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奨学金留学
体験レポート
留学先国・地域:大韓民国・忠清南道 公州市
学校名:公州大学校
専攻名:平生教育
留学期間:2023年3月~2025年2月
留学形態:修士課程への進学
奨学金:日韓共同高等教育留学生交流事業(GKS)
留学の動機について
Q. 留学をしようと思った動機を教えてください。
大学生の頃、韓国語の担当の先生から勧められたことがきっかけでした。しかし、交換留学を考えていた大学2年生からコロナ禍に突入してしまい、留学申請をしては最終段階で断られの繰り返しで、1度は奨学金が決まったのに留学がキャンセルになったこともありました。そんな中で韓国語の勉強は欠かさず行い、留学に行けない中で韓国語能力試験の最高級である6級を取得しました。そして大学4年生になり、本格的に進路を悩み始めたとき、日々韓国語に取り組んできた姿を見た韓国語の担当先生が韓国の大学院進学を勧めてくださいました。先生が背中を押してくださったことや積み重ねてきた韓国語学習により現地で実際に暮らして、学んでみたいという気持ちが動機になりました。
Q. 留学先の国・地域、留学先校を選んだ理由を教えてください。
留学先の国は、KPOPを通して韓国語を勉強してきたため韓国一択でした。私は大学でも教育学を専攻し、ドラマなどを通して韓国の教育にも関心があったため韓国で師範大学として長い歴史を持つ公州大学校を選択しました。また、旅行で行けるソウルなどの都市ではないところに住むことこそが韓国という国をより深く知ることができる第一歩だと思い、選択しました。
Q. 留学に対する家族の反応はどうでしたか。
奨学金をいただくことになり、金銭的な心配がない点と、私が韓国語で最高級を取ったことを認めてくれて一生の大きな決断として応援してくれました。大学の時に何度も交換留学が決まってはコロナ禍を理由に白紙になるという経験をしてきたこともあり、ずっと応援してくれていました。
留学の準備について
Q. 留学にあたってどのような準備を行いましたか。参考にした情報媒体があれば教えてください。
基本的に大学の韓国語担当の先生のご指導のもと準備を進めました。
先に奨学金について検討し、条件を満たしていたため、GKSに応募することにしました。GKSは進学できる対象校が決まっているので、その中から自分の専攻である教育学で特徴のある学校を韓国の方にお話を聞きながら選択しました。GKSのサイト(Stady in Korea)に提示されている必要書類を作成、在学学校にて発行し、最後に公証役場にてアポスティーユをもらい、韓国の機関に送りました。書類はそのまま志望校に送られたようで、追加で必要な書類などは学校の国際交流課の先生と国際電話またはメールでやり取りをしながら行いました。追加提出は基本的に急を要するものが多かったので迅速に対応し、DHLなどで送りました。ここまでは大まかな出願の流れです。
ビザ申請は学校から合格通知が来て、韓国の国立国際教育院から政府奨学生の招待状をもらったのちにビザの申請をしに領事館に行きました。政府が招待する奨学生という形態だったので、一般のD2のビザ申請者より必要な書類は少なかったです。例えば銀行口座の残高証明などは招待状により省略されました。ビザ申請完了後2週間後くらいにビザ(パスポート)を受け取りに行きました。その後、学生寮の申請など学期前に必要な申請について学校から案内が来たので、申請と学校側と進めました。
GKSの情報については流れなどを詳しく書かれている日本の方のブログを参考にしました。学校の選定に関しては韓国留学フェアに出向き、韓国全国の大学校のパンフレットを直接収集しました。
Q. 準備しておいてよかったこと、また準備すべきだったことなどはありますか。
準備してよかったことは、何よりも韓国語の勉強が一番だったと思います。出願から入学前までに韓国の学校と直接電話やメールでやり取りをしたので、特に正規入学をするには事務的なやり取りを行えるレベルの言語は必須だと思います。
Q. 留学中の住まいはどのように探しましたか。
学生寮だったので、学校からのお知らせを確認して学校に申請をしました。
Q. 語学学習はどのように行っていましたか。
語学学習はTOPIK6級取得前まではTOPIKの過去問を解いて、出てきた分からない単語をすべて書き出し、覚えました。取得後、留学に行く前までは短い新聞記事などをたまに読んでいました。
