留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
国ごとの違いを明確に知り、自分にあった留学先を見つけましょう。

大学・大学院・短期大学・専門学校 奨学金留学

留学先国・地域:英国、ロンドン
留学期間:2022年9月~2023年9月
学校名:ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス・アンド・ポリティカル・サイエンス
専攻名:応用社会データサイエンス
留学形態:修士課程への進学
奨学金名:JASSO 海外留学支援制度(大学院学位取得型)
JASSO第一種奨学金(海外大学院学位取得型対象)(貸与型)

Q. 留学をしようと思った動機を教えてください。
日本では当時勉強できなかった社会科学分野をデータサイエンス手法を使って勉強したかったため。
研究に縛られるのではなく特化した分野を集中的に勉強する修士課程に魅力を感じたため。
将来的に海外で働くにあたって必要な学位だと感じたため。

Q. 留学先の国・地域、留学先校を選んだ理由を教えてください。
データサイエンスの地位が確立されていてデータ周りのインフラが整っていたからイギリスを選定。
他のロンドン大学群との交流も盛んであり学際的な交流が一番できる環境としてロンドンを選定。
ロンドンの中でも研究機関としてトップレベルであり、社会科学研究に特化した大学であったため教授や同期ごとに興味関心が多様であり、知的好奇心が満たされる環境であると感じたためLSEを選定。

Q. 留学に対する家族の反応はどうでしたか?
とても歓迎してくれていた。
学費の面で心配はしていたが、自分の資金のみで行くと伝えると安心していた。

Q. 留学の準備にはどのくらいの期間を要しましたか?留学を思い立ってから、実際に出発するまで、それぞれの準備段階にわけて教えてください。
学部3年の10月にデータサイエンティスト職の就活を行っていた際、データサイエンスを体系的に理解していることを証明する学位の必要性を自覚し、海外修士を目指し始める。
そこから半年間(学部3年の3月まで)時間をかけて進学先の選定に伴う情報収集を行う。
(進学先の調査をしているのと同時並行)学部3年の1月から4月下旬にかけてGREの勉強をスタート、3月の2週間を使ってTOEFLの勉強をして留学資格取得の準備をスタート。

学部4年5月:GREを受け終わったタイミングから夏の奨学金申請に向けて調査開始、奨学金書類の準備
学部4年8月~11月:JASSO奨学金準備と奨学金の面接準備をする
学部4年11月~1月:出願書類であるSoP執筆とブラッシュアップを行う
学部4年3月:JASSOの奨学金・LSEからの合格通知が来て出国準備開始
学部卒業後4月~5月:ビザ申請手続き
学部卒業後5月~9月:留学に向けた勉強活動(研究補助のバイト、数学の勉強など)
学部3年10月~学部卒業後9月:アルバイトによる貯金活動

Q. 留学情報の収集はどのように行っていましたか?使用したウェブサイト、雑誌、イベント、SNS(YouTube、Twitter等)などがあれば、あわせて教えてください。
イベントには参加せず、ウェブブラウズで主に情報収集を行った。
大学院リサーチ:各大学院のホームページ, Times Higher Education, QS Ranking, YouTubeなどで大学を紹介している動画を見漁る
奨学金リサーチ:JASSOの奨学金検索、各奨学金財団のホームページ
口コミ:LinkedInを通して直接在学生に質問

Q. 語学学習はどのように行っていましたか?
もともと帰国子女であり、アルバイトで英語教師をしていたため日頃のアウトプットを多くするようにした。

Q. 留学(斡旋)サービスなどは利用しましたか?
利用しなかった。

Q. 留学の資金調達はどのように行いましたか?利用した奨学金などがあれば、あわせて教えてください。
利用した奨学金:
【給付型】JASSO 2022年度 海外留学支援制度(大学院学位取得型)
【貸与型】JASSO 第一種奨学金(海外大学院学位取得型対象)

どれくらいの資金が必要かを概算する:
まず先に自分の経済状況を精査してどのような形態の奨学金(貸与型・給付型)やどれくらいの額のものが必要かを確認する。
自らリサーチして出願可能な奨学金先を洗い出す:
出願条件や採択された後の制約などもあるため、自分にフィットしている奨学金がどれかを精査する。
出願資料は多くの目を通してフィードバックをもらう:
書類の出す先は財団であるため、自身の留学・研究活動に投資をしたいといかに思ってもらうかが書類作成時のポイントである。したがって、客観的に自分の目標と手段の整合性であったり、資金の必要性が伝わるかどうかを見てもらう。
自身の分野のエキスパートと言われる人、他分野の勉強を行っている人など、なるべく多くの人に見てもらうことにより、より客観性の取れた、鋭い出願資料になると考えている。
面接練習をする:
出願資料について文字起こしできたことと自分でうまく論理だてて話す事は別軸の準備だと考えているため、念入りに友人や教職員との練習を通してうまく話せるようにしておく。

Q. 準備しておいてよかったこと、また準備しておいたほうがいいことなどはありますか。
大学院への出願書類や奨学金出願の準備の際に、自分の人生の中でなぜこの大学院留学必要かを整理したことが、一番準備しておいて良かったものだと感じている。物理的な準備物ではないが、目的意識を明確にすることで、留学の意義を意識しながら日々の活動を送ることができ、限られた時間を効果的に使うことができたと感じている。

