留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
国ごとの違いを明確に知り、自分にあった留学先を見つけましょう。

大学・大学院・短期大学・専門学校 奨学金留学

T.O.さん
都市名:ルーヴェン
学校名:ルーヴェンカトリック大学大学院
             ルーヴェンカトリック大学付属語学学校(Interfacultair Instituut voor Levende Talen)
専攻名:R.ルメール保存修復センター
留学期間:2007年9月~2009年9月
取得資格・学位:修士号を取得、上記留学期間には研究アシスタントとして在籍
留学形態:奨学金留学
奨学金名:ロータリー財団奨学金
留学の動機
なぜベルギーに留学しようと思いましたか?他国との比較、決め手になったことなどお答えください。
・ベルギーに留学する以前に留学していた、スペインの大学の先生が推薦してくださった大学の1つであったこと。
・授業と論文の執筆が英語だったこと
・奨学金が取得できたこと
留学前の準備期間、言語の勉強方法
留学を思い立ってから実際に現地へ出発するまで何か月くらいの準備期間が必要でしたか?
約2年
 
準備期間中にいちばん大変だったこと、時間は十分だったかをお答えください。
奨学金の申請が留学時期の1年前だったために、実質的に留学を1年間先延ばしした。(大学の受け入れ承諾書は2006年の時点でもらっていたが、奨学金が2007年からだった。)
 
留学前にフランス語またはオランダ語または英語をどのように勉強しましたか?
フランス語はNHKラジオ講座と、個人レッスンを受けた
英語はNHKラジオ講座と読書を続け、ベルギー到着前に南アフリカ共和国で3か月間、英語の語学学校に通った。
 
語学学習において、どんな勉強方法が一番効果的だと思いますか?
毎日少しでも習得言語に(読む、書く、聞く、会話のどれでもいいので)触れること
情報収集方法
どのようにしてベルギー留学について情報収集しましたか?
インターネットを使用し、また専門分野の先生の意見を聞きに行った。
現地学校への問い合わせ
学校へはどのような手段で連絡を取りましたか?また、具体的な質問内容を差支えない範囲で教えてください。
メール

連絡の際に困ったことはありましたか?
特になかった
出願
出願時に提出した書類と、提出方法を具体的に教えてください。
卒業大学の卒業証明書と成績証明書、2名以上の教官の推薦状、エッセイ、ポートフォーリオ、語学証明書をインターネットを介し送った後に、直接郵送した。
 
出願から正式な入学許可書を受け取るまでに苦労したことはありましたか?それをどのように解決しましたか?
欧州圏内と欧州圏外の学生の出願期限が異なる点には注意した
入学試験
入学試験を受けましたか?またその教科や内容を教えてください。
書類選考だけだったが、語学レベルの証明書は必須だった
奨学金・授業料減免制度
奨学金もしくは授業料減免制度の情報をどこで得ましたか?また利用するためにどんな準備や手続きをしましたか?
奨学金情報はインターネットで調べた。
留学開始年度の1年前に申請することが必須だった点が問題だった。さらにロータリー財団奨学金の特性(既に留学経験のある国は不可、最終的な留学機関の決定権はロータリー財団にある、等)がややこしかったと記憶している。
 
奨学金もしくは授業料減免制度を利用した感想について教えてください。
ロータリー財団の奨学金を利用したことで、初めての国に来たにもかかわらず、色々な人に助けてもらったことがとても印象深く、感謝している。
ビザ・居住の許可の取得
ビザ(査証)を取得しましたか?申請から取得まで、どのくらいの時間がかかりましたか?
ビザの申請後2週間で郵送されてきた。
 
ビザ(査証)の取得にはどのような書類や手続きが必要でしたか?気をつけた点も教えてください。
入学許可証とともに、無犯罪証明書が必要だった。特に既に他の国に滞在したことのある人は、滞在経験国の無犯罪証明書も取り寄せる必要があった。
 
滞在許可を取得しましたか?取得にはどのような書類や手続きが必要でしたか?気をつけた点や申請から取得までにかかった時間も教えてください。
滞在許可の取得には6か月ほどかかったと記憶している。滞在許可の申請施設が、お昼や、特定の曜日は休みである点には留意した。
学費、生活費、お金の送金・管理方法
留学中にかかった学費(+諸経費)の総額はおよそいくらでしたか?どのような支払方法が便利でしたか?
1年間の授業料:2000€(26万円程度)
現地に到着後すぐに銀行口座を開設する必要があったので、その後、現地銀行と日本の銀行のカードを利用していた。
 
