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2021年2更新

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フランス 音楽・美術留学

このページは平成27年度の調査をもとに、2021年2月時点で更新した情報です。学校情報については留学を希望する学校に直接最新の情報を確認してください。なお、当機構がこれらの学校を特におすすめしているという趣旨ではありません。
特殊文字や記号は省略しています。

美術を学べる機関

フランスでは芸術作品の制作を学べる公立の高等美術大学(Ecoles superieures d’art)が約50校あります。また文化省の傘下の公立の美術・デザインのグランゼコール(Ecoles Superieures d’Art et de Design)は45校、特殊なものが5校と一般的なものが40校あります。私立の機関の多くはカトリック芸術を学ぶためのものです。芸術一般を学ぶには、国公立の学校に入ることになりますが、国公立の美術大学はいずれも難関校ですので、これらを目指す方はまず準備過程を検討することも堅実な手でしょう。
高等国立学校
高等国立学校 Les Ecoles nationales superieuresの名を冠する機関は各分野の最高峰です。これらはグランゼコールに相当し、学士課程と修士課程に相当する一貫校や、実質的に修士に相当する課程のみのものなど様々です。
伝統的な美術の機関は、国立高等美術学校(ENSBA: Ecole nationale superieure des beaux-arts)があります。特にパリ美術学校(Beaux-arts de Paris)の設立は17世紀に遡ります。この機関は学士課程と修士課程に相当し、5年で一貫した教育を行うことを目指します。学生はアトリエでの制作を中心に、造形技術、伝統、理論など、様々な分野の教育を受けることになります。ここで取得することができる修士号に相当する学位は、Diplome National Superieur d'Expression Plastiques (DNSEP, 造形芸術)とDiplome Superieur d'Arts Appliques (DSAA, 応用美術)です。入学試験はポートフォリオ(個人の作品をまとめたもの)の提出と文化に関する知識・分析力・デッサン力の審査、口頭試問です。初年度に入学する学生は年齢が18歳から24歳までとなります。DNSAの取得後、博士課程に相当する3年間のコースがあります。
その他の分野を学べる機関には、装飾芸術高等国立学校(ENSAD: Ecole nationale superieure des arts decoratifs)、 工業創造高等国立学校(ENSCI: Ecole natinale superieure de creation industrielle)、アルル写真高等国立学校(ENSP:Ecole nationale superieure de la photographie d’Arles)、ル・フレノワ――現代芸術に関する国立アトリエ(Le Fresnoy-- Studio national des arts contemporains)などがあります。
国立・地方の高等美術学校と高等応用美術学校
40校の機関が各地方に1校以上、配置されています。約2割が国立で、残りが地方です。教育は理論(美術史・哲学としての美学・人文学)と、実技の二つで成り立っています。学士に相当する課程の教育期間は3年間です。修士に相当する課程は2年間、博士に相当する課程は3年間です。

受験者はいずれもバカロレア相当の資格を取得している必要があります。試験の形式は教育機関や課程で異なりますが、大きくは共通しています。試験は最初にポートフォリオを提出し、これに対する審査員の評価に基づいて面接を行うというものです。同時に登録する総合大学で取得できる資格は、次のものがあります。

【学士号より前】
  • BTS (le brevet de technicien superieur d’arts appliques: 応用美術に関する高等技術免状)
  • DMA(le diplome de metiers d’art: 美術工芸に関する免状)
【学士号相当】

学士号相当のレベルはDNA (Diplome National d'Art)となり、専攻によって以下のいずれかになります。
  • DNA option art
  • DAP option design
  • DNA option communication
【修士号相当】
  • DNSEP(le diplome national superieur d’expression plastique: 造形表現に関する高等国家免状)
  • DSAA(le diplome superieur d'arts appliques: 応用美術に関する高等免状)
  • 高等国立学校及び国立・地方の高等美術学校と高等応用美術学校についてはANdEA(Association nationale des ecoles superieures d’arts: 高等美術学校国立協会)で情報を得られます。 French Public Higher Art Schools(PDF)〔英語〕 ※リンク先を新しいウインドウで表示 ANdEA発行のフランスの高等美術学校のリストを見ることができます。
  • ANdEAの学校検索エンジン〔フランス語〕 ※リンク先を新しいウインドウで表示 上記リストの学校を、地域や都市、取得可能な資格や専攻分野などから検索できます。
私立美術学校
私立美術学校の名称は様々で、「エコール」「アンスティテュ」の他、「コレージュ」もあります。大半がカトリックの芸術に関連するもので、リヨン、レンヌ、リール、ナント、トゥルーズに機関があります。
入学試験は様々です。いずれもバカロレア相当の資格を持っている必要はありますが、オンライン出願のみでポートフォリオが課されていない学校もあります 。相対的に見て、国公立よりは入学しやすいと言うことはできるでしょう。学士号や修士号に相当する資格を取得できる学校がほとんどです。博士に相当する課程はありません。
これらは授業料がそれぞれ異なりますが、いずれも高額です。例えばカトリックの芸術を学ぶ機関で学士相当課程3年間の授業料はおおよそ、第1学年と第2学年が1,300ユーロから3,000ユーロ、第3学年が5,000ユーロから7,000ユーロとなっています。また英語で講義が受けられる機関では、学費が27,000ユーロ/年を超えています 。