Q. 入学や学生登録の手続き、ビザの手続きなどはどのように行いましたか。特に苦労したことや気を付けたほうがいいことなどがあれば教えてください。
現地学校のオフィスの返答が遅いことがあるので早め早めに動くこと。自分の場合は幸いなことに何もトラブルはなかった。

英国 体験レポート

英国 体験レポート

Q. 留学中の学校生活はどうですか(どうでしたか)?海外の学校だからこそ苦労することや、逆に学校生活での楽しみなどを教えてください。
日本の学校との違い:
日本の学校との違いは圧倒的にアウトプットの量である。課題も常に出ているため、座学で学んだことが実践に落とし込めるかの確認を繰り返した。また教室の雰囲気としてもアクティブな環境であり、座学の際も絶え間なく質問や発言が行われていたため自分も気になったことはすぐに質問に落とし込もうとする意識はついた。
海外の学校だからこそ苦労すること:
日本の大学とは違って主体性が重視されるような環境であるため、修論執筆など研究を進める立場からするとアポイントを自ら設定しにいかないといけず、あまり監督されている感覚はなかった。したがって、研究をしっかりしたいのであればラボに所属するか、積極的に教職員とコネクションを取る必要があったのが苦労する点であると感じた。
学校生活での楽しみ:
クラスメートそれぞれの視座が高く、話しているだけで色々な知識が得られて毎日が刺激的で楽しかった。課題はチーム単位で行われることが多いため、チームワークを駆使して大きいプロジェクトを成功させたときは特に大きな達成感を感じた。また、学校内にパブがあり、授業終わりやテスト後に同期と飲みに行ったことは大きな楽しみだった。

Q. 学校外の生活はいかがですか(いかがでしたか)?寮などでの生活や休日の過ごし方に加えて、街の治安などについても教えてください。
寮は国際色豊かであり、外に出ると友達がいるというとてもアットホームな環境だった。東京でいうと新橋駅に学生寮があるイメージで、ビジネス街でありつつ飲み屋街が周りにあるような立地であり、平日週末かかわらず人で賑わっていた。
セキュリティなど外的な環境に不満はなかったが、施設や設備周りの問題は多く、複数の棟で水道管が破裂して地下階が水浸しになってしまったり、深夜3時にシャワーの湯けむりで火災報知器がなり強制的に起こされたりとイベントフルな寮ではあった。
休日の過ごし方としては趣味のバスケをしたり、友達とパブを巡ったり、友達とゆったりすることが多かった。ただ、休日だとしても学校の図書館に行き、勉強だったり課題を進めることも多かった印象。
街の治安に関してはあまり気にならなかった場面が多く、夜遅くに出歩いてもあまり危険な目には遭わなかった。ただ、これはロンドンの中心街にいたからであり、少し外れるところに行くと一気に治安は悪くなるため注意は必要だと感じた。

Q. 留学中の生活で大変だったことを教えてください。また、それをどのように克服、対応しましたか。
円安と物価高による影響は、日本円中心で資金を用意している身からするととても大変だった。
克服方法としては徹底的に支出を管理することで、エクセルで一回一回の取引を記録していた。また、対応方法としてはインターネットバンキングにあらかじめ登録しておいて、持っている日本円を安いレートの時にポンドに換金することもしていた。ただ、為替の値動きは全くもって予想はできなかったので結果的にあまり意味はなさなかった。

Q. アルバイトやインターンはしていますか(していましたか)?
していなかった。

Q. 留学を経験してみて感じたこと、学んだことはありますか?留学前と比べて成長した面はありますか。
留学を経験して、自分が主体的に勉強をし続けることの重要さ、楽しさを見出した。
自分が興味を持っている勉学をより極めたいと考える様になり、自己研鑽も全く苦にならないようなマインドになった。
成長した点は2点あると考えている。一つ目はより様々な社会事象に対して好奇心旺盛になり、あらゆる知識に対しても吸収しようとする姿勢を得られたことである。これは、多種多様な興味関心を持つ同期と話す中でみんなの知識を吸収する中で身についたと考えている。2つ目は何事でも物怖じせず行動ができる自信がついたことである。海外の大学院というとてもストレスフルな体験を乗り越えたことで、何事でも太刀打ちできるという自信に繋がり、何事でもチャレンジして行動に移す意識が芽生えたと感じている。

Q. 留学後の進路について教えてください。
留学後は日本で就職し、外資コンサルティング会社のデータサイエンティスト職に就いている。
将来的に海外で働きたいという夢は健在で、ビジネス経験を十分得てから海外にチャレンジするか、アカデミアを挟み海外にいくか、などの様々な可能性に目を向けたいと考えている。

Q. 最後にこれから留学をする方へのメッセージ・アドバイスをお願いします。
海外留学は大きなチャレンジであるとともに大きく可能性を切り拓く手段だと思います。
様々なバックグラウンドのクラスメイトと交流する中で、知的好奇心もくすぐられ充実した修士生活を送ることができると思います。
アドバイスとしては、自分のポテンシャルを信じ切って頑張り続けることです。準備期間が長いため、努力の成果があまり見えないことも多いですが、最後の最後で報われることは多いので、果敢にチャレンジしてほしいと思います!

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。