海外留学を考え始めた方や、準備を進めている方にお勧めの基礎情報。
語学や芸術文化など目的にあわせた留学先の情報を調べることができます。

各情報・データは更新時(2018年1月)における一般的な状況です。教育機関、地域、あるいは時期により異なる場合がありますので、最新・個別の情報については必ず各機関にご確認ください。このガイドの中ではいくつかの教育機関を取り上げていますが、あくまでも一例示であり、特にそれらを推薦する趣旨ではありません。特殊文字や記号は省略しています。
学校の種類
  • 総合大学(University):7校
  • 単科大学(Specialized University Institution) : 9校
  • 芸術大学 (National college of the arts):2校
  • 職業に直結したカレッジ( University College):22校
  • その他の私立の高等教育機関 (Private Institution of higher education with either institutional or programme accreditation):数校

在学期間
  • 学士課程:3年
  • 修士課程:2年
  • 博士課程:3年

学年度
  • 秋学期:8月上・中旬~12月中・下旬
  • 春学期:1月上旬~6月中・下旬

出願資格
  • 学士課程:高校卒業証明および日本の大学1年修了以上
  • 修士課程:学士号もしくは3年以上の学士号相当の資格および志望する専攻を1年半以上学んでいること
  • 博士課程:修士号取得以上※詳細は志望先に確認

必要な語学力
  • 学士課程:教授言語がノルウェー語:十分なノルウェー語力と英語力
  • 教授言語が英語:十分な英語力
  • 修士課程、博士課程:志望先、専攻により異なる

選考方法
  • 書類選考
    ※大学や専攻によって現地での試験がある場合もある

出願期限
  • 教授言語がノルウェー語の学士課程(NUCASを通したオンライン申請):3月1日
  • 教授言語が英語の学士課程:12月1日~3月15日(秋学期入学の場合)※専攻によって締め切り日が早い場合があるので注意
  • 修士課程:一般的に12月1日締め切り
  • 博士課程:研究室に要問い合せ

入国・滞在
  • 日本国籍保持者はビザ不要(国籍によっては必要)
  • 3か月以上滞在の場合は事前に滞在許可の申請が必要
  • 必要書類を添えて駐日ノルウェー王国大使館へ申請

授業料
  • 無料
    ※semester feeとして300~600ノルウェークローネが学期ごとに必要(試験料、学生福利厚生会員費を含む・私立校や特別なプログラムの場合は例外あり)

生活費
  • 約8,900ノルウェークローネ/月(学費含まず)滞在先学生寮、アパート
ノルウェーでは、10年間の義務教育の後、3年間の普通教育もしくは4年間の職業教育に進みます。その後、所定の成績をおさめた上で試験に合格すると高等教育機関への入学資格が与えられます。
高等教育機関は、総合大学(University)、 音楽、スポーツ、建築などに特化した単科大学(Specialized University Institution)、 芸術大学(National college of the Arts)、そして総合大学に比べて職業に直結したプログラムを提供する教育機関であるカレッジ(University College)があり、これらは教育研究省(The Ministry of Education and Research)が管轄しています。多くは公立校なので留学生でも授業料は無料です。ただし、semester fee(試験料、学生福利厚生会員費を含む)は学期ごとに必要です。大学生の大半がこれら公立の機関で学んでいます。このほか、プログラムの全部または一部について、国から援助を受けている私立校が数校あります。

大学

ボローニャ・プロセスに従い、学位取得までの在学期間は学士号3年、修士号2年、博士号は3年(例外有)が一般的です。
一般的に、1学年は2学期制で、秋学期は8月上・中旬~12月中・下旬、春学期は1月上旬~6月中・下旬です。
学士課程
学士課程は、ノルウェー語による授業が多いですが、英語で授業を行う学部もあります。教授言語がノルウェー語の学部へ応募するには、大学入学サービス機関であるNUCAS(Norwegian Universities and Colleges Admission Service-Samordna opptak)を通して行う必要がありますが、このサービスは主にノルウェー在住者や滞在許可証を持っている人が対象です。
教授言語が英語のプログラムへ出願する場合は、NUCASを通す必要はなく、直接大学へ出願するので、留学生でも応募しやすいでしょう。英語で学位が取得できるプログラムは、Study in Norwayより検索できます。
出願資格
日本の高校卒業資格に加え、日本の4年制大学の1年次修了が必須です。この条件を満たしていない場合は、ノルウェーのUpper Secondary Schoolにて所定の条件をクリアすることで許可される場合があるので志望校に問い合わせてみましょう。
語学力
教授言語がノルウェー語の場合は、ノルウェー語と英語の運用能力として以下のいずれかの条件を満たす必要があります。