学費以外の生活費の、1か月平均額または留学期間全体の金額、及び内訳を教えてください。
生活費平均:800€(10.4万円程度)ほど。
家賃:350(4.5万円程度)€
電気・ガス・水道・インターネット:50€
食費、その他
 
学費、生活費をどのように捻出しましたか?
日本での貯金と奨学金
 
お金をどのように管理していましたか?現地で銀行口座を作った場合、どのような手続きをしましたか?
現地の銀行の窓口でパスポートと大学の入学証明書を提示して口座を開設した
 
日本からの送金が必要な際、どのように送金してもらいましたか?
日本の口座に入金してもらい、ベルギーで日本のクレジットカードを利用して現金を引き出した。
健康管理
どのような保険に入っていましたか?留学先校など現地で保険の指定はありましたか?
留学先で保険の指定はなかったので、2年間の保険の見積もりを各社でとって金額を比較して決めた。(最終的にどの会社にしたかは覚えていない)

日本またはベルギーで予防接種・健康診断を受けた場合、その内容を教えてください。
特になし
 
現地の医療サービスを受けましたか?またその場合、気をつけるべき点があれば教えてください。
特になし
学校生活
日本の授業に比べて異なる点、ベルギーらしいと思う特徴、受講した感想を教えてください。
試験が筆記だけでなく、口頭だった点が面白かった。さらに、口頭試験では、スーツを着ている学生もいた。

予習・復習での工夫や苦労した点があれば教えてください。
友人にノートを見せてもらったが、アルファベットが読めなかった。

試験やエッセイ・レポート対策について、工夫や苦労した点があれば教えてください。
レポートでは、日本の事項を取り扱うことが期待されていたが、入手可能な資料がほとんどインターネットになってしまった点が残念だったと思う。

英語による授業または英語研修に参加した方に伺います。オランダ語またはフランス語は、授業・リサーチ・日常生活において必要でしたか?
授業では、フランス語で行われる授業もあったのでフランス語の学習は有益だった。一方、日常生活でオランダ語の使用は皆無だった。

授業やレポートにおいて、語学上・学習上のサポートはありましたか?
サポートは特になかったが、自主的に英語とフランス語の語学授業を受けていた。

学校の施設は充実していましたか?
図書館は充実していたが、学生食堂はあまりおいしくなかった。

学校全体やクラスで、現地の学生・外国人留学生・日本人留学生の割合、学生の年齢層はどのようでしたか?
私の参加した授業ではクラスの半数以上がベルギー人ではなかった。ルーヴェンカトリック大学付属語学学校(Interfacultair Instituut voor Levende Talen:http://ilt.kuleuven.be/)では日本人に何人か会った一方、大学内での活動で日本人に会ったことはなかった。

現地の学生・外国人留学生と交流できましたか?その方法や得られたこと、大変だったことがあれば教えてください。
語学学校で外国人留学生との交流があった。一方で、常に英語の会話になり、オランダ語圏に住んでいながらオランダ語を全く勉強しなかった。

日本人留学生との交流はできましたか?
日本人留学生との交流はなかった

指導教官とのやり取りでよかったこと、大変だったことはありましたか?
アポイントメントの取得が難しかった。
食事
普段はどのように食事をされましたか?現地の食事・飲料水・食材で苦労したこと、気をつけたことはありましたか?
お昼は学食で食事をし、夜は友人と一緒に食べることもあった。特に好き嫌い言わずに何でも食べるようにした。
 
日本の食材を手に入れることはできましたか?日本から持参すると良い食材があれば教えてください。
日本の食材は中華系スーパーなどでほとんど入手可能だった。日本からは、梅干しを持って行った。
住居
留学中、どんな住居に住んでいましたか?その特徴とともに教えてください。
1年目はワンルームアパートで、2年目はキッチンとシャワールームが共同の寮だった。

住居を決めた際の基準や、探した方法を教えてください。
1年目は自分のキャンパス付近を重点的に探した。2年目はインターシップなどがあったので、駅の近くにした。

住居でトラブルはありましたか?
特になし
通信
通信機器は、日本から持参されましたか?学校や居住施設での利用はいかがでしたか?
PCとハードディスクは日本から持参した。ベルギーでは電圧が日本よりも高圧である点に留意した。最初の1年は日本専用の携帯電話を持っていたが、2年目からはスカイプに移行した。
 
