このページは2015年度の調査をもとに2021年2月時点で更新した情報です。
特殊文字や記号は省略しています。
フランスで音楽や美術を学べる機関は、総合大学と同時の登録を義務付けていることがまれにあります。
また学位の種類が細かく定められています。学費は国公立が1,500ユーロ/年前後であるのに対し、私立は何万ユーロ/年もかかることもあります。
初心者が比較的短い時間で習いたい場合は、これらの学位等を取得できる学校ではなく、様々な団体が主催する美術講習会や、音楽教室、音楽講習会などの方をお勧めします。
フランスは留学生を数多く受け入れている国です。2017年現在、フランスの高等教育機関は、およそ35.8万人の留学生を受け入れました。これは、フランスの大学生総数の13%にあたります。日本からフランスに3か月以上留学する学生の数は毎年約2,000人です。2014年、「日本国とフランス共和国の高等教育機関における履修継続のための履修、学位及び単位の相互認証に関する協定」が調印され、単位の互換性や入学に伴う諸条件が整備されました 。
フランスの義務教育は、6歳から16歳までです 。中等教育の途中から徐々に進路が振り分けられます。リセは大きく、普通コース、職業コース、技術コースに分けられます 。これらでは取得するバカロレア(大学入学資格)が異なります。普通コースは一般の大学入学コースです。職業コースは就職希望者を対象に、職業資格の習得を目指します。技術コースは短期の高等教育や技術職の準備をするための学校です。
技術コースでは芸術や音楽に関連するバカロレアを取得できます。それらはSTD2A(le baccalauréat sciences et technologies du design et des arts appliqués :デザインと応用芸術の科学技術のバカロレア)や、TMD(le baccalauréat techniques de la musique et de la danse :音楽と舞踏の技術のバカロレア)などです。
これらは美術や音楽に関連する大学を受ける際に必須の資格ではありません。普通バカロレアで受験することができます。しかし芸術系大学は試験の難易度が高いため、中等教育の課程を利用しつつ、感性や技術を養っておくと有利であるといわれています 。