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交換留学
体験レポート
2026年5月25日更新
留学先国・地域:イタリア・ローマ
学校名:Università degli Studi di Roma "La Sapienza"
専攻名:法律学専攻
留学期間:2022年8月~2023年9月
留学形態:Ciclo Unico(学士・修士一貫課程)(日本の大学在籍中の留学)
奨学金名:在籍校学部推薦により受給した奨学金を留学に活用した(留学支援目的の奨学金ではない)
留学の動機について
Q. 留学をしようと思った動機を教えてください。
大学生の間に留学するということは、大学進学する前から考えていた。
その最大の理由は以前からイタリアに興味・関心があったからだが、将来的に日本―イタリア間の法律実務にかかわる仕事がしたいと思っていたこともあって、自己の言語能力を向上させるためと、イタリア法の知識を身に着けるために、一番有効な方法が留学に行き現地の大学でこれらを学ぶことである、とも考えていたからである。
また、現地の学生と交流し、留学期間だけでなく、その後も交友関係を続けていけるような、同年代の友人を持つことへの、憧れのようなものもあったように思われる。
Q. 留学先の国・地域、留学先校を選んだ理由を教えてください。
上述した通り、イタリア好きの両親の影響もあり、小さいころから同国とかかわりを持っていたため、旅行という短期間の経験ではなく、一定期間、住んで生活する、ということをいつかしてみたいと、中学・高校のころから考えていた。
ローマを選んだのも、イタリアの中で最も親しんだ地域であり、現代社会と古代の歴史の併存する唯一無二の都市であることはもちろんであるが、ほかの地域に比べて、「ローマ人」の生き方や性格、ひいては街の雰囲気がより好ましく感じたからである。
留学校については、協定校のなかでローマに所在する大学がサピエンツァ大学以外になかったため、あまり積極的に選択をするような状況にはなかったが、数ある「ローマ大学」の中でもその教育成果が国内的にはもちろん国際的にも認められている大学であったため、私にはこれ以上望むべくもない、という状況であった。
Q. 留学に対する家族の反応はどうでしたか。
私のイタリアへの関心はもとは父母の影響によるものであって、また父母も、学生のうちに本人にその気があるなら留学させようという考えを持っていたようで、全面的に支援をしてくれた。
留学の準備について
Q. 留学にあたってどのような準備を行いましたか。参考にした情報媒体があれば教えてください。
留学先については、大学受験の段階から、イタリアの大学との協定を有するかを受験する大学の選択基準の一つとしていた。 学校選定は、協定校の中にローマ大学があり、同大学の教育水準は高く、いつかローマに住みたい、と思ってもいたため、迷うことなく同大学を選択した。
なお、イタリアへの留学を希望する学生一般に対しては、学校選定のための情報収集の一手段として、イタリア文化会館主催の「留学フェア」が有用であるように思われる。語学学校のみならず、大学もブースを設けており、担当者から直接情報を得ることができる。 出願にあたっては、在籍校からの指示に従い、書類等を準備した。この時点における注意として、出願手続き中の段階では次年度のシラバスは公開されていないので、履修は本年度(留学する年度を基準としたときの前年度)のシラバスを参考に組む必要がある。ただし、教員のサバティカル等の都合で前年度と同様の開講状況とならない場合があるため、シラバス公開後、もう一度自分の提出したLearning Agreementを確認し、必要があれば訂正する必要がある。交換留学に限ったことではあるが、単位換算を予定する場合は、どの講義が在籍校のどの単位にあたるかを、必要であれば学部事務室等とともに確認をする必要がある。また、交換留学生として認められるため、大学入学当初から成績(GPA)は高いものを維持できるよう勉学に励んだ。
ビザ申請に関しては、できるだけ早く大使館に連絡をするように心がけた。一定の期間を置いてなお返信のないときは再度連絡するなどの対応が必要な場合もあった。
