャッシュコーナーは24時間利用できます。公道に面して設置されているATMも多いので、利用に際しては十分な注意が必要です。特に人気のないところや夜間の利用は避ける方が無難です。
なお、日本で開設した銀行口座の海外利用が可能なキャッシュカード(国際キャッシュカード)を利用してPLUS(VISAが運営)やCirrus(MasterCardが運営)のマークがあるATMから現地通貨を引き出すことができます。


クレジットカード
一般的に使用できるカードはVISAとMasterです。決済端末がある店舗であれば、ほぼどこでも使えます。
学費の支払いにクレジットカードが使用できる場合もあります。詳細は留学先の教育機関に確認してください。
お金の管理方法には、海外用プリペイドカードやデビットカードもあります。それぞれの特徴を理解したうえで、自分に合ったものを利用してください。

食料品は豊富にあり、安価で入手できます。肉類は豚、牛、鶏のほかに羊やウサギがあります。生ハム、腸詰、チーズは地方ごとに特色があります。スペインは日本と並ぶ世界的な魚介類消費国である一方 、野菜・果物生産も盛んで、南東部から南部にかけてはEU各国への輸出向け生産も行われており、様々な種類の新鮮な野菜・果物が一年中手に入ります。
大小のスーパーから八百屋や魚屋のような個人商店まであるので、買い物に不便はありません。また、各地に市営の市場(Mercado Municipal)があり、観光名所になっているところもあります。マドリードやバルセロナには日本食材店や日本食材を扱う中国・韓国系の食材店があります。

大学に併設されている学生食堂(Comedor)では、リーズナブルな食事を提供しています。学生食堂の場所や営業時間、メニュー、価格については、各大学のウェブサイトで紹介されていることが多いので、参照してください。
喫煙、飲酒
スペインでは法律により公共の建物内での喫煙が禁止されています。公共の建物は行政機関、病院、学校、交通機関からショッピングセンター、レジャー施設、ホテル(喫煙者向け客室を設けることは可)、飲食店、映画館などの民間の施設を含みます。
飲酒は18歳から認められています。
医療制度は公的医療制度と民間医療制度に分けられますが、公的医療制度は基本的に留学生は対象となりません。民間の医療機関は総合病院を含めて多数あり、マドリード、バルセロナなど主要都市には日本語・英語を話せる医師のいる病院もあります。学生ビザを取得してスペインに入国する留学生の場合、留学保険や海外旅行保険を契約するため、民間の医療制度を利用することになります。

大学や語学学校によっては学内に保健センターや病院が完備されているところもあります。詳しくは本サイト内の「スペイン学校情報」を参照してください。
スペインの医療事情については、下記の二本国大使館のウェブサイトを参照してください。

在スペイン日本国大使館 生活情報-医療事情

医薬品
薬は医師の処方箋により薬局(Farmacia)で購入します。風邪薬、解熱鎮痛剤、ビタミン剤など、処方箋なしで購入できるものもあります。

スペインにおける主な犯罪は窃盗、麻薬、テロです。
窃盗の被害を避けるには、スペイン独特の生活時間に合わせて行動することが重要です。スペインの昼休みは13時~14時頃に始まり、16時~17時頃までです。近年は短くなる傾向で、13時30分~15時の1時間30分という職場もありますが、街に出ると個人商店や小さなスーパーは3時間程度閉店するところもまだ多く存在します。一方、官公署や銀行、郵便局などは14時頃に閉まってしまいます。そのため、昼休みの時間帯は街から人通りが途絶えて、気がつくと歩いているのは外国人観光客ばかりということがあります。安全な昼間のように見えながら、こういった時間帯にスリが多発しがちです。
スペインはアフリカや中南米から欧州に流通する各種麻薬の入り口となっており、麻薬に関わる犯罪が問題となっています。 また欧州は国際的なイスラム過激派によるテロの脅威にさらされています。一方バスク地方の分離独立を掲げるテロ組織ETAは近年、治安当局によるメンバーの逮捕などにより弱体化しており、2011年10月には武装活動の停止を宣言しています。しかしながら、ETAは武装解除も組織解体もしておらず、テロの実行能力を依然として維持しています。
スペインの治安について、詳しくは日本の各在外公館が作成した安全の手引きで最新の情報をよく確認してください。

外務省 海外安全ホームページ 在留邦人向け安全の手引き スペイン〔日本語〕

【事件・事故に巻き込まれた場合の連絡先】
112番(警察、消防、救急の共通番号。必要に応じた部署へ繋がる)

