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奨学金留学
体験レポート
留学先国・地域:アメリカ合衆国・テネシー州
留学期間:2020年8月~2024年5月
学校名:University of Tennessee
専攻名:Forensic Anthropology
留学形態:学士課程
奨学金:JASSO給付型「海外留学支援制度(学部学位取得型)」
留学の動機について
Q. 留学をしようと思った動機を教えてください。
将来自分がやりたいこと、学びたいことを調べた時に、日本ではあまりメジャーではないことを知りました。学部として提供している大学が国内にほとんどなかったので留学を視野に入れ始めました。
Q. 留学先の国・地域、留学先校を選んだ理由を教えてください。
留学の一番の目的が勉強だったので、進学先は専攻で決めました。大学が提供しているプログラムや専攻をいろいろ調べ、ここで学びたいと思ったところに願書を出しました。
Q. 留学に対する家族の反応はどうでしたか?
両親ともすんなり受け入れてくれて、自分がやりたいことなら、と応援してくれました。とても恵まれていたと思います。
留学の準備について
Q. 留学の準備にはどのくらいの期間を要しましたか?留学を思い立ってから、実際に出発するまで、それぞれの準備段階にわけて教えてください。
留学を思い立ったのが高校1年生ごろです。進路指導で志望先を書くときに大学について調べ始め、留学を視野に入れ始めました。専攻、学問を英語に翻訳して、その専攻がある大学を調べ進学希望先を決めました。
学校を決めたら、その学校のホームページに行き、International Student Admission とあるページを読んで情報を集めました。留学は国内の進学とタイムラインが違うので、そのタイムラインを知るためにも留学先のホームページが一番役に立ったと思います。
願書提出開始が9月とあったので、高校3年の9月に願書を出すことにしました。合格した後もビザ申請などの手続きがあることを知っていて、早めがいいと思ったからです。また、TOEFLのスコアが必要だと知り、TOEFLに向けての勉強も2年生のうちに始めることができました。TOEFLは3年生の春ごろに受けたと思います。
高校2年生の冬に奨学金について調べ始めました。学校の先生たちも私の進路希望が海外だったことを知っていらっしゃったので、いろいろと調べてくださいました。その中で、留学の奨学金の情報交換会が開かれることを教えてくださり、その情報会でJASSOの奨学金のことを知りました。奨学金の応募が秋ごろ締め切りだったので、そのための書類の準備を、願書の準備と同時に開始しました。準備期間の中で高校3年生の8,9,10月が一番忙しかったです。
合格の発表は12-1月ごろに来ました。そこからビザ申請を始めました。ビザ申請にもたくさんの書類が必要で、さらに自分のペースで進められるものではなく、待っている期間が長かったので、早めに始めてよかったです。健康診断を受けたり、入学に必要な予防接種を受けたり、ビザの面接の準備やパスポートの更新など、すべての準備が整ったのは留学する直前でした。
Q. 留学情報の収集はどのように行っていましたか?使用したウェブサイト、雑誌、イベント、SNS(YouTube、Twitter等)などがあれば、あわせて教えてください。
私は留学した大学のホームぺージで情報を集めました。そこからInternational Student Addmissionのページに飛ぶと、必要な書類、受けるテスト、受験のタイムラインなどの情報が載っています。大学によりそれぞれ入学基準が違うので、大学のホームページが一番役に立ちました。また、高校の先生方が留学に関するイベントなどを教えてくださったのでそれに参加して情報を集めていました。