住居に関しては、ローマ大学より住居手配にあたっての参考資料としていくつかの業者がリストになって提示されたため、その中から選択した。アパートの賃貸を扱うものから、私企業の経営する寮のようなものまでリストアップされていたが、数としては多くなかったように思われる。 特にローマにおいては、留学生に限らず、地方からローマの大学に通うため引っ越してきたものの、賃料が高く、学生の生活を圧迫するという問題が生じている。実際に、留学中も本学の学生がローマ市長への抗議のため、学生の集団が大学の最も大きい広場にテントを張り、学長への対談を求めていわゆる「座り込み」を行うという事態が生じた。よって、できるだけ早くから情報を集め、住居を探すことが肝要である。
Q. 準備しておいてよかったこと、また準備しておいたほうがいいことなどはありますか。
上述のように、住居に関しては早くから動いておいてよかったと思う。
住居の手配が遅れたために1か月半ほど家のない状態となり、はじめはホテルに、そのあとは仲良くなった別の留学生のシェアハウスに居候させてもらうことになる、といった事態に陥っていた留学生もいた。
また関連して、アパートを借りる際、契約の締結にあたって英語の契約書が用意されない場合で、自分でその内容を十分に理解できない場合は、機械翻訳に頼らず、大学や語学学校の教員に確認をしてもらうことを強く勧める。
実際に、機械翻訳と辞書を用いて契約書に目を通して契約を結んだが、留学終了時の解約にあたって、解約についての条項の確認が不十分であったために、定めに従った解約通知をせず、結果的に違約金としてデポジットの全額を没収された例を見た。
特に教授言語もイタリア語として留学する場合、従前からの語学学習は前提として、可能な限りの専門科目の予習も大きな助けとなるように思われる。語学学習で得られる言語能力と、専門科目の講義の履修に必要となる言語能力及び知識は、重なる部分ももちろんあるが、異なるところが多い。
私の場合、出発前に在籍校において比較法(ちょうど日本法とイタリア法の比較の講義であった)やEU法、西洋法制史などの講義を履修すると同時に、法学用語の学習のために外国人向けの法学用語学習テキストを購入して勉強をした(書籍名:Italiano per Giuristi)。これらによって大幅に派遣先での学修が楽になるとは言えないが、学修の基礎となる知識があるだけで、講義の理解度が全く変わってくるように思われる(会社法の概説的知識があるだけでも、聞き取れた内容から講義内容全体の理解をするうえで大きな足掛かりとなる、など)。
Q. 入学や学生登録の手続き、ビザの手続きなどはどのように行いましたか。
入学および学生登録は、交換留学生の場合、基本的に在籍校の事務室を通して派遣先大学の担当者とやり取りをして行うため、在籍校の指示を遵守し、事務室からの連絡を見逃さないようにすれば、基本的には問題ない。
正式な受け入れが決まったのち、ビザの申請に必要となるUniversitlyへの登録が必要であり、これは学生自身が行う必要があるので、不備のないように注意する。登録内容は派遣先機関からの情報と同様に大使館に共有されるため、誤った情報を登録するとビザ申請にあたって何らかの支障を生じる可能性がある。
ビザの申請については上述した通り、早めに連絡をすることを勧める。申請の予約さえできればよいが、問題はそこにたどり着くまでである。ホームページは古いものがそのまま残っていることもあるため、最新の情報がないか、予約方法や申請書類の改定がないかなどは注意して確認する必要がある。基本的に電話で問い合わせることは避けた方がよい(特に日本人職員が電話で対応する時間帯は限られているので難しい)が、メールは返信の返ってこないか、それまでに時間を要することがある。一定の期間を置いてなお返信のない場合、再度メールを送るなどの対応が必要となる。
また、ビザ発行の性質上、発行手続中はパスポートを大使館に預けることになるため、留学出発前に、友人と旅行するなどの事情で出国が必要となる場合は、その出国日までに間に合うようにビザの発行を申請する必要がある。
大使館側も申請者の出発日をできるだけ考慮してくださっているように思われるが、無用の負担をお掛けすることがないよう、余裕を持った準備をすることが、学生、大使館双方にとって望ましいことは明らかである。
特記事項として、申請要項にもある通り、学生ビザの発給には、死傷等に関する保証範囲が無制限の保険に加入する必要がある。大学等が学生に加入を義務付ける保険においては、保証限度のもうけられているプランであることがあるため、確認の上、保険会社に無制限のプランのあるときは、そのプランにて保険契約をするよう申請する必要等が生じる。
