留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
国ごとの違いを明確に知り、自分にあった留学先を見つけましょう。

大学・大学院・短期大学・専門学校 交換留学・奨学金留学

Kさん(20代男性)
都市名:ブリュッセル
学校名:ICHEC Brussels Management School
専攻名:国際ビジネス・マネージメント
留学期間:2014年1月~2014年6月
留学形態:交換留学・奨学金留学
奨学金名:Erasmus Belgica Scholarship
留学の動機
なぜベルギーに留学しようと思いましたか?他国との比較、決め手になったことなどお答えください。
フランスやイギリス、ドイツなど欧州のメジャーな国に留学するよりも日本であまりスポットの当てられていない国に留学しようと考えたからです。また、ベルギーの場合は欧州の他国と比較しても教育水準が高い点も考慮の一つです。
留学前の準備期間、言語の勉強方法
留学を思い立ってから実際に現地へ出発するまで何か月くらいの準備期間が必要でしたか?
私の場合は出願への締め切り期間が大変短かったので、出願に当たっての準備期間は余りありませんでした。大体1ヶ月程度だったと思います。
 
準備期間中にいちばん大変だったこと、時間は十分だったかをお答えください。
特にありませんでした。
 
留学前にフランス語またはオランダ語または英語をどのように勉強しましたか?語学試験は受験しましたか?
元々、学士を日本で英語で勉強し、第二外国語で勉強をしたフランス語を上達させるためにフランス語で交換留学をしたことがあったため、特に語学を集中的に勉強する必要はありませんでした。ただ受けたテストは英語の場合はTOEFL、フランス語はTCFを受験しました。
 
語学学習において、どんな勉強方法が一番効果的だと思いますか?
インプットだけでなくアウトプットも重要だと思います。ですので、勉強している言語を継続して使っていくことにより長期的なスパンにて言語が身についていくのではと思います。
情報収集方法
どのようにしてベルギー留学について情報収集しましたか?
大体必要な情報はインターネットを通じて入手をしていました。
現地学校への問い合わせ
学校へはどのような手段で連絡を取りましたか?また、具体的な質問内容を差支えない範囲で教えてください。
籍を置いている大学の交換留学のコーディネーターの方から連絡先をもらったので、直接メールでやりとりをしていました。
 
連絡の際に困ったことはありましたか?
ベルギーのフランス語圏の大学の場合は事務局が閉まっていることが多いので、私自身が本科生として勉強していたオランダ語圏の大学と比べると段取りが若干悪いかなと思いました。
出願
出願時に提出した書類と、提出方法を具体的に教えてください。
自身の大学の事務局に必要書類(願書、志望動機書)を提出し、オンラインで必要情報を入力するだけでした。
 
出願から正式な入学許可書を受け取るまでに苦労したことはありましたか?
大学の交換留学コーディネーターが全てやってくれたので、特にありませんでした。
入学試験
入学試験を受けましたか?またその教科や内容を教えてください。
入学試験や面接等はありませんでした。
奨学金・授業料減免制度
奨学金もしくは授業料減免制度の情報をどこで得ましたか?また利用するためにどんな準備や手続きをしましたか?
籍を置いている大学の交換留学コーディネーターから情報を得ました。
 
奨学金もしくは授業料減免制度を利用した感想について教えてください。
ブリュッセル市内の別の大学からの交換留学だったので月に100ユーロのみの奨学金でしたが月の生活費に充当できて家計の助けになりました。
ビザ・居住の許可の取得
ビザ(査証)を取得しましたか?申請から取得まで、どのくらいの時間がかかりましたか?
ICHECの交換留学は私が現在籍を置いているベルギーのオランダ語圏の大学からの派遣で出発したために新たにビザを取得する必要はありませんでした。

滞在許可を取得しましたか?取得にはどのような書類や手続きが必要でしたか?気をつけた点や申請から取得までにかかった時間も教えてください。
ブリュッセルの場合は居住する地区のコミューン(区役所)によって時間や手続きの煩雑さが非常に異なっていると感じます。特に1000 BrusselとIxellesは評判があまり宜しくなく、取得に時間がかかるというように聞きました。私の住んでいるAuderghemは日本人の駐在員家庭が多く、ただ区役所の外国人課が混んでいないのですぐに予約が取れます。警察による自宅住所の確認を含めて、私の場合は1ヶ月以下の日数で滞在許可が取得できたと思いました
学費、生活費、お金の送金・管理方法
留学中にかかった学費(+諸経費)の総額はおよそいくらでしたか?
学費は本科の大学に支払をしていたため、ICHECにて発生する費用は一切ありませんでした。
 
