留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
国ごとの違いを明確に知り、自分にあった留学先を見つけましょう。

各情報・データは更新時(2021年2月)における一般的な状況です。教育機関、地域、あるいは時期により異なる場合がありますので、最新・個別の情報については必ず各機関にご確認ください。このガイドではいくつかの教育機関を取り上げていますが、あくまでも一例示であり、特にそれらを推薦する趣旨ではありません。特殊文字や記号は省略しています。

学年度
・ 2学期制(秋学期開始)
・ 秋学期 9・10月~1月
・ 春学期 1・2月~6・7月
1. 大学 Universites:公立
公立大学が70校以上、公立高等美術大学が約50校、建築大学が20校以上あります。大学は、学士・修士・博士号を交付します。また大学の枠組みの中に職業学士課程などがあり、他の資格や免状を取得することができます。

在学期間
a 一般教育課程 Formation generale
  学士課程 Licence:3年(2年次と3年次に編入も可)
  修士課程 Master 1:2年/Master 2(2年次編入):1年
  博士課程 Doctorat:3年
b 職業教育課程 Formation professionelle
  大学短期技術教育免状 DUT(Diplome universitaire de technologie):2年
  職業学士課程 Licence professionnelle:3年
  職業修士課程 Master professionnel:2年
2. グランゼコール Grandes Ecoles:公立・私立
グランゼコールは、学士から修士までが一体になったフランス独自の教育機関です。その数は工学系200校以上、経営学系約150校、高等師範学校(Ecole Normale Superieure)4校、国立獣医学校(Ecole Nationale Veterinaire)4校などです。
※グランゼコールとは、バカロレア取得後2年間の準備クラス(classe prepa)を経て入学試験に合格した後の、学士課程3年目と修士課程2年間(計3年間)のことをいう。

在学期間:3~5年
3. 高等職業専門教育 Ecoles et instituts Specialises:公立・私立
高等学校に併設された機関が一般的です。高等技術課程(STS:Section de Technicien Superieur)では、高等技術者免状(BTS:Brevet de technician superieur)を取得することができます。美容師などとしてフランスで働くことを望む場合などに必要。

在学期間:2~5年

※ボローニャ・プロセスに対応したECTSは以下の通りです。
・Licence(学士):180ECTS(バカロレアあるいはそれと同等の資格+3年)
・Master(修士):120ECTS(Licenceあるいはそれと同等の資格+2年)
・Doctorat(博士):180ECTS(Masterあるいはそれと同等の資格+3年)

また次の専門学位は学士課程2年、3年に相当します。
・BTS (Brevet de technician superieur、高等技術者免状):120ECTS
・DUT (Diplome universitaire de technologie、大学短期技術教育免状):120ECTS
・Licence professionelle(職業学士):180ECTS

1.大学
・ 学士課程:日本の大学1年目に入学する資格を有していること
  (※日本の大学へ既に合格していることを示す書類、または既に入学していることを示す書類を求められます。)
・ 修士課程:日本の大学で学士号取得(成績優秀者は審査のうえ、2年次に編入)
・ 博士課程:日本の大学で修士号取得
 
2.グランゼコール
 ・機関や希望する入学年次によって異なる。
※なおグランゼコールformation d’ingenieurについては、準備コース1年目: 日本の大学1年目に入学する資格を有していること、正規課程2年目: 日本の大学で学士号を取得となっています。