Q. 留学中の住まいはどのように探しましたか。
大学から提供された推奨業者(提携先)の一覧から選択した。
半数以上が女子学生のみを対象としたもので、あまり選択肢は多くなかったように思われる。
私は現地の学生との交流を留学目的のうちの一つとしていたこと、中学・高校と寮生活をしていたことにより、アパートではなく学生寮を選択した。
Q. 語学学習はどのように行っていましたか。
イタリア語自体は従前から語学学校で学び、大学の第二外国語としても選択して学んでいた。
法律用語については上述した通り、法学を学ぶ外国人向けのテキスト(Italiano per Giuristi)を見つけて購入し、学習した。
またイタリア語の音楽やラジオ、ネットニュースなどを、理解するのではなく慣れることを目的として聴いたりもしていた。
派遣先大学によっては、到着後、講義開始までの間または前期期間中に外国人学生向けの語学講義が開講される。
サピエンツァ大学に関しては講義の受講は任意だが、事前のレベル分けおよび初回講義における講師の判断により適切なレベルによるクラス割りがなされたうえで、文法事項を復習、学習するとともにより多くの語彙の習得を目指す。
講義開講前の短期集中コースならばたいした問題はないが、講義期間中開講のコース(週当たりのコマ数は少ないが、期間が長い)の場合は自己の履修する学部の講義との調整が必要となるが、クラス割りの関係上語学のクラスは移動が難しいことが多いため、注意が必要である。
Q. 留学(あっせん)サービスなどは利用しました か。
利用していない。
Q. 留学にはどのくらい費用がかかりましたか。留学の資金調達はどのように行いましたか。
航空券費用として約27万円
保険料(大学指定/無制限)として12万円
住居費(食費を含む)として220万円
交通費(年間定期券※)として4万円
教科書費用等として5万円
合計約260万円
※ローマ市内においては、特定区間の定期ではなく、一種のフリー乗車券のような定期券となるため、バス・地下鉄は同定期で乗り放題となる。
資金調達は前述奨学金および学資保険等による父母からの支援に拠った。
留学中の様子について
Q. 留学中の学校生活はどうでしたか。
日本の学校との違いや、海外の学校だからこそ苦労すること、学校生活での楽しみなどを教えてください。
講義はすべてイタリア語であるため、数か月は授業内容を理解するのに苦労した。
他学部の講義については不明であるが、法学部では基本的にPPTやレジュメ等は全く用いられず、教授がひたすら説明するという講義形式であったため、何度も授業を聞き直してノートを取った。
また、イタリア法は日本法と異なり、古代ローマ法にまでその起源がさかのぼるため、用語や概念がイタリア語ですらなくラテン語である場合もあった。これほど昔に現代の法体系にまで残る法的概念がすでに生まれていたことは驚きであり興味深いが、ラテン語の用語や概念も理解する必要がある点は苦労したことの一つであった。
もう一つの特徴として、評価方式が挙げられる。
原則として考査の方式は口述による。中間試験のある場合、その方式は教員の裁量により筆記試験となることもある。
筆記試験と異なり、学生の受け答えをその場で判断し、その後の問題が出題されるため、学生の理解度をより正確に測ることのできる方式である。口述試験については、筆記試験とは異なる対策が必要である。特に各要素を結び付けて、順序だてて論理的に説明する能力が試され、留学生の場合はさらにこれを適切に説明できるだけの語学力も問題となる。
しかし、日本では不合格となった場合、次年度に再履修するしかないが、イタリアにおいては「やり直し」が可能である。定期試験は学期末に限らず文字通り定期的に行われ、学生はそのどの試験を受けてもよい。必要なのは試験への登録のみである。履修年度と受験年度が同一である必要もない。また、たとえ合格であっても、その点数を放棄し、さらなる好成績のため再受験することもできる。これは日本と比較した際の大きな違いである。
ただし、近時この制度をやめ、一度合格点を採った場合の再受験を認めないとする大学もあるため、必ず派遣先大学の情報を確認されたい。
しかしながら、同じ分野に興味関心のある、同年代の現地の学生と知り合い、ともに学習できることはかけがえのない経験になると思われる。その中で友人ができ、ともに勉強をしたり、考えをぶつけあったり、少し息抜きに出かけてみたりという時間が私にとっての楽しみであった。また、幸いなことに比較法の教授ともお話しする機会を得、学生とのみならずその教授とも親しくさせていただけたことも、大切な出会いとして挙げたいと思う。
