留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
国ごとの違いを明確に知り、自分にあった留学先を見つけましょう。

このページは2025年に調査した内容を掲載しています。

ノルウェー教育品質保証機構NOKUTによると、ノルウェーの高等教育機関は以下の4つに分けられます。
  • 総合大学(Universities)
  • 単科大学(Specialised Universities)
  • 大学カレッジ/応用科学大学(University Colleges/Universities of Applied Sciences)
  • 認定学位プログラムを提供する大学カレッジ(University Colleges with accredited study programmes)

  • 学士号:3年
  • 修士号:2年(ただし、医学、法律、心理学などの専門職学位は通常6年制のプログラム)
  • 博士号:3~4年

(1)学士課程
学士課程はノルウェー語による授業が多いですが、英語で授業を行う学部もあります。ノルウェー高等教育・技能局(Norwegian Directorate for Higher Education and Skills)が、外国人志願者向けの一般的な高等教育入学資格(GSU)を出身国別で指定しています。2025年2月時点では、日本は英語能力要件が課されており、入学には日本の高校卒業資格に加えて大学1年次修了が必須となっています。必要となる英語能力の目安は以下の通りです:

  • TOEFL iBT / TOEFL iBT Home Edition:最低60点
  • IELTS:最低5.0点

英語による中等教育や大学教育の履修などが例外的に英語能力証明として代用が許可される場合もあるため、詳しい要件については志望校に問い合わせてみましょう。
 
ノルウェー語で学ぶ学部へ応募するには、大学入学サービス機関であるNUCAS(Norwegian Universities and Colleges Admission Service-Samordna opptak)を通して行う必要がありますが、このサービスは主にノルウェー在住者や滞在許可証を持っている人が対象です。英語で学ぶプログラムへ出願する場合は、NUCASを通す必要はなく、直接大学へ出願するので、留学生でも応募しやすいです。英語で学位が取得できるプログラムは、「Study in Norway」より検索できます。

(2)修士課程
学士号もしくは3年間以上の学士号と同等の資格を取得していること、そして志望する専攻を学んでいる期間が1年半以上含まれていることが条件となります。
 
受入条件の例①:Norwegian University of Science and Technology - Applied Computer Science(ノルウェー科学技術大学 応用コンピュータ科学)修士課程
情報科学の学士号または工学学位を取得していることや、最低でもノルウェーにおけるC判定の成績平均点で情報科学分野の単位を 80 単位以上を取得すること、さらに、数学と情報科学の知識を証明する書類が求められます。また、英語力の証明として、TOEFL iBT 90点以上、IELTSバンドスコア6.5以上などが必要です。
 
受入条件の例②:University of Oslo - Philosophy(オスロ大学 哲学)修士課程
学士号のほか、最低でもノルウェーにおけるC判定の成績平均点で哲学分野の単位を 80 単位以上を取得することや、英語力の証明として、TOEFL iBT 90点以上(リーディングが最低 19 点、リスニングが最低 20 点、スピーキングが最低 20 点、ライティングが最低 24 点)、IELTS(アカデミック)バンドスコア6.5以上などが必要です。選考は、同プログラムの必須科目における学業成績に基づいて行われ、非常に競争率が高く、最低成績要件を満たしていても合格が保証されるわけではないことに注意が必要です。

(3)博士課程
修士課程を修了していることが条件です。大学、専攻、出身国などによって条件が異なるので、詳細は直接志望校へ問い合わせましょう。

(4)人気コース
QS世界大学ランキングにおいて、ノルウェー国内で最上位の大学オスロ大学(University of Oslo)では、科学や医学、心理学、歯学、哲学、政治学、経済学などのコースが人気です。
他にもノルウェー科学技術大学(Norwegian University of Science and Technology)UiTノルウェー北極大学(Uit the Arctic University of Norway、旧トロムソ大学)ノルウェー生命科学大学(Norwegian University of Life Sciences)など、理系の教育機関が多数評価されています。

以前は一部の私立の高等教育機関や特別プログラムを除き、ノルウェーの高等教育機関の授業料は留学生も無料でした。しかし、2023年秋以降、EU、EEA加盟国、またはスイスの国民のみ、公立大学の授業料が無償となり、その他の国の人たちは授業料を払うことになりました。(無償の場合も基本的にSemester Feeは必要です)。
 
例えば、ノルウェー科学技術大学(Norwegian University of Science and Technology)大学院修士課程の年間授業料は、人文・社会科学、経済・経営学専攻の場合、170,500ノルウェークローネ、医学、歯学、獣医学専攻の場合、510,600ノルウェークローネで、これらに加えSemester Feeとしておよそ600~1,000ノルウェークローネの支払いが必要です。
 
