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奨学金留学
体験レポート
留学先国・地域:オーストラリア・メルボルン
学校名:モナシュ大学
専攻名:ビジネス
留学期間:2024年2月~2024年7月
留学形態:学士課程(日本の大学在学中の留学)
奨学金名:トビタテ!留学JAPAN
留学の動機について
Q. 留学をしようと思った動機を教えてください。
私が留学を志したきっかけは、知人の農家が深刻な人手不足によって廃業したことです。この経験を通じて、日本の労働力不足の問題に強い危機感を抱くようになりました。
現在の日本では少子高齢化によって労働人口が急速に減少しており、さらに女性や高齢者など、従来「潜在労働力」とされてきた層の活用も既にかなり進んでいます。そのため、国内資源のみで労働力不足を解決することには限界があると感じるようになりました。
その中で注目したのがオーストラリアです。オーストラリアはかつて白豪主義を採用していましたが、その後、外国人労働力を積極的に受け入れる方向へ政策転換を行い、労働力不足への対応を進めてきた歴史があります。私はその事例に、日本が今後直面する課題を解決するヒントがあるのではないかと考え、現地で学びたいと思い留学を決意しました。
Q. 留学先の国・地域、留学先校を選んだ理由を教えてください。
留学先としてオーストラリアを選んだ理由は、多様性を重視する社会でありながら、欧州諸国と比較して移民受け入れに伴う社会的ハレーションが比較的少ないと感じたためです。
日本でも近年、技能実習生制度などを通じて外国人労働力の受け入れが進んでいます。しかし一方で、労働環境や地域社会との摩擦など、さまざまな社会的課題も顕在化していると感じています。そのため、外国人労働力を単なる「労働力」としてではなく、多文化共生を前提に社会へ統合している国の制度や価値観を現地で学びたいと考えるようになりました。
その中でも、モナシュ大学を選んだ理由は、特に多様性に富んだ教育環境を持っていることに加え、HR(人的資源管理)やビジネス分野に強みを持っているためです。多国籍な環境の中で学ぶことで、労働力不足や外国人雇用に関する理解をより実践的に深められると考えました。
Q. 留学に対する家族の反応はどうでしたか。
私の家族は、留学をこれまでにない大きなチャレンジとして捉え、基本的には応援してくれました。特に、自分の問題意識をもとに海外で学ぼうとしている姿勢については前向きに受け止めてもらえたと思います。
一方で、留学には多くの費用や時間が必要であり、卒業時期にも関わる重要な決断であったため、具体的な実行計画や資金の調達方法などに関しては説明責任を果たすことが求められました。
留学の準備について
Q. 留学にあたってどのような準備を行いましたか。留学を思い立ってから、情報収集・学校選定・出願・ビザ申請など、それぞれの準備について教えてください。
情報収集:ビザ・大学などの制度面に加え、住居など生活面についても幅広く情報収集を実施
学校選定:各大学のホームページ、パンフレット、口コミなどから情報収集を実施
奨学金応募:具体的な留学計画を立案した上で応募
出願:大学の留学担当者と連絡を取り、内容を確認しながら実施
ビザ申請:公式ホームページの内容を確認し、自身で申請を実施
Q. 準備しておいてよかったこと、また準備すべきだったことなどはありますか。
準備しておいてよかったこと:英語の論文を大量に読む経験を積んでいたことです。現地の授業では、英語論文を読んだ上で授業に参加することが前提となっていたため、Readingに慣れていたことは非常に役立ちました。
準備すべきだったこと:英語でアウトプットする練習です。ReadingやListeningの勉強によって文章や会議の流れを理解する力は身につけられる一方で、WritingやSpeakingの練習が不足していると、実際に自分の意見を求められた際にうまく言葉が出てこない場面が多くありました。特にディスカッション中心の授業では、自分の考えを即座に英語で伝える力の重要性を実感しました。そのため、留学前にはオンライン英会話でディスカッションを行ったり、AIを活用して英語で議論する練習を積んでおくべきだったと感じています。
Q. 入学や学生登録の手続き、ビザの手続きなどはどのように行いましたか。
ビザの手続きについては、公式ホームページ上で確認できる情報が比較的充実していたため、基本的にはその内容に従いながら、一つずつ自分で進めていきました。
また、入学や学生登録の手続きについては、受け入れ先大学の担当者と連絡を取りながら進めました。履修登録などについても、自分でシラバスや大学の案内資料を確認しながら対応しました。
気を付けた方がよい点としては、現地大学の担当者からの返信には時間がかかる場合があること、また英語での公式資料や手続きは理解や確認に想像以上に時間を要することです。日本語であればすぐに理解できる内容でも、英語だと細かく確認しながら進める必要があるため、認知負荷が高くなります。
そのため、履修登録やビザ申請など期限がある手続きについては、返信待ちや確認作業も見越して、余裕を持ったスケジュールで進めることが重要だと思います。
Q. 留学中の住まいはどのように探しましたか。
留学中の住まいについては、大学が直接提供している寮を利用していました。
大学寮を選んだ理由としては、留学生や現地学生との交流機会が多く、友人を作りやすい環境だったためです。また、大学内または大学の近くに位置していることが多いため、通学時間や移動に気を取られることが少なく、勉強や課外活動に集中しやすい点も大きなメリットでした。
特に留学直後は、生活環境に慣れるだけでも負担が大きいため、住居探しや通学のストレスを減らせる大学寮は非常におすすめだと思います。
Q. 語学学習はどのように行っていましたか。
