留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
国ごとの違いを明確に知り、自分にあった留学先を見つけましょう。

このページは2024年に調査した内容を掲載しています。

オランダは学生の8人に1人が留学生という環境です。122,000人以上の留学生が留学先として選ぶ理由は、完全に英語で授業を行う講義の数が約2,000もあり、ヨーロッパ各国中で特に多いこと(オランダ人の95%が英語を話します)や、英語圏よりもリーズナブルな授業料と生活費が比較的安いことなどが挙げられます。英語による授業の充実は、オランダ教育の特徴になっています。
近年、オランダ語によるプログラムで学ぶ留学生の数も年々増える傾向にあります。
また、日本人留学生が支給対象となる奨学金が多数あります。

オランダの高等教育機関には、高等職業専門校である応用科学大学(HBO)と学術研究を中心とする研究大学(WO)の2つがあります。
応用科学大学は36校、これに対し研究大学は14校あります。これらの高等教育機関は政府から補助金を得ている公立の教育機関ですが、私立の高等教育機関も存在します。
公立と私立の違いは、政府からの補助金を受けているかどうかの違いだけでなく、私立では一人一人の生徒に対する指導が効果的に行われるとされています。
公立の大学には、ユニバーシティ・カレッジを設立している大学が9校あります。ユニバーシティ・カレッジは、米国のリベラル・アーツ・アンド・サイエンス・プログラムを基盤にした小規模で包括的な学習環境を提供しています。

芸術と科学の実践的応用に焦点を当てたプログラムを提供。
経済学、健康管理学、農学、教員教育、社会事業学、美術、工学といった実践指向が強いキャリア教育を提供しています。日本の大学で、特定の専門分野(工学、芸術、美術、医学、教育など)を履修する大学はhogescholen(ホーヘスホール)に分類されます。
学術研究を中心としたプログラムを提供。
一般的に経済学、法学、医学、言語文化学、自然科学、行政学、行動科学、社会科学、工学/テクノロジー学などの分野を学ぶことができます。なかには、農業と環境学に特化した大学や工業系の技術を学べる大学もあります。大学によっては、複数の学問にまたがって学ぶことが可能です。

(出典)オランダの教育制度図 オランダ高等教育国際協力機構(Nuffic) に日本語訳を追加

学士、修士、博士の学位があります。
応用科学大学(HBO)の学部は4年で、卒業後は、学部によりそれぞれ、文学士(BA)、経営学士(BBA)、教育学士(BEd)、理学士(BSc)、ソーシャルワーク学士(BSW)の学士号を取得できます。修士課程は1~2年で、修了後は、文学修士(MA)、経営学修士(MBA)、教育学修士(MEd)、理学修士(MSc)、ソーシャルワーク修士号(MSW)が取得できます。
研究大学(WO)の学部は3年で、卒業後は、文学士(BA)、理学士(BSc)、法学士(LLB)の取得ができ、修士課程は1~2年で、修了後は、文学修士号(MA)、理学修士号(MSc)、法学修士号(LLM)、経営学修士号(MBA)が取得できます。
 
博士号が取得できるのは研究大学において修士を修めた者となっており、4年の博士課程を修了後に博士号の取得ができます。

オランダの中央統計局の調べによると、応用科学大学、研究大学共に最も人気がある専攻分野は、法律・行政・貿易・経営管理学となっています。

研究大学の学士課程に入学するには、大学進学教育(VWO)の中等教育修了証が必要です。
応用科学大学の1年次を修了した学生も研究大学への入学資格があります。
 
応用科学大学の学士課程に入学するには、高等一般教育(HAVO)の中等教育修了証が最低条件となります。

日本の高校卒業資格は、オランダの高等一般教育(HAVO)の中等教育修了証と同様となります。研究大学に入学を希望する場合は、準備コースの履修を推奨されることがあります。
 
日本から留学の場合、最低でもTOEFL(paper based) で550以上、または (internet based)で213以上、IELTSで6以上の英語のレベルが要求されます。
オランダ語で授業を行うプログラムの場合は、オランダ語を修得していることが必須条件です。大学の中には、入学条件として留学生にオランダ語の試験を受けることを求める場合があります。また、大学にオランダ語能力を証明する書類として、オランダ語公式検定試験(CNaVT)やNT2の結果を提出することも可能です。
 
英語で授業が行われる学科の例では、アムステルダム大学のPPLE(Politics, Psychology, Law and Economics)と呼ばれる政治学、心理学、法学、経済学プログラムや、ライデン・ユニバーシティ・カレッジのグローバルチャレンジ:リベラルアーツ&サイエンス等のプログラムがあります。

EU/EEA加盟国以外の学生の学費
学士課程の平均授業料:9,000~20,000ユーロ
修士課程の平均授業料:12,000~30,000ユーロ
  • 奨学金情報を一覧で確認することができる。同ページにはHome > Dutch education > Find your study programme〔英語〕へのリンクもあり、自分が希望するプログラムで利用な可能な奨学金を検索することもできる。

学士課程の出願に関しては、Studielinkを使います。Studielinkはオランダの高等教育機関の公式登録・出願用ポータルです。
ほとんどの学科では、まずStudielinkツールから登録する必要があります。Studielinkでの登録が必要かどうかは、まず希望する教育機関に確認してください。一部の教育機関では、海外から出願する学生の登録には別の方法を提供しています。
出願の締め切りは、入学者数が限られている学科に関してはその年の1月15日、そのほかの学科に関しては5月1日となっています。

例:アムステルダム大学の場合
Studielinkのアカウントを作成し、出願料を支払います。その後、以下の書類をまとめた出願ファイルをStudielinkにアップロードします。
1. 中等教育および該当する場合は高等教育の卒業証明書及び成績証明書。
卒業証書をまだ取得出来ていない場合は、最新の正式な成績証明書、及び最終試験科目と最終(試験)成績の予測を確認できる学校からの正式な証明書を提出して下さい。
2. 英語能力テスト証明書(必要な場合)
3. 履歴書
その後、出願書類が完全に揃っている場合のみ入学事務局によって審査されます。その後メールにて入学許可の通知がメールにて届きます。

オランダでは、欧州経済地域以外からの留学生が、過去3年間オランダで学業、または研究に従事していた場合、「オリエンテーショ ンイヤー」と呼ばれる居住許可証を申請することが出来ます。この滞在許可証の1年間の有効期限内で、オランダで知的労働者として職を見つけたり、起業したりすることが出来ます。この滞在許可証を取得することにより、オランダの労働市場に参入することが出来ます。
オランダにはいくつかの県人会、同窓会、スポーツサークルがあります。
県人会:福島県、北海道、京都、福岡県、関西、九州
同窓会:慶應大学、学習院、上智大学、早稲田大学
スポーツ:ゴルフ、テニス、草野球

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。