Q. 学校外の生活はどうでしたか。寮などでの生活や休日の過ごし方、町の治安などについても教えてください。
基本的には予復習に追われるので、週末も余裕がないことが多かった。しかし、気分転換に町中を歩いてみたり、行きつけになったお店にいってみたりした。
寮の友人とは休日でも食堂や自習室で会うので、互いに予定を話し合ったり、時間を合わせて勉強したりしていた。また、夕方から夜にかけて一緒に外出したりもした。
長期休業の間には、何人かの友人が声をかけてくれ、彼らの家に遊びに行かせてもらったりもした。寮は、基本的にローマ以外の場所から進学した学生がいるので、ローマ以外の街に遊びに行くときに行き先を決めるにあたって、知り合いを訪ねて回るだけでも候補がたくさんできるのも良い点だと思う。
また、私はイタリアに拠点のあるうちに、いろんなイタリア国内の街(特に短期の旅行ではなかなか行けない街)を回ろうと決意し、ほとんど国外に出なかった。反対に、イタリアに拠点があるうちにヨーロッパ/地中海地域を回ろうと決めて飛び回る友人もいたので、各人の好みによるかと思う。
また、日本人の友人がローマに遊びに来た際は、休日を使って町中の案内をすることも何度かあった。
Sapienza大学内は学生が多く、治安上の問題はないが、中央駅に近いこともあり、大学から中央駅に向かう場合(Viale dell'UniversitàからTermini方面へ行く場合)は、特に空軍施設を過ぎたあたりから注意が必要である。駅の大学側に限らず、中央駅(Termini)はホームレスの人々などが多くおり、特に深夜帯は注意が必要である。Camplus周辺はこれに比べると安全な地域という印象を受ける。
Termini周辺、特に夜間のVittorio Emmanuele(Santa Maria Maggioreより南東)のエリア、及び大学から南東に行ったところのSan Lorenzoは、避けることをお勧めする。
また、区域に限らず、込み合っている地下鉄、バス内では、スリに警戒しなければならない(実際知り合いの日本人留学生が1名、スマホをスられ、盗難届を出す際の通訳のため、彼に付き添って警察署に行ったことがあった)。
Q. 留学中の生活で大変だったことを教えてください。また、それをどのように克服、対応しましたか。
間違いなく、講義である。
上述したように、語学学校や大学である言語を学んでいても、その言語で専門科目の講義を履修することは難しい。そもそもの語彙がないためである。たとえば、日本でイタリア語を学習する中で、「法律用語」(いわゆる「損害賠償」(Risarcimento del danno)や「故意・過失」(Doloso/Colposo)という単語)などはほとんど出てこない。加えて法学部の場合、講義形式の最たるものであって、レジュメやPPTが用意されない場合が大半である。よって、原則として学生が講義中にやることは教授の説明を書きとることであるが、話法の理解と語彙の理解をしながら、内容をその場で理解するのは、留学生には不可能に近い(言語レベルがC2レベルであれば可能なのかもしれないが)。さらに法学部ではラテン語も登場するが、イタリア人学生はこれを高校の段階で学んでいるのでさほど問題とならないのに対して、留学生については未履修言語の単語が、先の苦労に重ねて降ってくることになるので、その部分についてはノートの取りようがない。
聞き取り及び書き取りについては、なれるまでに私の場合3か月ほどを要した。
最初の段階では、講義を録音し、帰宅後これを聞き直したり、場合によっては低速にするなどして講義ノートを完成させていた。
ラテン語については、講義中は聞き取った通りの音でアルファベットをあてはめ、帰宅後にラテン語法律用語辞典(電子版を購入した)で引いて、内容及び文脈にあうものを探すなどして対応した。
Q. アルバイトやインターンなどの活動はしていましたか。
していない。
留学後について
Q. 留学を経験してみて感じたこと、学んだことはありますか。留学前と比べて成長した面はありますか。
全く知らない国に留学したわけではなく、すでにある程度の理解のある場所へ留学したので、自分の価値観を全く変えるような出来事はなかった。
しかし、逆に言えば、イタリアそのもの、そしてイタリアの人々についての理解がさらに深まったと考えている。
