留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
国ごとの違いを明確に知り、自分にあった留学先を見つけましょう。

このページは2009年度の調査をもとに、2019年1月時点で更新した情報です。特殊文字や記号は省略しています。

スウェーデンの緯度は、日本のはるか北、カムチャツカ半島とほぼ同じ位置 にあり、冬の寒さは厳しいです。スウェーデンでは住居を快適にするために行政も市民もさまざまな努力をしています。外が寒くても、一歩屋内に入ればきわめて快適です。戸外がマイナス20度でも、家の中ではTシャツ一枚で暮らせることも珍しくなく、留学生用の寮や学生用のアパートも例外ではありません。

探し方

スウェーデンで住まいを見つけることは簡単ではないので、日本にいる間から色々な情報を集めて、早めに準備を始めてください。
特に、首都のストックホルムや大学都市のウプサラ、ルンド、大都会のヨーテボリ、マルメなどは、より早くに住居探しを始める必要があります。なかなか良い物件が見つからない場合は、学校の近辺にこだわらず、範囲を広げてみるのも一考です。地下鉄やバスで10分ほど学校から離れただけで、状況が変わることもあります。

語学学校などの場合

まず、学校に問い合わせてみましょう。住居のあっせんは行っていなくても、情報提供はしてくれます。また、サマーコースは宿泊先を提供している場合が多いです。

大学・大学院の場合

大学の担当部署、または学生組合に相談してみましょう。担当スタッフが住居も含めて留学生活に必要な情報や知識を教えてくれます。
学生組合は各大学にある全国的な組織で、留学生を含めて、学生が支障なく勉学に専念し、豊かな学生生活を送れるよう多彩な活動をしています。
学生組合に加入するには、学期ごとに約50-350スウェーデンクローナの組合費が必要ですが、住居探しをはじめ、さまざまなメリットがあるので加入することをおすすめします。
例えば、ストックホルム学生住居協会(SSSB: Stiftelsen Stockholms Studentbostader)は学生が運営する財団で、ストックホルム市内全域で約8,000件の物件情報を管理しています。上記のサイト上で空室待ちの登録をしておけば、空室情報が入手できます。
ただし、空席待ちに登録しても、ストックホルム、ヨーテボリ、マルメ、ウプサラ、ルンドなどの都市では、何年も待たなければならないこともあります。そのようなときは、民間の不動産屋の利用や、又貸し(sublet、second-hand契約)を検討してみるのも一つの手です。又貸しは、大家さんと契約を結ぶのではなく、現在フラットを借りている人と直接契約する方法です。この場合は、契約期間や家賃に含まれているものなどを必ず確認してください。
ただし、空席待ちに登録しても、ストックホルム、ヨーテボリ、マルメ、ウプサラ、ルンドなどの都市では、何年も待たなければならないこともあります。そのようなときは、民間の不動産屋の利用や、又貸し(sublet、second-hand契約)を検討してみるのも一つの手です。又貸しは、大家さんと契約を結ぶのではなく、現在フラットを借りている人と直接契約する方法です。この場合は、契約期間や家賃に含まれているものなどを必ず確認してください。
以下のサイトは、ウプサラの住宅情報ですが、一般的なフラット契約の注意事項が載っているので、参考にするとよいでしょう。
学生組合に頼らずに物件を探す場合でも、大学の担当部署に相談しましょう。組合員であれば、その町の事情に詳しい学生組合の相談員にアドバイスをもらうこともできるでしょう。担当スタッフは、どこにコンタクトしたらよいかなどの情報を提供してくれます。
ヨーテボリ大学など地方の大学の中には地方自治体と協力しながら、留学生の住宅問題の解決に努めているところもあります。
ヨーテボリでの家探しには以下のウェブサイトを利用すると便利です。 

