海外留学を考え始めた方や、準備を進めている方にお勧めの基礎情報。
語学や芸術文化など目的にあわせた留学先の情報を調べることができます。

各情報・データは更新時(2017年12月)における一般的な状況です。教育機関、地域、あるいは時期により異なる場合がありますので、最新・個別の情報については必ず各機関にご確認ください。
このガイドの中ではいくつかの教育機関を取り上げていますが、あくまでも一例示であり、特にそれらを推薦する趣旨ではありません。
特殊文字や記号は英語のアルファベットに置き換えています。
学校の種類 国公立50校・私立34校
在学期間 第1課程:学士課程(Grado)3~4年[180~240 ECTS(※)]
第2課程:修士課程(Master)1~2年[60~120 ECTS]
第3課程:博士課程(Doctorado)3~5年
学事暦 1学期:9月中旬~1月下旬(1月上旬~2月中旬はテスト期間)
2学期:1月中旬~5月下旬(5月下旬~6月はテスト期間)
学校により多少の差がある
応募資格 第1課程:高校卒業の資格を有し、各大学が定める基準を満たす者
第2課程:「学士(Grado)」かそれと同等の学位を取得し、各大学が定める基準を満たす者
第3課程:「修士(Master)」かそれと同等の学位を取得し、各大学が定める基準を満たす者
必要な語学力 スペイン語力
 DELE(Diplomas de Espanol como Lengua Extranjera:スペイン教育・文化・スポーツ省公認のスペイン語能力試験)の取得レベルによっては、入試優遇や各大学が実施するスペイン語試験が免除される
出願方法 第1課程:スペイン教育・文化・スポーツ省にて日本での高校卒業資格の認定を受け、必要書類とともに出願。外国人学生のためのオンライン出願サービス、UNEDasissの利用が可能
第2課程以上:志望大学へ直接問い合わせる
出願期限 学士課程への出願は通常6月中旬~7月上旬だが、大学、課程、専攻により異なるため、詳細は必ず志望大学に確認すること
入国・滞在手続き 90日以内:学生ビザ不要
91日以上:学生ビザ必要 
スペイン留学情報>手続き 参照
授業料 国公立・私立の種別、課程や専攻によって異なる 
8.費用 参照
生活費 900~1,000ユーロ/月
スペイン留学情報>生活情報>生活費 参照
滞在先の種類 寮、ホームステイ、アパートなど
スペイン留学情報>生活情報>住居 参照
(※)スペインの大学は、欧州各国間で設けられた統一的な単位制度、ヨーロッパ単位互換制度(ECTS:European Credit Transfer System)を採用しています。
 
スペインでは16歳までの義務教育期間を経て、その後2年間の後期中等教育課程(Bachillerato)へ進みます。この課程修了時にBachillerを取得すると、高等教育機関で勉強をするために必要な全国統一大学入学選考試験(PAU:Prueba de Acceso a la Universidad)の受験資格が得られます。
また、高等教育制度へのアクセスの柔軟性を高めるため、Bachillerがなくても受けられる年齢別の試験も実施されています。要件は以下のとおりです。
・25歳以上のための試験:大学への入学を許可する資格(PAU、Gradoなど)を取得していないこと
・40歳以上のための試験:大学への入学を許可する資格(PAU、Gradoなど)を取得していないこと、志望学部に関連する職務の経験があること
・45歳以上のための試験:大学への入学を許可する資格(PAU、Gradoなど)を取得していないこと
ここでは一般的な状況を記載しています。詳細は志望大学のウェブサイトなどにて必ず確認してください。
大学の種類
スペインには国公立50校、私立34校の大学があります(2016年現在)。
取得可能な学位
スペインの大学は、第1課程(学士課程)、第2課程(修士課程)、第3課程(博士課程)からなります。
【第1課程:学士課程(Grado)】
3~4年間で基礎知識を習得。180~240ECTSを取得し学士論文を提出すると、「学士(Grado)」の学位が授与される。専攻分野(医学、獣医学、歯科学など)によっては修学期間が長くなる場合もある。