留学前は、大学への出願に必要だったTOEFLの勉強を中心に進めていました。その試験対策に加え、オンライン英会話を活用して、英語を実際に使う機会をできるだけ増やしていました。
また、留学後は授業についていくために、日々の予習・復習を中心に学習していました。特に現地の授業では、英語論文の読解やディスカッション、レポート作成が求められるため、授業準備そのものが語学学習になっていたと感じています。
加えて、アカデミックライティングやスピーチに関する書籍を活用し、大学で求められる英語表現や論理的な伝え方についても学習していました。
Q. 留学(あっせん)サービスなどは利用しましたか。
なし
Q. 留学にはどのくらい費用がかかりましたか。留学の資金調達はどのように行いましたか。
留学の資金については、自己資金に加えて、「トビタテ!留学JAPAN」の奨学金を活用し、奨学金の受給額は約50万円でした。
奨学金に関する情報収集については、主に日本の大学の留学課から提供される情報を活用していました。加え、日本学生支援機構(JASSO) や 文部科学省 のホームページも確認し、応募条件や募集時期などを調べていました。
申請準備では、留学目的や学びたい内容、将来どのように活かしたいかを具体的に整理し、留学計画としてまとめました。特に、なぜその国・大学で学ぶ必要があるのかを明確に言語化することを意識していました。
留学全体でかかった費用は、おおよそ224万円程度でした。内訳としては、家賃が月14万円程度で6か月合計約84万円、食費や生活費が月8万円程度で合計約48万円、学費が約80万円、渡航費が約12万円でした。これらの費用の一部を奨学金で補填し、残りは自己資金で対応しました。
留学中の様子について
Q. 留学中の学校生活はどうでしたか。日本の学校との違いや、海外の学校だからこそ苦労すること、学校生活での楽しみなどを教えてください。
留学中の学校生活は、早い段階で友人を作れたこともあり、非常に充実していました。現地では留学生向けのイベントやソーシャライジングイベントが多く、自然と友達を作りやすい環境がありました。大学のジムやビリヤード場などの施設も充実していて、フリーフードイベントも多かったです。
日本の大学との大きな違いは、海外では予習が前提で、授業中はディスカッション中心だったことです。英語の論文や教科書を読んで準備する必要があり、最初は大変でしたが、自分の考えを伝える力が鍛えられたと感じています。
Q. 学校外の生活はどうでしたか。寮などでの生活や休日の過ごし方、町の治安などについても教えてください。
休日は授業の予習をしたり、寮の友達と買い物や美術館に行ったりして過ごしていました。さまざまな国の友人と一緒に過ごせたのも、留学ならではの良い経験だったと思います。
また、町の治安は非常に良く、オーストラリア自体が比較的安全な国ということもあり、安心して生活できました。大学内にもセキュリティスタッフが常駐していたため、普段の生活で危険を感じることはほとんどありませんでした。
Q. 留学中の生活で大変だったことを教えてください。また、それをどのように克服、対応しましたか。
留学中に一番大変だったのは、授業でのディスカッションです。海外の大学では、授業前に英語の動画や論文、教科書を読んで知識をインプットしておくことが前提で、授業中はディスカッション中心で進みます。
特に最初は、他の学生の英語が聞き取れず、議論にも全く参加できないことが多く苦労しました。そこで、自分から積極的に質問をすることを意識するようにしました。自分で話題を出すことで議論の流れを理解しやすくなり、授業にも参加しやすくなりました。
また、「良い質問をしよう」という意識を持つことで、自然と予習にも力が入るようになり、徐々に授業が楽しく感じられるようになりました。最初に発言するのは緊張しましたが、一度挑戦すると次第に慣れていったと思います。
Q. アルバイトやインターンなどの活動はしていましたか。
なし
留学後について
Q. 留学を経験してみて感じたこと、学んだことはありますか。留学前と比べて成長した面はありますか。
留学を通じて一番大きかった学びは、日本を相対的に見られるようになったことです。海外で生活し、多様な価値観に触れる中で、日本の良さや特徴を改めて客観的に考えられるようになりました。また、計画通りにいかない経験からこそ、新しい気づきや価値観を得られたことも、留学ならではの学びだったと思います。
成長したと感じるのは、自己マネジメント力です。留学は完全に自主的な環境なので、勉強や生活、将来の目標まで全て自分で計画し、行動する必要があります。正解や誰かの指示がない中で、自分で考えてやり切る力がかなり鍛えられました。
Q. 留学後の進路について教えてください。
留学後は、戦略コンサルティングファームに就職しました。留学を通じて、多様な価値観を持つ人たちと議論した経験や、自分で考えて行動する力が身についたことは、現在の仕事にも非常に活きていると感じています。
特に、海外プロジェクトや英語でのコミュニケーションに対して、以前より物おじせず取り組めるようになったことは、留学の大きなメリットだったと思います。
Q. 最後にこれから留学をする方へのメッセージ・アドバイスをお願いします。
留学の支援をしている方が「自分で見たものは実現できる」とおっしゃっており、これに自分も強く共感します。知識で知っているだけの時には自分には無理だと思っていたことも、留学で実際に目の当たりにすると「なんだか自分でもできるんじゃないか」という気持ちが湧き上がってきます。留学は今あなたがいる場所では見られないものを見る、気づけないものに気づくチャンスです。この機会を活かして、まずはたくさんのものを実際に目にしてきてください。
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