<ノルウェー語力>
  • ノルウェーのupper secondary schoolのVg3-Levelを履修し、ノルウェー語もしくは第二外国語としてのノルウェー語の試験に合格していること。
  • ノルウェーの大学にて、外国人学生のためのノルウェー語試験Level3に合格していること。
  • 1年間のコース「Norwegian language and culture for foreign students(外国人学生のためのノルウェー語と文化)」を開設している総合大学、カレッジなどで、このコースを履修し試験に合格していること。※このコースは滞在許可がおりないので注意しましょう。
  • Bergenstesten(ノルウェー語のテスト)にて「Pass」を得ていること。2009年度以前の受験者は、450点以上のスコアを保持していること(500点以上を要求している大学もあり)。
  • Norwegian test for adult immigrants(成人移民のためのノルウェー語テスト)の4パートすべてにおいてB2を取得していること。
<英語力>
  • TOEFL iBT60(PBT500)以上、
  • IELTS5.0以上
  • PTEアカデミック51以上
英語で授業を行うプログラムの場合には、さらに高い英語力が要求されます。
修士課程
学士号もしくは3年間以上の学士号と同等の資格を取得していること、そして志望する専攻を学んでいる期間が1年半以上含まれていることが条件です。
留学生を対象とした英語で受講可能なプログラムも多数提供されています。これらのプログラムにおいては、高い英語力が求められます。専攻によって求められる英語力が異なるので、志望校の入学資格を確認しましょう。
博士課程
修士課程を修了していることが条件です。大学、専攻、出身国などによって条件が異なりますので、詳細は直接志望校へ問い合わせてください。
学士
ノルウェー語で授業が行われる学士課程への入学を希望する場合は、ノルウェーの大学入学サービス機関であるNUCAS(Norwegian Universities and Colleges Admission Service-Samordna opptak)を通して3月1日までに出願するのが一般的です。※このサービスは主にノルウェー在住者や滞在許可証を持っている人が対象です。
英語で授業が行われるプログラムへの出願は、NUCASを通す必要はありません。一般的に必要書類を志望校へ12月1日~3月15日までに直接提出します(秋学期入学の場合)。ただし、教育機関によっては「事前審査」の締め切り日を、これより早い時期に設けている場合もあるので注意しましょう。
修士課程
12月1日を提出締め切りとしている学校が多いですが、志望校のスケジュールを必ず確認するようにしましょう。
博士課程
志望する研究室に直接問い合わせてください。
日本国籍を持っている場合、ビザは不要ですが、ノルウェーに3か月以上滞在する場合、滞在許可証の取得が必要です。滞在許可の申請は、以下の条件を満たしている必要があります。
  • 正規の教育課程への入学が許可されていること
  • 十分な留学資金があること
  • ノルウェーでの滞在先を確保していること
  • Application Portalで事前にオンライン申請をしていること
手続きは、オンライン上で申請フォームに入力し手数料を払った上で、駐日ノルウェー王国大使館へ主に以下の書類を提出します。
  1. パスポートと記載がある全頁のコピー
  2. 滞在許可のオンライン申請Application Portalの署名済みカバーレター
  3. パスポートサイズの写真2枚(近影のもので背景は白)
  4. ノルウェーでの滞在先住所
  5. 学科および就学期間等の詳細が記載されたフルタイムの入学許可書
  6. 滞在期間中の必要経費(111,657ノルウェークローネ/年程度)を保障する銀行預金残高証明書(奨学生は奨学金出資証明など)
※資金については、受け入れ先教育機関もしくはノルウェーの銀行の本人名義の預金証明書によって証明してもらう必要があります。ノルウェーの銀行に口座を開設するのは難しいため、留学先の教育機関の預金口座(デポジットアカウント)に送金し、証明書を発行してもらいます。入学証明書に資金保有を証明する内容が記載されている場合は、この証明は不要です。
また、コース終了後に日本へ帰国する意思を表示する必要があります。(帰国のためのチケットを購入しておく必要はありません。)
書類を駐日ノルウェー王国大使館に提出する前に、オンライン申請を行い、手数料を支払います。
取得までには時間がかかるため、少なくとも1か月半以上前には申請を行いましょう。詳細は駐日ノルウェー王国大使館領事部に確認してください。
審査が終了すると、電子メール、郵便、電話のいずれかの方法で連絡が届きます。ビザ免除国の日本国籍の人に滞在許可が下りた場合は、大使館より入国可能期間が通知されます。その後、ノルウェーへの到着日が決まったら、現地の警察に滞在許可手続きのための予約を取ります。予約日はできるだけ早い時期に設定しましょう。警察では写真撮影が行われ、「滞在許可カード」が発行されます。このカードで、シェンゲン圏内を自由に行き来することができます。駐日ノルウェー王国大使館で、必ず最新の情報を確認してください。
滞在許可を申請する際には、滞在先の住居が確保されていることの証明書が必要です。ほとんどの学校が学生寮やアパートのあっせんを行いますので、入学準備を進めると同時に留学先の留学生担当部署に確認し、住居に関する手続きを進めてください。

街並

一部の私立の高等教育機関や特別プログラムを除き、ノルウェーの高等教育機関の授業料は留学生も無料です。ただし、学生福利厚生会費および試験料を含むsemester feeとして300~600ノルウェークローネを学期ごとに支払う必要があります。
 
ノルウェーは他の国に比べ物価が高いので、生活費として月に約8,900ノルウェークローネが必要です。

トロンハイム

(2018年1月改訂:禁無断転載)

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。