クレジットカードの紛失・盗難にあった場合は、各種クレジットカード会社の案内に従ってください。
パスポートについては盗難などの被害に備え、在スペイン日本国大使館の安全対策情報を参照してください。

在スペイン日本国大使館 安全対策資料等〔日本語〕ページ下部参照。

日本で使っている端末を持参する場合、日本の携帯電話会社と契約したまま現地で使用する方法(国際ローミング)と日本から持参した端末(SIMフリー)に現地で購入したSIMカードを差し込む方法があります。スペインでは端末の購入と携帯電話会社の契約が必ずしも結びついておらず、各人が好きな端末を購入して好きな携帯電話会社と契約するケースもあります。詳しくは日本の携帯電話会社もしくは端末を購入した店舗に確認してください。
インターネット
スペインの主なインターネットプロバイダはMovistar、Vodafone 、Jazztelなどです。無線LANが普及しており、公共のWi-Fiスポットの他に、ホテルなど無料で接続できるところが多くあります。

主な通信会社

交通機関

マドリードやバルセロナなどの大都市の交通機関は主に地下鉄、バス、鉄道(Renfe)の近郊線、およびタクシーですが、最近はトラムと呼ばれる市電も加わりました。大都市と周辺を結ぶ交通機関網で共通に使える回数券などもあり、便利です。

 

マドリード
地下鉄料金は1.5ユーロからで、乗車距離により料金が変わります。地下鉄(Aゾーン)、トラム(ルート1)、バス共通で使え る、Metrobusと呼ばれる10回券(12.2ユーロ)や月極めの定期券もあります。定期券は26歳未満の場合、乗車距離に関係なく一律20ユーロで す。26歳以上は乗車距離によって料金が変わります。
バス料金は1回1.5ユーロで、乗車時に購入します。1か月定期券やツーリストチケットなどもあります。
バルセロナ
バルセロナの地下鉄とバスはTransports Metropolitans de Barcelona(TMB)が運営しています。料金は地下鉄、バスともに2.2ユーロです。T-10(タルヘタ・ディエス)と呼ばれる10回券は、移動距離によってゾーン分けされており、料金も異なります。地下鉄の全範囲を網羅するゾーン1は10.20ユーロです。T-10は1回の利用につき、市内の公共交通機関(地下鉄、バス、トラム、ケーブルカー)への乗り換えが3度可能です。そのほかにも1か月定期券、3か月定期券、25歳以下向けの3か月定期券などがあります。

バルセロナ地下鉄・バス Transports Metropolitans de Barcelona(TMB)〔英語・スペイン語・カタルーニャ語〕Transport network>Metro and bus faresに料金を掲載。
Transport network>Network mapに路線図を掲載。

鉄道
スペインの旧国鉄であるRenfeには、近郊線のCercanias、中距離線のMedia Distancia、長距離線のLarga Distanciaがあります。またAlta Velocidad Espanola(AVE)と呼ばれる高速鉄道も運行されています。鉄道路線図、時刻表、料金などはRenfeのウェブサイトで調べることができます。
タクシー
タクシーは基本的に個人タクシーで、空港や駅、その他のタクシー乗り場で乗車できます。また、流しのタクシーも拾うことができます。サービスは概ね良心的で、チップを要求されることは少ないです。空港、大き な鉄道駅やバスターミナルで乗車する場合、空港料金および駅待ち料金が別途かかります。また、夜間料金や休日料金が加算されることもあります。地方の農村部で近隣の町までタクシーで移動するような場合は、最初に料金を聞いておくと良いでしょう。
タクシーの車体は一般的に白ですが、バルセロナのタクシーは黒と黄色のツートンカラーが特徴です。また、正規のタクシーはすべて認可制で、助手席の前のフロントガラスに、ドライバーの顔写真入りの許可証が貼り付けてあります。マドリードとバルセロナのタクシー料金は、以下のウェブサイトで確認できます。
長距離の移動手段には鉄道、飛行機、高速バスがあります。
スペインでは近年Alta Velocidad Espanola(AVE)の敷設が急速に進み、マドリード-バルセロナ間の約500kmが最短2時間30分(直通の場合)で結ばれるようになりました。
空路は、通常の国内線のほかにマドリード-バルセロナ間に「Puente Aereo(プエンテ・アエレオ)」と呼ばれるイベリア航空のシャトル便があります。
また、高速バスは安価な長距離移動手段としてよく使われています。
一般的に交通機関はいずれも安心して使えますが、深夜に都市内の危険な場所を通る路線バスなどは避けた方が良いでしょう。

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。