学費以外の生活費の、1か月平均額または留学期間全体の金額、及び内訳を教えてください。
シェアのアパート:住居費400ユーロ、食費100ユーロ前後(ほぼ毎日自炊をしていました)、光熱費85ユーロ、教養・娯楽費100ユーロ、携帯電話15ユーロが発生していたと思います。
 
学費、生活費をどのように捻出しましたか?
既にブリュッセルに学生ビザで居住しておりましたので週20時間の労働が可能な学生用の労働許可証で空いた時間にアルバイトをして生活費を捻出しておりました。
 
お金をどのように管理していましたか?現地で銀行口座を作った場合、どのような手続きをしましたか?
銀行口座は現地で開設しました。区役所にて住民登録の手続きを行った後に発行されるAnnex 15という書類を、口座を開設したい銀行に持参すると口座開設が出来ます。
 
日本からの送金が必要な際、どのように送金してもらいましたか?
私の日本の海外対応の口座に送金をしてもらい、その後に海外対応のキャッシュカードを使い現地で引き出しをしておりました。
健康管理
どのような保険に入っていましたか?留学先校など現地で保険の指定はありましたか?
学生の場合はMutuelle(仏)・Mutualiteit(蘭)と呼ばれるベルギーの社会保険組合に加入することが出来ます。4半期で25ユーロほどで値段が非常に安価にもかかわらず、病院などで還付を受けることが出来るので加入すると大変便利です。そのため私自身は日本の海外健康保険には加入しませんでした。
 
日本またはベルギーで予防接種・健康診断を受けた場合、その内容を教えてください。
破傷風の予防接収を受けました。
 
現地の医療サービスを受けましたか?またその場合、気をつけるべき点があれば教えてください。
現地の医療サービスを保険無しで利用する場合は他の国と同じように大変高額です。海外保険や現地の保険の還付金を受ける場合、ベルギーは基本的に治療後に改めて還付金申請をする必要があるので、医師の人が渡してくれるレシートを無くさずにとっておく必要があります。
学校生活
日本の授業に比べて異なる点、ベルギーらしいと思う特徴、受講した感想を教えてください。
日本での授業と異なり、ビジネスや経済学系の授業の評価は期末テストのみという場合が非常に多かったです。その場合、教授は出席を一切とらないので、授業に出席するしないは学生の自主性に委ねられていました。期末テストは日本と比べて学生が非常に真剣に取り組むので難易度は高いと思います。いつもは学生でにぎわう界隈もテスト期間中は大変静かになるので、学生のテストにかける意気込みは日本よりも高いと感じました。また、ベルギーの場合は1学期、2学期に合格できなかった科目は夏に追試験を受けることが出来る学部もあります。その場合でも難易度は下がらないので、追試験がたくさんある学生は夏休み返上で試験勉強に取り組むことが非常に多いです。

予習・復習での工夫や苦労した点があれば教えてください。
予習はあまり求められることが無かったので、復習の際に毎回授業後に該当の部分の教科書やパワーポイントのスライドを読み返すようにしました。
 
試験やエッセイ・レポート対策について、工夫や苦労した点があれば教えてください。
試験勉強の際は授業のノートだけではなくパワーポイントや教科書を自分なりにポイントをまとめるようにしました。時間は若干かかりますが、知識としての定着率はただ単にラインマーカーで線を引きながら読み進めるよりは高いかと思います。後は期末考査の試験科目が非常に多かった(ICHECでは9科目受講)ので勉強時間を決めて効率よく勉強するように心がけました。
 
英語による授業または英語研修に参加した方に伺います。オランダ語またはフランス語は、授業・リサーチ・日常生活において必要でしたか?
ブリュッセルはフランス語・オランダ語併用地域なのですが、街の住人は大体フランス語話者ということが多いです。ICHECの場合英語のみでも授業の履修が可能ですので、フランス語が出来なくても差し支えないです。ただ街中ではフランス語が必要になることが時たまあると思います。(市役所で交付される滞在許可や官公庁の書類等は全てフランス語もしくはオランダ語で発行されます。)

授業やレポートにおいて、語学上・学習上のサポートはありましたか?
フランス語が初級もしくは中級の場合は、有料で集中特訓コースもしくはセメスターごとのフランス語の授業がありました。
 