個人的に耳で聞いたことがよく頭に入るタイプだったので留学中は友達と話したり、先生方と話したりする中で自然と覚えていきました。特に大学院では学生同士でも敬語や一段と丁寧な表現を使っていたので会話を聞きながら覚えていきました。
大学院では教育関係だったこともあり、漢字がもとになった言葉を使うことが多かったので、「人=인(イン)」など漢字の読み方を覚えていくことで頭の中で覚えた漢字語を組み合わせながら高級単語にもついていけたように思います。
Q.留学(あっせん)サービスなどは利用しましたか。
利用していません。
Q. 留学にはどのくらい費用がかかりましたか。留学の資金調達はどのように行いましたか。
奨学金は情報収集は公式サイト(Stady in Korea)とGKS申請経験者によるブログを参考にしました。
奨学金から定着支援金として20万ウォン、最初の入国と最後の出国時の航空券代が支給されました。
留学中、月々は生活費と保険料を足して2年間毎月140万ウォンを韓国の口座でもらいました。
学生寮は各学期前に請求されるので4か月分の寮の学食代、家賃、光熱費、水道代すべてで200万ウォンほどを払っていました。長期休みに入ると学生寮をでなければならず、休み期間中限定で違う建物の寮に入ったり、ソウルに家を借りたりしたので、別途生活費がかかりました。
私は、地方の大学だったので、不自由なく暮らしても月々貯金できるほど余裕がありました。そのため、韓国では奨学金だけで十分生活ができました。
ただし、これは地方の学校であったのも大きなポイントだと思います。ソウル等の都市部だと留学生が多いので学生寮に入れず、自分で家を借りなければいけなかったり、物価自体が地方より高かったりするので個人差はあると思います。
留学前は私が留学生活で初めて実家を出て生活したということもあり、身の回りの日用品を一式かったので留学前には費用が多少かかりました。具体的な金額は記憶できていませんが、ひとりで暮らすために生活に必要なもの(キッチン周り・家具家電を除く)を買いそろえたので、そのくらい費用が掛かりました。
留学中の様子について
Q. 留学中の学校生活はどうでしたか。海外の学校だからこそ苦労することや、逆に学校生活での楽しみなどを教えてください。
海外の学校だからこそ苦労したことは留学初期の友人作りです。授業が始まる前までは本当に友達ができなくて絶望していました。授業に参加して教育関連の大学院生は現場に出て勉強しに帰ってくる人たちが多いので、年の離れた大人の方ばかりで初めは来るところを間違ったのかと思うほどでした。違う授業に行ったときにはじめて同い年の子に出会ってからそこから少しずつ友達が増えていきました。
日本の学校との違いは、学校で夜遅くまで勉強するために図書館の勉強スペースは24時間開放されており、実際に遅くまで勉強している人がかなり多いという面です。
韓国は他の外国と比べると学校の雰囲気は比較的日本と似ていると思います。
ただし、授業の予習復習は必須です。大学院では学術論文や理論の本を読み、一人が発表し、討論するのが授業の主な流れだったため、読み込むのはもちろん分からない単語や大事そうな単語をチェックしておくことで授業当日内容が耳に入りやすくなりました。
また、ただ読むだけではなく、自分の意見を持つこと、分からないところは正直に書き出しておくことも大事でした。
学校生活での楽しみはいろんな人に会うことでした。地方の学校だったため日本人の留学生が少なく、友達ができていくうちにどんどん会いたいと言ってくれる人が増えていきました。
韓国ではフットワークを軽くし、最大限いろんな人にあって話そうとしましたし、それが楽しみだったと思います。
Q. 学校外の生活はどうでしたか。寮などでの生活や休日の過ごし方、街の治安などについても教えてください。
休日は公州市市内で遊ぶことも多かったですし、ソウルをはじめ、いろんな都市に遊びにいきました。学校にはいろんな地域からきている人が多かったので、それぞれの地域に遊びに行き、友人に紹介してもらいました。
私の住んでいた公州市は古い都市なのでかえっていろんなところを巡ったり、開拓していったりしたことが楽しかったです。毎年行われる百済の都市に関するお祭りの期間には市全体を上げてお祭りムードなため、にぎやかでよく遊びに行っていました。