現地で上記の通信機器やインターネットを利用した際、機器・プロバイダの選択や手続きはどのように行いましたか?
居住先は既に通信設備が整っていたのでインターネットの開設に特に問題はなかった。携帯電話は携帯電話の小売店で買い、全て設定してもらった。
気候
日本との気候の違いに対して心がけた点を教えてください。
ベルギーは日本よりも冬と夏が寒かった。特に冬は日本から持参した靴だとしもやけができたので現地で購入した。
現地生活状況・各種相談先
現地購入できて役に立ったもの、日常品で重要なものがあれば教えてください。
冬の防寒具
 
学校内・学校外で問題があったとき、誰に相談しましたか?
友人
 
住居などについて支援を受けられるような学生互助会(自治会)などはありましたか?その支援を受けましたか?
特になし
 
現地の人(学生に限らず)との文化的摩擦、トラブルの経験や、異文化の中で気をつかった点はありましたか?
宗教について聞かれたときには気をつけた。
帰国後の進路/留学と進路との関係
現在の所属について、差し支えない範囲で教えてください。
現在は、ブリュッセルにて勤務している
 
留学前・留学中・留学後のいつ、就職活動をされましたか?
修士修了後
 
ベルギーで就職活動をされましたか?その場合、その内容や特徴、現地大学・語学学校からの支援の有無について、差し支えない範囲で教えてください。
大学や語学学校からの支援は特になし
 
日本で就職活動をされましたか?
日本で就職活動をしなかった
 
留学経験は進路決定に影響しましたか?また、留学経験は現在の仕事・学業にどのようにいかされていますか?
現職には留学中に培った語学が活かされていると思う。
後輩へのアドバイス
日本にいる間にしておけば良かったことや、留学先にベルギーを選んで良かったと思うこと、期待とは違ったことなどを踏まえて、これから留学を考えている後輩へのアドバイスをお願いいたします。
ベルギーは、地理的に欧州の中心地にあるので、どこにでも旅行に行きやすい点が利点だと思う。ベルギー人は閉鎖的で友人になりにくい一方、神経質な部分があるので、欧州南の国と比べると比較的物事が円滑に進むと思うので、日本人にとってストレスが少ないと思う。
留学中の1週間の授業時間割
時限
1 (学科:9時00分~17時00分)      
2(18時00分~22時00分) フランス語 英語  
3(時々 9時00分~18時00分)     インターンシップ
研究アシスタントに関するアンケート
  1. 博士課程ではどのようなテーマの研究を行いましたか?
3Dレーザースキャナーを利用した歴史的建造物の測量
  1.  博士課程の生活の様子(生活、授業と研究の割合など)を教えて下さい。
9~10時に研究室に到着し、帰宅は18~19時頃でしたが、ほとんど毎日帰宅後に自分の研究か、語学学習をしていました。
研究レポートの提出前などは、週末も作業をすることが多かったです。
研究アシスタント期間は1年だけだったので、楽しめた部分もありましたが4年間ずっと続くと思うと大変かと思います。
  1. 博士課程の研究を行う上で感じた、楽しかったこと、難しかったことを教えて下さい。
研究は興味深かったために楽しめましたが、個人的に「学生に教える」という行為があまり好きでないことに気が付きました。
また、ベルギーの公用語がオランダ語とフランス語、ドイツ語の3言語ある一方で、私が在籍していた大学では英語の授業でした。
その結果、授業では英語を使用する一方、実務ではオランダ語、研究ではフランス語も必要という状況で苦戦しました。
  1. アシスタントはどのような経緯ではじめたのでしょうか?
博士課程への進学を迷っていたところ、ベルギー政府から1年間の奨学金が頂けることになったので、博士課程のお試し期間という位置づけで始まりました。
  1. 差し支え無ければアシスタントをしていた内容を教えて下さい
実習現場での測量やCADクラスのアシスタント
ワークショップ、コンフェレンスの開催を手伝った
  1. アシスタントに伴いお給料は発生しましたか?
発生していませんでした。
  1. ベルギーにて博士課程修得を目指す方にメッセージがありましたら、お書き下さい。
卒業後にどのような就職先があるのか、等のある程度の見通しを持ったほうがいいと思います。経済的、時間的に許すようであれば、1年間のお試し期間は大学内の傾向や自分の適性がわかるのでお勧めです。

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。