学校の施設は充実していましたか?
大学の施設に関しては、メインキャンパス(Anjou Campus)は非常に悪かったです。図書館が街中にあるMontgomery Campusにしかなく、また軽食やドリンクのみ購入可能なカフェテリアが一つしかなく、学生食堂が無かったため、お昼時は非常に混雑していました。尚メインキャンパスは市街地から非常に離れているため、レストランなどは回りに存在していなかったと記憶しています。Computer Labに関しても置いてあるパソコンが古かったため、ベルギー国内においてはフランス語圏の大学はオランダ語圏に比べて予算が少ないため、設備が貧弱なのかと感じました。またWi-Fiはありましたが、随時故障中だったために自身のパソコンを持参してもインターネットに接続できないことが非常に多かったです。

学校全体やクラスで、現地の学生・外国人留学生・日本人留学生の割合、学生の年齢層はどのようでしたか?
学生の年齢層は、日中の全日制の場合は非常に若く大体18歳から22歳くらいです。授業がフランス語で行われることが多いため現地のフランス語話者の学生数が非常に多いと感じました。留学生に関して、学位を取得する目的の留学生の数は把握していませんでしたが、1セメスターもしくは1年間の交換留学生は大体100人前後だと思います。夜間部の授業も履修する機会がありましたが、そちらは学生の年齢層が高めでした。平均で26歳くらいだと思います。夜間は授業がほとんどフランス語で開講されているためにフランス語話者がほとんどかつ留学生はほとんど履修をしていなかったと思います。
 
現地の学生・外国人留学生と交流できましたか?その方法や得られたこと、大変だったことがあれば教えてください。
大学の交換留学プログラムコーディネーターの方が、時々現地の学生と留学生が触れ合うイベントを企画してくれたのと、人数が少人数の場合は周りの学生と交流することが多かったと思います。
 
日本人留学生との交流はできましたか?
日本人留学生が私以外に在籍していませんでした。
 
指導教官とのやり取りでよかったこと、大変だったことはありましたか?
修士論文の指導は無かったので、指導教官はおりませんでした。
食事
普段はどのように食事をされましたか?現地の食事・飲料水・食材で苦労したこと、気をつけたことはありましたか?
ブリュッセルの場合はレストランでの外食は非常に値段が高いので、自炊をするように心がけていました。また水道水は飲料可能ですが、硬度が高く日本人にとってはあまり慣れている味ではないので、私はペットボトルの飲料水をよく購入しておりました。コンビニがベルギーには無いので、いつでも自由に物を購入できる環境ではないです。
 
日本の食材を手に入れることはできましたか?日本から持参すると良い食材があれば教えてください。
日本食材は日本食スーパーに行くと簡単に手に入りますが、値段が高めなので、中華系のスーパーに通っていました。野菜や肉などは現地のスーパーでも日本の味に近いものを見つけることが出来るかと思います。
住居
留学中、どんな住居に住んでいましたか?その特徴とともに教えてください。
知人の紹介で、現地で働いている2人の日本人の方とアパートシェアをしていました。
 
住居を決めた際の基準や、探した方法を教えてください。
周辺環境の治安が良かった点、滞在許可などの区役所の事務手続きのスムーズさ、地下鉄の駅が徒歩5分圏内にあったので移動が楽ということがありました。住居の探し方は知人の紹介です。
 
住居でトラブルはありましたか?
特にありませんでした。
現地の治安状況・注意したこと
現地の治安状況についてどのように情報収集しましたか?
現地の友人やインターネットを通して調べました。フェイスブックなどSNSも直接ブリュッセルに在住している友人や知人とコンタクトを取ることができるので便利でした。
 
居住地域の治安状況を教えて下さい。治安状況を踏まえて気をつけた点について教えてください。
留学生や現地でアパートを借りているベルギー人は基本的にはブリュッセルの西や北西、北東でのアパート探しを敬遠する傾向にあります。
 
犯罪に巻き込まれたことはありましたか?その際どのように対処しましたか?
一回スマートフォンを終電に近い地下鉄車内でひったくられたことがあります。追いかけようと思ったのですがすぐにドアが閉まってしまったので、携帯電話を利用停止し、翌日すぐに警察に行きました。
通信
通信機器は、日本から持参されましたか?学校や居住施設での利用はいかがでしたか?
日本でSIMフリーの携帯電話を購入したので、現地のSIMカードを購入して使用していました。Mobile Vikingsというプロバイダーは15ユーロのプリペイドで通話、SMS、インターネットを使用することが出来るので非常にお得だと思います。
 