【第2課程:修士課程(Master)】
1~2年間で専門的な知識を習得。60~120 ECTSを取得し修士論文を提出すると、「修士(Master)」の学位が授与される。

【第3課程:博士課程(Doctorado)】
3~5年間。60ECTSを取得し(修士課程の一部に含まれる場合もあり)博士論文を提出すると、「博士(Doctor)」が授与される。

上記の正規学位課程以外にも、各大学が独自に専門コースを設置しています。詳細は志望大学に確認してください。
カタルーニャやバスクなどの特定の自治州を除いて、スペインの大学での教授言語はスペイン語です。学部課程への入学の場合、一般的にDELE(Diplomas de Espanol como Lengua Extranjera:スペイン教育・文化・スポーツ省公認のスペイン語能力試験)の B1~2レベル相当の語学力が求められます。大学院の場合は、それ以上のレベルが求められることもあります。書類選考通過後でも外国人志願者にスペイン語能力の試験を課す大学もあるため、入学時に十分なスペイン語能力を備えておく必要があります。
十分な語学力がない場合は、大学などで外国人留学生を対象としたスペイン語講座が開設されています。
スペイン語講座については当機構作成の「スペイン語 語学留学ガイド」を、語学試験については「主な語学・学力テスト>スペイン語」をご参照ください。
一般的な手続きは下記の通りですが、詳細は大学によって異なるため、志望大学に確認しておきましょう。
 
留学タイムスケジュール

学士課程への入学
日本の高校を卒業していることが条件となります。まず高校卒業資格の認定をしてもらい、その後、UNEDassisという外国人学生のためのオンライン出願サービスを通じて手続きを行います。
 
高校卒業資格の認定(Homologacion)
スペイン教育・文化・スポーツ省が実施しています。日本国内の問合せ先および申請書類の提出先は、駐日スペイン大使館領事部です。
提出書類は下記の通りですが、変更される場合もあるので事前に必ずスペイン大使館領事部に問い合わせてください。
 <Homologacion提出書類>
 ・手数料支払い証明書・身分証明書の認証コピー(パスポートなど)
 ・代理人が申請を行う場合は、本人による許可書および代理人の身分証明書の認証コピー
 ・認定を申請する資格の認証コピー
 ・成績証明書の認証コピー(科目名、成績、履修した学年がわかるもの)
UNEDassis
スペインの学部課程への入学を希望する外国人のための出願サービスです。手続きは以下のとおりです。
  1. 入学を希望する大学に必要書類の確認をする
     
  2. 提出書類を準備する
    <一般的な書類> ※スペイン語に翻訳したもの
    ・身分証明書のコピー(パスポートなど)
    ・手数料支払い証明書
    ・高校の成績証明書の原本または認証コピー
    ・Homologacionを受けた高校卒業資格の認証コピー(申請中の場合は控え)
     