費用のレート計算は外国為替情報ページで確認してください。 ロイター外国為替レート>ユーロ ※リンク先を新しいウインドウで表示

Prepa 準備学級
L’annee preparatoire aux ecoles d’art: 美術学校準備年
国公立の教育機関は、バカロレア相当の資格があれば直接受験することができます。しかしいずれも難関のため、ほとんどの学生が準備過程を経ています。準備過程は、応用芸術(プロダクト・デザインなど)のMANAAと、造形芸術(絵画や彫刻)のためのPrepa artistiqueとに分かれています。いずれも技術力の向上と、ポートフォリオの作成によって、入学試験の準備をすることが目的です。
ここでは美術学校を目指すための準備学級Prepaについて述べていきます。準備学級の受験資格はバカロレア相当の資格を有している17歳から25歳の者です 。試験は、面接と、クロッキーや写真のような実技で行われます。国公立準備学級、私立準備学級、外国人向け準備学級があります。公立準備学級は20校あり、そのうち17の機関でAPPEA(Association nationale des classes preparatoires publiques)を作っています。学費は約250ユーロ~1,000ユーロ/年です。私立は約50機関あります。フランス教育・通信省が合格率や契約形態などをよく調べたうえで契約するように注意を促しています。学費は、約5,000ユーロ~8,000ユーロ/年です。年26,000ユーロを超えるところもあります 。私立美術学校の外国人向け準備学級では、初年度を外国人向けに美術の用語を教えます。Campus Artが紹介するもので、6校あります。パリ・コレージュ協会(College de Paris)に登録しているもので、2校あります。学費は約7,000ユーロ/年です。

<準備課程例>
学校名 リヨン高等美術学校準備過程(Classe preparatoire superieure des Beaux-arts de Lyon)
対象者 ・高等教育機関に進学を希望する者
・17歳~25歳まで
・バカロレア相当の資格取得者(日本の大学にすでに入学していること)
選抜 ・第一次試験:課題図書の試験、実技試験
・第二次試験:ポートフォリオについて面接試験
学費 ・初年度1,600ユーロ/年
・次年度1,300ユーロ/年
言語 フランス語
期間 1年以上
講習会
学校という正式なものではないながらも、芸術を学べる工房が都市の随所にあります。ここでは種類を分けて紹介します。
自治体主催
大都市の場合、自治体が美術教室を開いていることがあります。パリ市の場合、18区のように美術が盛んな区の講座と、市全体の講座の二通りがあります。パリ市や、その区に住居がなくても、申し込むことができる場合が多くあります。
パリ市全体の場合は決まった時期に募集をかけています。対象者は18歳以上です。趣味というより、専門的資格の基礎を築くものと位置付けられており、理由のない欠席が3回続いた場合、退会を求められるなど厳しい要件が課されています。外国人にも門戸を開いており、フランス語の他、外国語の講座が開催されています。
  • 大人向け自治体講座 CMA: Cours Municipeau d’Adultes
協会
大都市の場合、様々な工房を登録した協会があります。例えばパリ・アトリエ協会の場合、約50もの分野があり、絵画、彫刻などの伝統的なものから、ブローチ制作、カリグラフィー、ステンドグラスまで多種多様に学ぶことができます。
その他、「Atelier des Beaux-Arts」(造形芸術アトリエ) という名称を冠した16あまりの協会があり、ここには合計で50の工房が登録されています。
  • パリ・アトリエ協会 Paris-Atelier>芸術実技リスト画面
美術館の市民講座
美術館では週末や、ヴァカンスで、短期の講座を開いています。時間が取れない場合、ガイダンス的な情報が欲しい場合など、有益でしょう。パリでは、ルーヴル美術館、オルセー美術館をはじめ、24もの美術館が講座を不定期で開いています。定員によって閉め切りますので、ネットから予約することが望ましいでしょう。
  • ルーヴル美術館 Musee du Louvre >アトリエ(子供用と大人用)
  • オルセー美術館 Musee d’Orsay >美術実技研修
その他の工房
画廊や個人の工房をはじめ、協会等に属さない工房が講座を開いています。これらは各都市の市役所・区役所が、住民向けに地域を紹介しているパンフレットに、「余暇」の項目として紹介していることが多くあります。パリの場合、市内全部で約110あります。
貸しアトリエの講習会
チケット制で制作の場所を貸しているアトリエが、講習会を開くことがあります。
  • グランド・ショミエール Academie de la Grande Chaumiere
  • アトリエ・ドゥ・レスキス Atelier de l’esquisse
アンケートのページには、上記のグランド・ショミエールのアンケートも掲載しています。

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