【学費の例】※2025年入学の場合
大学 文系学部:ノード大学(Nord University)
  • 専攻:Film and TV production(映画・テレビ制作)
  • 学費:195,000ノルウェークローネ(年間)
 
大学 理系学部:インランドノルウェー大学(University of Inland Norway)
  • 専攻:The Game Technology and Simulation(ゲームテクノロジー・シミュレーション)
  • 学費:186,000ノルウェークローネ(年間)
 
大学院 文系学部:オスロ大学(University of Oslo)
  • 専攻:Education(教育)
  • 学費:198,000ノルウェークローネ(年間)
 
大学院 理系学部:ノルウェー科学技術大学(Norwegian University of Science and Technology)
  • 専攻:Natural science(自然科学)、Technology(テクノロジー)など
  • 学費:198,800ノルウェークローネ(年間)

(1)学士課程
英語で授業が行われるプログラムへの出願は、各大学へ必要書類を12月1日~3月15日までに直接提出するのが一般的です(秋学期入学の場合)。ただし、大学によっては「事前審査」の締め切り日を、これより早めに設定している場合もあるので確認が必要です。
 
一方、ノルウェー語で授業が行われる学士課程への出願は、ノルウェーの大学入学サービス機関であるNUCAS(Norwegian Universities and Colleges Admission Service-Samordna opptak)を通して4月15日までに出願するのが一般的です。※このサービスは主にノルウェー在住者や滞在許可証を持っている人が対象です。
NUCAS(Norwegian Universities and Colleges Admission Service-Samordna opptak)〔英語・ノルウェー語など〕
 
(2)修士課程
12月1日を提出締め切りとしている学校が多いですが、志望校のスケジュールを必ず確認するようにしましょう。
 
(3)博士課程
志望する研究室に直接問い合わせましょう。

入学のための要件や語学条件は、国によって異なりますが、日本からノルウェーの大学に正式に入学するには、日本の高校卒業資格および大学1年次を修了していることが条件となります。この条件を満たしていない場合は、ノルウェーのUpper Secondary Schoolにて所定の条件をクリアすることで許可される場合があるので志望校に問い合わせてみましょう。
 
また、ノルウェー語と英語において一定のスキルを証明する必要があります。語学力の証明には様々な選択肢が用意されていますが、例えば、ノルウェー語では、Kompetanse Norgeが運営するノルウェー語検定「Norskprøve」において、4つの技能すべてでB2を取得すること、英語ではTOEFL(Test of English as a Foreign Language)の場合、TOEFL iBT / TOEFL iBT Home Editionで最低60点の得点が必要とされます。
 
Kompetanse Norge公式サイト[ノルウェー語、英語]
TOEFL iBT公式サイト [日本語]

インターンシップを通じて実務経験を積むことで、就職に向けた強力なアピールポイントになるでしょう。また、海外の大学・大学院で学ぶ留学生・日英バイリンガル人材を対象とした「キャリアフォーラム」などの就活イベントに参加することで、企業とのネットワーク作りの機会を得ることができます。求人は、企業の公式サイトのほか、NAV(ノルウェー労働福祉局)の公式サイト(nav.no)で探すことが可能です。同サイトでは、職種・雇用形態・地域別に求人検索ができ、CVを登録すれば企業からのスカウトを受けることもできます。
 
NAV(ノルウェー労働福祉局)公式サイト:https://www.nav.no/en[ノルウェー語、英語]
 
また、ノルウェーでは英語を使用する企業も多いですが、英語だけではなく、ノルウェー語のスキルがあると就職に有利となるでしょう。ノルウェー語の能力を証明するためには、ノルウェー語検定「Norskprøve」を受験することが有効です。
 
Kompetanse Norge公式サイト:https://prove.hkdir.no/[ノルウェー語、英語]
交流会などのイベントは、以下のサイトで確認できます。
在ノルウェー日本国大使館[日本語、ノルウェー語]
日本ノルウェー協会[日本語、英語、ノルウェー語]
2023年度の留学生データによればノルウェーの大学に在籍する留学生を出身国別に見ると、最も多いのはドイツ出身の2,224人で、次いでフランスの1,304人、イタリアの838人、デンマークの764人が続きます。その他、オランダ(725人)、スペイン(718人)、イラン(692人)、中国(662人)、スウェーデン(634人)、パキスタン(585人)からの留学生も多いです。

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。