以前から感じていたことだが、イタリア人は日本人に比べて、豊かな日々を送っていると思う。決して経済的な意味での豊かさではなく、人間関係や生活の質という面での豊かさである。
現地で過ごしていた1日1日は、同じ24時間でありながら、日本での1日1日より長く感じた。
大学に行き、講義を受け、学友と討論し、時に教え合いながら勉学に励む。夕方にはそのまま友人とお酒を片手に話し込み、ご飯をみんなでワイワイ食べ、時として夜遅くまでまた語り明かし、床に就く。イタリア人の生活は、私には非常に1日の過ごし方が日本人よりも上手で、充実していると感じた。同時に、日本人は「時間」に縛られすぎているのではないかとも思う。
日本において、そもそもイタリア人と知り合うことが難しい。「同年代の、同じ目標に向かって努力しているイタリア人」と知り合うのは至難であることは明らかである。
そんな中、今回の留学では、「同年代のイタリア人」の友人はもちろん、「同年代で同じ目標を掲げているイタリア人」の友人も数人でき、「いつか一緒に仕事ができるといいね」といった会話をすることができた。
そのような友人のできたことは、何にも代えがたいものであると思っている。
また、日常生活の中でイタリア語をこれほどにも使い、聞くことは今までなかったが、「イタリア語でコミュニケーションをとることができる環境」の素晴らしさと、「イタリア語」、そして「イタリア」それ自体にもう一度魅せられた一年間であったように思う。
成長、という点では、やはり語学力であると考える。実際に会話力も上がったことはもちろん、「活きた」イタリア語を学ぶことができたという点には大きな意義があると思う。
Q. 留学後の進路について教えてください。
留学後、大学を卒業し、現在法科大学院に通っている。
将来的にはヨーロッパ―日本間、より具体的にはイタリア―日本間の法律実務を取り扱う渉外弁護士になりたいと考えている。
Q. 最後にこれから留学をする方へのメッセージ・アドバイスをお願いします。
留学に関して、留学中の生活について少しだけ。
現地到着後、皆さんは留学生として現地の機関に受け入れられ、説明等を受け、そこでほかの留学生と知り合うのが最初の人間関係の構築の場だと思います。留学生同士は、互いに新たな土地で生活する者同士で、有益な情報の交換や、場合によっては休暇中に観光地を巡るのによいパートナーとなるでしょうから、それ自体は大切なものです。しかし、私は、現地の学生との交友関係を築くことも大切にしていただきたいと思います。
留学生同士で仲良くして、いろんな国の友人ができることも素晴らしいことですが、せっかくその国に一定期間住むわけですから、その国の「同年代の友人」とともに、その国にずっと住んでいる人間だからこその粗点から見たその国も、見て楽しんできていただきたいと思います。
イタリアに行かれる方について、英語での留学を検討されている方。EU圏ではERASMUSという制度により、多くのEU圏の学生さんが留学をされています。よって、現地の学生においても、英語でコミュニケーションをとることにさほど抵抗を感じるという雰囲気はありませんでした。よって、英語での留学であっても、日常生活レベルのイタリア語は必要になるものの、勉学・交友関係において困ることはないと思いますので、それほど心配せずに、留学なさってください。
イタリア語学習者の方に関しては、今までにないほどこれまでの学習が活きる機会になると思います。皆さんには、ぜひ、イタリア語で会話してみていただきたいと思います。イタリア語で授業を受けると、はじめは何を説明されているのか訳が分からず、大変かと思いますが、人間というのは慣れるものですので、くじけず続けていただければ、ふと少しずつの変化に気づくときが来ると思います。
ローマに行かれる方について、ローマの公共交通機関は日本のようには動いていないし、ストはあるし、苦労することがたくさんあるかとは思いますが、行き詰った時は、おいしいものを食べて、町中を歩いてみてください。きっと、2700年に渡って、同じように悩む人を見守り続けてきたローマの街が、同じように慰めてくれることでしょう。そして、知らぬ間に「楽しい」と思えるようになると思います。
皆さんの留学が、皆さんにとってかけがえのない経験になることを祈っています。
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