家賃

留学生用住居の家賃は地域や種類(シェアハウス、アパートなど)によって異なります。一般的には、2500~6500スウェーデンクローナ/月かかります。
ウプサラ、ルンド、ストックホルム、ヨーテボリなどの歴史ある大学都市では、学生数に対し住宅の数が少ないため、賃料は高めになります。逆に、小規模都市では安く借りることができるでしょう。

通常、家賃には、共用洗濯機代が含まれますが、物件によっては若干の費用が発生する場合もあります。家賃に何が含まれているのか、事前に必ず確認してから契約しましょう。各部屋には、基本的な家具は備わっていますが、シーツ、タオル、台所用品、電球などは個人負担です。個人で揃える手間を省きたい場合、アパートによっては、一式をパッケージとしてリースしていることもあるので確認してください。

スウェーデンの大学では教員、事務局と学生との連絡はほとんどインターネットとメールで行います。宿題や論文の提出もメールです。住居契約の際は、学生用住居は、大学のインターネットネットワークに接続されていたり、無線LANが備わっていたりしますが、民間アパートや又貸しの場合は、インターネット環境を必ず確認するようにしましょう。

滞在が1年以上の留学生

1年以上の居住許可を取得している留学生は、スウェーデンに到着後できる限り早く、居住地を管轄する税務署(Skatteverket)で住民登録をしてください。登録をすると個人識別番号(Personnummer)が与えられ、スウェーデン医療保険制度へ加入することができ、スウェーデン国内において、スウェーデン人同様の医療サービスが受けられます。
ただし、この医療保険はスウェーデンへの渡航中、またはスウェーデン国外での傷害や病気はカバーしていませんので、注意しましょう。

滞在が1年未満の留学生

1年未満の居住許可を取得している場合には、居住地を管轄する税務署(Skatteverket)より調整番号(Samordningsnummer)が与えられますが、これは、個人識別番号(Personnummer)とは異なるもので、スウェーデン人と同じ費用で医療機関を利用することはできません。そのため、海外での事故、病気をカバーする保険に、渡航前に加入しておくことをお勧めします。

医療サービス

●病院
病気にかかったら、地域の初期医療クリニック(Vardcentralen)に行くか、大学・大学院生の場合は、所属大学の学生組合ヘルスセンターの医師に相談しましょう。事前に予約を入れる必要があり、初診料として約150~200スウェーデンクローナがかかります。
個人識別番号(Personnummer)の登録前、滞在が1年未満の留学生、また緊急の場合は、地域の救急医療センター(Narakut)を利用しましょう。
健康や医療に関して相談したいことがある場合は、1177.seのサイトを利用するとよいでしょう。検索(Sok)で、近くのヘルスケアセンターを探すこともできます。
このほか、ストックホルム学生健康サービス(Studenthalsan i Stockholm)が健康や精神面のカウンセリングに当たっています(電話または面談方式)。
スウェーデンへの入国前に、日本で特別な予防接種をする必要はありません。
●歯科
スウェーデンで歯科治療を受けると、非常に高額になります。留学が決まったら、出発前に日本で受診しておくことをお勧めします。治療費が一律定額の公立の歯科医院(Folktandvarden)と自費の歯科医院があります。まずは大学の学生組合に相談してみてください。
※博士課程の学生の保険は別なので、スウェーデン社会保険機構(the Swedish Social Insurance Agency)もしくは、所属大学に直接問い合わせてください。

救急車・警察・消防

112
救急車、警察、消防要請の電話番号はすべて「112」です。
 

スウェーデンの救急車

保険

スウェーデン政府による留学生向けの保険が充実しています。

全学生用

授業中、通学中の事故と傷害をカバーする無料の個人損害保険があります。国籍、留学期間を問わず、すべての学生がこの傷害保険の対象で、特に申し込みの必要もありません。

交換留学生用

交換留学生はStudent INという保険があり、こちらも無料です。個人損害保険が大学構内もしくは通学中に起きた損害を保障しているのに対し、こちらは、24時間いつでもどこでも保障の対象です。
保険のカバー内容は以下の通りです。
  • 高度障害給付金、死亡給付金
  • 緊急時の医療費、歯科治療費
  • 死亡、重病、重度障害などの場合の母国への帰国費
  • 個人財産保障
  • 第三者賠償責任保険
  • 弁護士費用