また、私はKPOPのファンなので、韓国にいるからこそコンサートや音楽番組をたくさん見に行きました。
公州市の治安はいいと思います。日本と変わりません。お店やカフェも日本より遅くまで営業しているので、何時に出ても気軽に遊ぶことができました。
Q. 留学中の生活で大変だったことを教えてください。また、それをどのように克服、対応しましたか。
留学で大変だったのは「外国人登録証」が発行される前までの期間です。韓国はマイナンバーのように住民登録番号で管理されており、外国人にも「外国人登録証」を通して番号が付与されます。
その番号が無ければ銀行のネットバンキングも、銀行のデビットカードも携帯番号も持つことができません。また、ショッピングサイトやバスのチケットサイトなど生活に関わるアプリ関係はすべて住民登録番号での認証ができなければ利用できません。
3月に入学すると外国人登録証の発行申請も殺到するので、なかなか発行してもらえず、外国人登録証を受け取れません。つまり、韓国に住んでいる人として登録されないと生活全般がすべてアナログになります。
韓国はなんでもデジタル化が進んでいるので、登録番号がないと自分ひとりでは決して生活できません。
そのため、私は同じ日本人の留学生と校内で外国人を担当する課を通してつなげてもらい、そこから現地の韓国の友達ともつながっていき、みんなの力を借りながらはじめは生活していました。日用品、消耗品の購入・高速バス等移動手段の決済等すべて代わりにやってもらいました。
一人で悩まず行動することが克服できる道だと思います。
Q. アルバイトやインターンなどの活動はしていましたか。
お金が発生することは奨学金の決まりで学校を通した活動しか許されなかったので行っていません。
留学後について
Q. 留学を経験してみて感じたこと、学んだことはありますか。留学前と比べて成長した面はありますか。
留学を経験して私は人に頼る方法を学んだと思います。留学前まではなんでも一人でうまくやらなきゃという気持ちが強い性格でした。しかし留学初期の頃は一人じゃどうしようもない環境に置かれ、自分の性格のせいで葛藤した時期もありました。
でも、今から学ぶために、今から成長するためにきているのだからわからないことは悪いことじゃないし、仕方ないと何もできない自分を認められるようになりました。その時から人に頼り始めたように思います。
人に頼ることはできない自分を認め、向き合っていく過程だと感じました。
人に頼って助けてもらった分、私が留学にきてから以降、交換留学や短期で訪問された日本人の方には私ができることは全力で協力しました。
学校での手続きから生活面のことまで自分が助けてもらった分、新しく来た人が今どんな状況に置かれているのかよく分かったので一緒に悩みながら積極的にサポートしました。
その過程こそが私を成長させたと思います。
Q. 留学後の進路について教えてください。
留学後は日本に戻り、留学前から留学準備をサポートしていただいた韓国の方の下で働いています。
日本での韓国語能力試験の業務に従事しながら、留学の経験を活かし、翻訳・通訳のお仕事を通して日韓交流にも携わっています。また、現地での生活経験を活かし、留学フェアへの参加や日常的な韓国文化に関わる講座の実施も予定しています。
Q. 最後にこれから留学をする方へのメッセージ・アドバイスをお願いします。
私は初めから留学に行くぞ!という気持ちでいたわけではなく、自分には無理だと、ましてや自分とは無関係な話だと考えていた人でした。でも、私にとって韓国関連では絶対的な存在であった韓国語の担当の先生から「君は留学にいってみな」というひと押しで留学を目指し始めました。
留学経験者になった今伝えたいことは、夢中になっている言語、文化、国があるならばぜひ現地で体験してみてください。分からないことばかりで怖いのは当たり前で、その分からないことを知りに行くために留学はするものです!
だからといって誰にでもできることではないとも思います。未知のことに挑戦するために努力できる人にこそできるものです。努力しようとしてするというよりは、いつの間に夢中になって調べていた、やっていたという感覚で大丈夫です。
留学には手続き段階から難しいことはつきものなので、粘り強く頑張った先に新しい道が開けてくると信じています!
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