現地で上記の通信機器やインターネットを利用した際、機器・プロバイダの選択や手続きはどのように行いましたか?
上記のプロバイダーを友人に教えてもらい、プロバイダーのウェブサイトで直接申し込みをしました。英語でも利用可能且つ、プリペイドなので解約の必要性がない分留学生にとっては一番使いやすく、コストパフォーマンスが良いのではないかと思います。
気候
日本との気候の違いに対して心がけた点を教えてください。
冬の日照時間は日本に比べて非常に短いです。12月以降朝は7時まで真っ暗、且つ夜は16時ごろから暗くなり始めます。ただ夏は日照時間が朝の5時から夜の23時くらいまでなので、夏は非常にすごしやすいと思います。ただ降雨量が非常に多く、天気が予測できないことが多いので日本で丈夫な折り畳み傘を買って持参することをお勧めします。現地の折り畳み傘は壊れやすいです。後は朝・夜と日中の温度差が激しいので夏でも薄手の長袖を持っていると重宝します。
現地生活状況・各種相談先
現地購入できて役に立ったもの、日常品で重要なものがあれば教えてください。
現地の電圧とプラグに対応している炊飯器が非常に役に立ちました。
 
学校内・学校外で問題があったとき、誰に相談しましたか?
主に親しい友人等に相談しました。
 
住居などについて支援を受けられるような学生互助会(自治会)などはありましたか?その支援を受けましたか?
特に無かったと思います。
 
現地の人との文化的摩擦、トラブルの経験や、異文化の中で気をつかった点はありましたか?
ベルギーは基本的に事務処理が非常に遅く、日本人からするとなぜそんなにも時間がかかるのかと疑問に思ってしまうことがあるかと思います。特に区役所などではフランスのパリほどではありませんが、区役所職員の言うことが同じことを聞いていても人によって異なることが多いです。そういったことはベルギーでは日常茶飯事なので大らかな気持ちを持つことが重要なのだと理解しました。
帰国後の進路/留学と進路との関係
現在の所属について、差し支えない範囲で教えてください。
現在は自身が所属するベルギーオランダ語圏の大学で学業をしております。
 
留学前・留学中・留学後のいつ、就職活動をされましたか?
もともとヨーロッパで就職したいということがありましたので、在学中から興味や自身の職歴に合致する募集があれば履歴書等を送っておりました。
 
ベルギーで就職活動をされましたか?その場合、その内容や特徴、現地大学・語学学校からの支援の有無について、差し支えない範囲で教えてください。
Job fair等は大学等で開催されることが多いですが、基本的には現地語が出来る現地の学生か労働許可証の必要が無いEU域内出身の学生を採用したい企業が多いため、日本人などのEU域外出身の学生にはあまり興味が無いように見受けられました。また現地の大学から正式な就職支援は無いことが多いです。ただマネージメントスクール系の場合は就職課があることが多いので、就職もしくはインターンシップの募集の告知などが掲示されていることが多いです。
 
日本で就職活動をされましたか?
日本で就職活動は行いませんでした。
 
留学経験は進路決定に影響しましたか?また、留学経験は現在の仕事・学業にどのようにいかされていますか?
エンジニアや情報処理などの、ベルギーの労働市場の中で非常に重要と位置づけられている経験や学位を持っていない場合は、語学力が重要になってくることが多い(特に日本人の場合は英語力)ので、大学院留学を通して培った英語力やフランス語力が面接で評価されることも多かったです。
後輩へのアドバイス
日本にいる間にしておけば良かったことや、留学先にベルギーを選んで良かったと思うこと、期待とは違ったことなどを踏まえて、これから留学を考えている後輩へのアドバイスをお願いいたします。
オランダ語圏とフランス語圏は修士号取得の年数やカリキュラムが異なることが多いです。ただフランス語圏に比べてオランダ語圏のほうが、設備が新しく、英語で多くの修士プログラムを勉強でき、大学ランキングでも上位に位置し、且つ学費がフランス語圏と比較して安いので、日本人で且つベルギーに留学したい学生は、ベルギーのフランス語圏の大学に特別な思い入れの無い場合はオランダ語圏の大学のほうがお勧めです。ただベルギーでフランス語圏の人間とオランダ語圏の人間を比較した場合、フランス語圏の人のほうが明るく、友人関係を構築しやすいと感じました。
留学中の1週間の授業時間割
時限
 1(10時30分~12時30分)   Eビジネス戦略論   国際金融・国際税務論
 2(13時30分~15時30分)   HRセミナー(蘭語)    
 3(15時30分~17時30分) 国際経済論 国際経済論 国際金融・国際税務論  
 4(18時00分~21時15分) 管理会計・租税法 組織分析論 国際マーケティング論  

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。