学費を支払っている留学生用

学費を支払っている大学、大学院(博士課程の場合は、働いていないことが条件)への留学生は、留学期間を問わず、FASやFASプラスと呼ばれる保険に加入できます。交換留学生用とほぼ同等の補償内容です。(個人財産保障はFASプラスのみ)
どちらの補償内容が良いかは、所属大学の担当者に相談してみましょう。

スウェーデンはユーロ圏には加盟していないため、現地での通貨はスウェーデンクローナ(SEKまたはKr)です。
スウェーデンは、世界で最もキャッシュレス化が進んでいる国です。クレジットカードを持っていないと生活できないといっても過言ではありません。現金を受け付けないお店も増えていて、スウェーデン人は100円の支払いにもクレジットカードを使います。

銀行口座の開設

留学生が現地で銀行口座を開設するには、一般的に以下のものが必要です。
  • スウェーデンIDカード
  • 住民登録番号(personnummer)
  • 有効なパスポート
  • 大学からの入学許可証(在学期間が記載されているもの)/学生証
  • スウェーデンでの住所
必要書類については、銀行や支店によって異なるので、必ず確認するようにしましょう。
また、大学と提携している銀行もあるため、口座の開設に関しては、まず、学生組合に相談してください。

インターネットの普及は進んでいます。どこの大学でもコンピュータルームが充実し、キャンパス内で無線LANが使用できます。
学生寮でも学生用の民間アパートでも無線/有線LANが備わり、特別の手続きをしなくても利用できる場合が多いです。

食費は、約2,000スウェーデンクローナ/月をみておくと良いでしょう。
EU加盟国が増えたことで、スウェーデンでも新鮮で多様な食材が安く手に入るようになり、食生活が豊かになりました。
全国に、COOP(コープ)、ICA(イーカ)、Hemkop(ヘムショップ)、LIDL(リドル)などの大手スーパーチェーンがあり、自炊する学生には便利です。

スーパーやコンビニでも支払いはクレジットカードが主流です。
アルコール度数3.6%以上の酒類は国営の酒店、「System Bolaget(システム・ボラシェット)」でしか買うことができません。アルコール度数が3.5%以下の酒類は、コンビニやスーパーマーケットで買うことができます。
バー、レストランなどでの飲酒、コンビニやスーパーでの購入は18歳から可能ですが、System Bolaget(システム・ボラシェット)での購入は20歳以上となっていて、購入時には身分証明書の提示を求められることもあります。日本人は若く見られがちなので酒類購入の際は、パスポートなどを持っていくことをおすすめします。

地域の「熱・電力供給会社」から温水が住宅やビルに集中して配管される暖房方式なので、1年中どこでも快適です。
真冬でも家のなかでは、Tシャツ1枚で過ごすスウェーデン人が少なくありません。外に出るときは、その上に防寒用のコートを着て、室内でまたすぐTシャツになれるよう工夫しています。夏でも夜は寒くなることが多いので、日本から防寒用コート、セーター、帽子は持って行くようにしましょう。
役所でも会社でもネクタイに背広というスタイルは少ないです。大学では、教授もラフな格好をしています。よほど特別なパーティなどを除き、日常ではさほど衣服に神経を使う必要はないでしょう。
一方、冬場の靴には十分注意を払ってください。街中の歩道もアイスバーンになるため、現地の人でもよく転びます。転んで怪我をしないように、自分にあった、転ばないような靴底のついたものを用意して行ってください。冬場に向けて登山靴を履く習慣をつけるのも良いでしょう。また、現地にてスパイク付きのスノーブーツを購入することもできます。



(2019年1月改訂:禁無断転載)

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。