 
3.高等職業専門教育
 ・教育機関により異なる

出願に際し、フランス語語学試験の合格証明書/成績証明書の提出が求められます。求められる水準は、一般に次のようになっています。

・ 学士課程: DELF B2以上、またはそれに相当するTCFの成績。
・ 修士課程: DALF C1以上、またはそれに相当するTCFの成績。

次のコースは、フランス語試験に限りません。

・ 博士課程: フランス語で書かれた研究計画書等で判断。多くは指導教員の承諾が必要。
・ MBA: 英語で講義が行われる場合、TOEFLやTOEICなど。

大学などの高等教育機関への留学には通常1年から1年半の準備期間をとることをお勧めしています。Campus Franceの出願締切日に注意してください。

国立大学の学士・修士課程のほとんどのプログラムへの出願手続きは、Campus Franceで行います。個人のアカウントを作成した上で、所定の費用を収め、ウェブサイト上で電子申請します。
申請書類は、フランス語か英語で用意します。日本の教育機関から発行された証明書をフランス語に訳出する場合は、フランス大使館指定の法定翻訳を利用すること。出願には、大きく分けて2つの区分があります。
  1. 予備登録申請枠(DAP:Demande d'admission prealable):
    医学系を含む、全ての国立大学の学士課程(Licenceプログラム)1年目および建築大学への登録志望者が該当します。
  2. 予備登録申請枠外(Hors-DAP):
    主に国立大学の学部2・3年および修士課程への登録志望者が該当します。

※他のプログラムは、BTSやCPGEを含めてParcoursupを通して、もしくは教育機関へ直接(特にグランゼコールの正規課程)の出願となりますので、教育機関のHPも必ず確認すること。

また別に高等技術者免状(BTS:Brevet de Technicien Superieur)取得コース、グランゼコール予備学級(CPGE:Classe Preparatoire aux Grandes Ecoles)の枠があります。締切日が違うので注意しましょう。

ビザの取得
学業目的で3か月以上滞在する場合、フランス大使館領事部で長期学生ビザを申請する必要があります。
※滞在期間が3か月未満の場合はビザ取得の必要はありませんが、入国後現地でのビザ申請はできません。

まずCampus France での留学手続きが完了し、その後で駐日フランス大使館のウェブサイトから申請の予約を入れ、予約日・予約時間に申請者本人が駐日フランス大使館に出向きます。郵送による申請はできません。

ビザ申請は入国予定日の3か月前から可能です。審査には通常少なくとも2週間かかりますが、書類の不備などで多めの時間を要することもあるので、渡仏の1か月前には申請することをお勧めします。
長期学生ビザ申請に必要な主な書類
・ 申請書類チェックリスト(ウェブサイトよりダウンロード)
・ 長期ビザ申請書1部
・ 証明写真1枚
・ パスポート(シェンゲン圏を離れる日、または申請するビザの有効期限から数えて3か月以上の有効期限があるものが必要)
・ ビザ申請料金
・ 日本国籍以外の場合、「在留カード」または「外国人登録証明書」
・ 教育機関の登録証明書(3か月以上)
・ 経済証明(銀行残高証明書、奨学金証明書など)
最新情報を必ず大使館のウェブサイトにて確認してください。

駐日フランス大使館>日本でフランスのビザを申請するFrance-visasのサイトの各ページへのリンク。

滞在の手続き
フランス入国後3か月以内に居住県管轄OFII(Office francais de l’immigration et de l’integration:フランス移民局)のサイトにて登録する必要があります。この手続きを行わないと、長期学生ビザに付帯した滞在許可書の効力が失効し、不法滞在とみなされる場合もあります。

※2019年2月18日より手続きが全てオンラインで行えるようになりました。

学生ビザの手続き例
・ 写真1枚の提出
・ 申請料金の支払い
・ 健康診断証明書(18歳未満のみ必要)

授業料
・公立の授業料は無料、年間登録料は一律
 学士課程: 184ユーロ/年
 修士課程: 256ユーロ/年
 博士課程: 391ユーロ/年

・欧州連合加盟国以外の国籍の学生の年間の学費:
 学士課程:2,770ユーロ/年
 修士課程:3,770ユーロ/年
 博士課程:380ユーロ/年

・工学系グランゼコール: 610ユーロ/年
 ※私立の商業系のグランゼコールは1,500~13,000ユーロ/年
生活費
・地方800ユーロ/月
・パリ1,000ユーロ/月
滞在先の種類
・大学寮
・民間寮
・アパート
・貸部屋

 

費用のレート計算は外国為替情報ページで確認してください。 ロイター外国為替レート>ユーロ

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。