  3. UNEDassisにオンライン登録する
     
  4. 提出書類をUNEDassisに送付する
    UNEDassisに直接郵送、またはスペイン大使館領事部に提出。
     
  5. 各大学が定める締切日までに、大学に出願登録する
    各大学は、UNEDassisのオンラインシステムを通じて、出願者の書類にアクセスする
UNEDassisは出願サービスだけでなく、提出書類の認証やPCE(Pruebas de competencias especificas:書類審査の際に加点材料となる試験)なども行っています。
学士課程への編入
日本の大学の在籍中にスペインの大学に編入を希望する学生は、志望大学にて、既得している単位の認定(Convalidacion)を受ける必要があります。
 <Convalidacion提出書類> ※宣誓翻訳(スペイン外務・協力省公認の翻訳士による公式な翻訳。駐日スペイン大使館などで取得可能)が必要かどうかなど、詳細は各大学に問い合わせてください。
 ・志望者の身分証明書もしくはパスポートのコピー
 ・申請書類(Solicitud de la Convalidacion)
 ・在籍大学の成績証明書(大学の公印付き)
 ・認定を希望する科目の内容を記した書類(大学の公印付き)
 ・在籍大学におけるシラバス(修業年数、科目を記したもの。大学の公印付き)
日本の大学卒業者の場合、Equivalencia(研究・専門分野に関する学位の認定)、Homologacion(規制対象職種へのアクセスを可能にする学位の認定)、Convalidacion(単位の認定)、いずれかの手続きを選択することができます。認定に時間を要する場合もありますので、十分な余裕を持って準備をしてください。
 <Equivalencia提出書類>
 ・身分証明書の認証コピー
 ・学位証明書の認証コピー
 ・学位取得のための履修科目証明書の認証コピー(修業年数、科目、時間数などを記載したもの)
 ・手数料支払い証明書
※HomologacionやEuivalencia、UNEDassisへの提出書類は宣誓翻訳を添付の上、公印確認および領事認証、もしくはアポスティーユを取得する必要があります。
<公印確認・領事認証とは>
公印確認は、日本にある外国の大使館・領事館の領事による認証(=領事認証)を取得するために事前に必要となる外務省の証明のこと。公印確認および領事認証の対象となる書類は法人化された大学、独立行政法人による学校、私立高等学校・中学校・小学校が発行したもの。
<アポスティーユとは>
日本の官公署、自治体などが発行する公文書に対する外務省の証明のことで、アポスティーユを取得した書類は日本にある大使館および領事館の領事認証があるものと同等のものとして、提出先国で使用することができる。アポスティーユの対象となる書類は公立高等学校・中学校・小学校や法人に移行されていない国公立大学が発行したもの。
公印確認および領事認証、アポスティーユについて、詳しくは外務省のウェブサイト「公印確認・アポスティーユとは」を参照してください。
大学院への入学
通常、取得した学位の認定は求められません。各大学院が独自に要件を定めているので、入学を希望する大学院に直接問い合わせてください。手続きに要する期間などについては「留学体験レポート」の大学院留学の体験談を参照してください。
聴講制度
海外あるいはスペイン国内の大学に在籍あるいは卒業した者は、聴講生(Alumnos Visitantes)として正規の授業を聴講することができます。一般的な手続きは、以下のとおりです。
  1. 志望大学にて聴講生受講の申請を行う
  2. 申請書のほかに、各大学が定める必要書類を提出
  3. 大学から受講許可をもらう正規登録をする
試験を受けることで単位認定や修了書を授与される場合もあります。手続きや受け入れ条件などは志望大学に直接お問い合わせください。

大学

スペインに91日以上滞在する場合、留学査証(ビザ)が必要です。
各種手続きについては、以下よりご確認ください。
<学費>
公立の大学は、州により1単位当たりの費用が決められており、履修する単位数によって学費が決まるため、課程や専攻、学年により学費が異なります(平均17.77ユーロ/単位。2016-2017学士課程)。外国人用の料金を設定している大学もあります。
私立大学の場合は各大学が自由に学費を決めることができます。
以下に学費の例をあげます。

【公立大学】
バルセロナ自治大学 文学部 約1,520ユーロ(1年次60単位、外国人の場合)
 
【私立大学】
ネブリハ大学 コミュニケーション学部ジャーナリズム科 9,100ユーロ
住居費、生活費の詳細については、以下よりご確認ください。
日本の大学に在籍したまま留学することも可能です。
詳細は以下よりご確認ください。
【日本学生支援機構の奨学金】
貸与型と給付型、短期留学向けと学位取得希望者向けなどの種類があります。概要は本サイト内の「海外留学のための奨学金」で確認できます。
【スペイン政府奨学金】
詳細は本サイト内の「外国政府・関係機関等が直接募集する政府奨学金:スペイン政府奨学金」で確認してください。
【その他の奨学金】
当機構では、上記の奨学金も含め、日本で募集される各種奨学金の概要をまとめた『海外留学奨学金パンフレット』を毎年1回発行しており、本サイトにも掲載しています。この掲載データは『海外留学奨学金検索サイト』にて検索することもできます。

大学

(2017年12月改訂:禁無断転載)

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。