留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
国ごとの違いを明確に知り、自分にあった留学先を見つけましょう。

大学・大学院・短期大学・専門学校 奨学金留学

留学先国・地域:アメリカ
留学期間:2022年8月~2023年5月
学校名:バージニア大学ロースクール
専攻名:法律
留学形態:大学院への進学(修士号取得)日本の大学/大学院在学中の留学
交換留学/協定留学/派遣留学

Q. 留学をしようと思った動機を教えてください。

学部時代の進路選択の際に、人権分野の国際的な政策策定・規範形成に携わることを長期的な目標として考えるようになりました。上記の目標を実現するために、国際的な経験を通して、その経験自体を自分の強みとするとともに、視野を広げ、キャリアの具体的な指針を得たいと強く感じ、人生の早い段階で海外の大学院で学位を取得したいと考えるに至りました。そして、数ある選択肢の中から、日本のロースクールの交換留学制度を利用して、アメリカのロースクールで修士(法学)の学位を取得することを目標にしました。


Q. 留学先の国・地域、留学先校を選んだ理由を教えてください。

これまでシビル・ロー(大陸法)系の日本で法律を学んできたため、留学するならば、コモン・ロー(英米法)系の法域で法律を学びたいと考えていました。また、多様な人種で構成される社会で暮らし、アジア人としての自分のアイデンティティについて考えたいという想いもあり、アメリカを留学先に選びました。そして、興味ある法分野の授業が充実しており、また、自然に囲まれてのびのびと学びたいと考えたため、バージニア大学を留学先に選びました。


Q. 留学に対する家族の反応はどうでしたか?

反対されることもなければ、強く賛成されることもなかったと記憶しています。挑戦する意思と能力があるなら、挑戦してみたら?という感じでした。

Q. 留学の準備にはどのくらいの期間を要しましたか?留学を思い立ってから、実際に出発するまで、それぞれの準備段階にわけて教えてください。

2020年4月:日本のロースクール進学と交換留学制度を利用した留学を決意→2020年8月:日本のロースクールの入試→2021年1月:TOEFL対策開始→2021年9月:TOEFL目標点数取得→2021年10月:奨学金への応募・交換留学の校内選考→2022年1月:留学先大学への出願を含めた手続→2022年3月:奨学金受給決定→2022年5月:家探し→2022年6月:ビザ関係の手続→202年8月:出発


Q. 留学情報の収集はどのように行っていましたか?使用したウェブサイト、雑誌、イベント、SNS(YouTube、Twitter等)などがあれば、あわせて教えてください。

主に、これまで同じ日本のロースクールから交換留学制度を利用してご留学された先輩方や、留学先大学にご留学された先輩方にお話をお伺いし、留学情報の収集を行いました。また、授業や大学の特徴等に関しては、大学のホームページを活用しました。加えて、奨学金に関しては、インターネットを活用して情報を収集しました。


Q. 語学学習はどのように行っていましたか?

TOEFLの対策を中心に英語の学習を行いました。リーディング・リスニング・スピーキング・ライティングの各技能に関して、自分の弱点を分析し、どうしたら弱点を改善できるか対策を練り、学習することを心がけていました。特に、スピーキングに強い抵抗感を持っていたため、数ヶ月間オンライン英会話を通して、抵抗感を払拭することに力を入れました。


Q. 留学(斡旋)サービスなどは利用しましたか?

日本のロースクールの交換留学制度を利用した留学以外は検討していなかったため、留学サービスは利用しませんでした。


Q. 留学の資金調達はどのように行いましたか?利用した奨学金などがあれば、あわせて教えてください。

JASSOの海外留学支援制度(大学院学位取得型)による奨学金をいただいております。また、日本のロースクール在籍中の交換留学のため、JASSOの貸与型の奨学金も受給しています。


Q. 入学や学生登録の手続き、ビザの手続きなどはどのように行いましたか?特に苦労したことや気を付けた方がいいことなどがあれば教えてください。

これまでにご留学された先輩方にお伺いしたり、同じく留学する同期と確認したり、留学先大学からのメールを通したりして、必要な手続を把握し、細かい点に関しては、インターネットで情報を収集したり、質問したりして手続を進めました。日本のロースクールの勉強や課外活動と留学準備を両立することに苦戦し、ギリギリのスケジュールで手続を進めてしまい、出発直前までドタバタしていました。早めに必要な手続の全体像を把握し、余裕を持って段取りを立てて行動できたら心の余裕も生まれると当時の自分に言い聞かせたいです。

Q. 留学中の学校生活はどうですか(どうでしたか)?海外の学校だからこそ苦労することや、逆に学校生活での楽しみなどを教えてください。

全ての授業を英語で聞き、英語でノートを取り、英語で発言することにまだまだ苦戦しています。ただ、出発前に自分が予想していた以上に英語で学ぶことを楽しむことができています。留学先のロースクールでは、昼休みや放課後に、教授やゲストスピーカーの講演会が頻繁に開催され、興味分野はもちろん、それ以外の分野についても視野を広げることができ、非常に充実した学校生活を送ることができています。


Q. 学校外の生活はいかがですか(いかがでしたか)?寮などでの生活や休日の過ごし方に加えて、街の治安などについても教えてください。

大学構内にルームメイトと住んでいます。家族と離れて暮らすこともルームメイトと暮らすことも初めてで新鮮に感じています。休日は、ハイキングをしたり、ワイナリーに行ったり、自然を楽しむこともあれば、勉強やタスクに励んだり、家でのんびりしたりすることもあります。アメリカは銃社会であることから、出発前は治安に関して少し不安を感じておりましたが、ロースクールの周りはとても長閑で治安も良いです。


Q. アルバイトやインターンはしていますか(していましたか)? 

実際にビザの手続を開始するまで知らなかったのですが、アメリカのF1ビザ(一般的な学生ビザ)の1年目は、法律上、学外でのアルバイトやインターンをすることはできません。学内での活動については例外が認められており、現在、国際人権法の教授のリサーチ・アシスタントとして働く機会をいただいています。

Q. 留学を経験してみて感じたこと、学んだことはありますか?

留学を経験してみて身をもって感じたこと・学んだことで、今後の人生でも必ず覚えておきたいことは、「何事も試してみないとわらかないし、試すことへの恐れを感じて試さないことは勿体無い」ということです。例えば、出発前、英語で学生生活を送ることに非常に強い不安を抱いていました。不思議なことに、アメリカに着いてすぐに、出発前に感じていた英語への抵抗を全く感じなくなりました。実際に留学をしたからこそ得られた経験と感じています。


Q. 留学後の進路について教えてください。

日本のロースクールでの最後の1学期を終え、法務博士の学位を取得する予定です。その後、司法試験を受験し、法曹としてのキャリアを積む予定です。長期的には、目標とする、人権分野の国際的な政策策定・規範形成に携わりたいと考えています。


Q. 最後にこれから留学をする方へのメッセージ・アドバイスをお願いします。

実際に交換留学制度を利用した留学を本格的に視野に入れるまで、金銭面や語学能力面から留学を自分の選択肢として全く考えていませんでした。留学を本格的に考えるようになった際に、自分が尽くせる手段を全て尽くそうと考えるに至りました。今、少しでも留学が気になっている方は、諦めずに尽くせる手段を全て尽くして夢を叶えてください!

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。