海外留学を考え始めた方や、準備を進めている方にお勧めの基礎情報。
国・地域・教育機関を限定しない一般情報が中心です。



慣れない海外生活にトラブルはつきものです。
不慮の事故や病気に備えて、保険には必ず加入しましょう。


 

出発前に日本の留学保険に入る

補償内容などの検討がしやすく、出発前に加入できて安心なのは、日本の保険会社の販売する留学保険です。各保険会社が、海外旅行傷害保険を長期滞在者用にアレンジした保険を販売しています。留学保険では、通常の海外旅行保険では補償されない賠償費用や賃貸中の部屋に与えた損害や空き巣被害なども補償対象となります。

保険料、補償範囲、補償額、サービス内容や緊急時の対応は保険会社により異なるため、よく比較・検討したうえで、自分に合った保険選びましょう。「留学保険 比較」などのキーワードで検索すると、各保険会社のサービスや料金の比較をするページが出てきます。
  留学保険を選ぶ際のポイント 
  • 補償内容
治療費用の補償と救援費用を中心に考え、渡航先の医療事情を勘案して保険金額を設定します。保険によっては、歯科治療費や家族の死亡などによる一時帰国費用などにも対応しています。
  • サポートサービス
保険会社の提携病院で支払いをせずに治療を受けられるキャッシュレスサービス、病院や医師の紹介、医療施設までの緊急移送手配などを行ってくれる日本語サポート、ビザ申請に際して必要となる外国語での保険加入証明書の作成など、それぞれの保険会社が提供するサービスにも違いがあります。
 
<留学保険を扱う保険会社の例>
AIG損保、東京海上日動、ジェイアイ傷害火災、Chubb損害保険、損保ジャパン日本興亜
 

留学先で現地の保険に入る

国・地域や学校によっては、健康保険などへの加入義務があり、特定の補償内容を持つ保険でなければ入学許可やビザが下りません。留学先の医療費情報や、その国の社会保険の仕組みなどを調べて、加入する保険を選択することが重要です。
現地の保険に入る必要がある場合は、日本の留学保険と二重で加入するか、日本で短期の海外旅行保険に加入して渡航した上で、留学先で現地の保険に入ると良いでしょう。留学先の保険が適用になるまで、保険のない期間ができないように十分注意をしてください。
<各国の状況例>
オーストラリア 学生ビザの取得には、現地の海外留学生健康保険(OSHC)への加入が必要。
ドイツ 学生ビザの申請に際して、ドイツ国内で有効な健康保険に加入していることが条件となる。日本で加入する一般の海外旅行保険は、歯科治療や妊娠治療に対する補償がないために認められないことがある。
イギリス 学生は、NHS(National Health Service)と呼ばれる現地の国民保険の利用で、一部の治療とサービスを無料で受けることができる。
アメリカ J1ビザの場合、補償内容(治療費用10万ドル、救援費用2万5千ドル、本国への搬送費用5万ドル、病気や事故の免責額500ドルを超えない)や、保険会社の格付けに規定がある。
スペイン  ビザの申請に、海外旅行保険の加入証明書の提出が必要。滞在期間全体の傷害・疾病における死亡・治療及び日本への一時帰国を補償するものでなければならない。
シンガポール 外国人留学生は、在籍大学の学生医療保険に加入する必要がある。

帰国後に日本の健康保険から払い戻しを受ける

短期の留学などで、海外滞在中も日本の健康保険に継続して加入している場合は、帰国後に申請すれば、現地で支払った医療費の一部について払い戻しを受けることができます。ただし、払い戻される金額は、日本国内で同じ保険診療を受けた場合にかかる費用を目安に算出されるため、治療を受けた国や医療機関で支払った費用とは大きく異なることがあります。また、日本国内で保険診療の対象となる医療行為に限られます。

払い戻しの請求には、海外の医療機関で受けた治療内容の証明書と診療に要した医療費の明細書を提出する必要があります。海外での滞在期間が1年以内であることや、支払った日から2年以内であることなど、申請の条件が保険者によって異なるため、詳細は加入する健保組合などに確認してください。
 

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。