Q. 留学中の住まいはどのように探しましたか?
私の大学は、1年目の生徒は寮に住まないといけない、というルールがありました。1年目はコロナで自宅からオンライン授業を受けることになったので、2年生の時に寮に入りました。そのあとは現地であった友達とアパートでルームシェアをしていました。住まいは友達といっしょに探しました。また、学校によって、学校周辺のアパートをまとめたウェブサイトがあるのでそこで探すのもいいと思います。Student Apartmentと検索をすると、家具付きのアパートが多く出てくるのでおすすめです。
Q. 留学の資金調達はどのように行いましたか?利用した奨学金などがあれば、あわせて教えてください。
奨学金の情報は高校生の時に行った留学情報交換のイベントで集めました。そこでJASSOのことを知り、学部学位取得型の奨学金のことも知りました。もらったパンフレットにJASSOのウェブサイトが載っていたので、応募の仕方などはそこで調べました。
学費は学校によっても異なりますが、Out-of-Stateと言って、州外からの学生と同じ分の金額でした。授業料だけで年間3万ドルくらいでした。住むところとして、私の寮は1学期3千ドルくらいでした。でも、水道費光熱費インターネット代込みだったので便利でした。アパートは、月に600~700ドルほどでしたが、今は値上がりしていてすごく高くなっています。場所にもよりますが。
留学中はキャンパス内でチューターや飲食のアルバイトをしていました。少しでしたが、生活費の足しにはなったと思います。
Q. 準備しておいてよかったこと、また準備しておいたほうがいいことなどはありますか。
留学先について寮に向かったのが夜だったのですが、寮にシーツや毛布、タオルなどがなく、現地調達しなければいけなくて焦りました。運よくお店もまだ開いていたので買うことができましたがそこまで準備していなかったのでびっくりしました。
後は、携帯のシムカードなど、現地でも空港でもできるからと言って後回しようとしていましたが、空港では時間がなかったので、日本で準備していってよかったです。現地でも日本でもできることであれば、日本で済ませていくことをおすすめします。
留学中の様子について
Q. 留学中の学校生活はどうでしたか?海外の学校だからこそ苦労することや、逆に学校生活での楽しみなどを教えてください。
学校生活はすごく楽しかったです。課題は大変でくじけそうなときもありましたが、卒業後に見返すととても充実していました。日本の学校との違いは、生徒が能動的に動かないといけないことです。研究室に入りたかったら自分で調べてメールを送り、運が良ければ面接がもらえます。何もかも競争率が高いのでやりたいことすべてできるとは限りませんが、何事も自分から働きかけないといけませんでした。オフィスアワーといって、教授が授業内容や課題に関する質問を受け付けてくれる時間を授業時間外に設けてくれます。質問するだけでなく、良い印象を残す機会なので行くことをおすすめします。
学校生活での楽しみは、キャンパスでたくさんある無料イベントです。大学のグッズやT-シャツ、食べ物がもらえるイベントがたくさんありました。また、寮は大学内にあるので、大学に住む楽しみもあります。夜遅くに友達とアイスを食べたり、映画を見たりしていました。友達と住んでいて楽しいことばかりですが、勉強と遊びのバランスはちゃんと取らないといけません。図書館でみんなで勉強する時間もとても好きでした。
Q. 留学中の生活で大変だったことを教えてください。また、それをどのように克服、対応しましたか?
生活面で大変だったことは車がなかったことです。とても車社会な街に留学したので、歩きで行けないところには自分一人ではほぼどこにも行けませんでした。でも、周りの友達がとてもやさしい人ばかりだったので助かりました。困ったことがあれば一人で抱え込まず、周りに助けを求めるといいと思います。案外すんなり助けてくれることが多いので。
他に大変だったことは、価値観の違いです。ルームシェアをしていたのですが、いくら友達といっても、育ってきた環境が違うので価値観の違いでぶつかり合うことがあります。洗濯機の使い方、台所のきれいさ、トイレの掃除など、自分にとって当たり前のことが他人にはそうでないことがあります。でも、自分の家でもあるし相手の家でもあるので、なにか気になることがあったらしっかりと話し合うようにしていました。お互いが納得いく解決策を話し合うことで、どちらも気持ちよく過ごせていたと思います。
Q. アルバイトやインターンはしていましたか?
キャンパス内でアルバイトをしていました。チューターのアルバイトは、日本人の先輩から「やってみたら」といわれて始めました。学内の情報をいろいろ教えてくださったので、日本人のコミュニティーがあれば参加した方がいいと思います。
留学後について
Q. 留学を経験してみて感じたこと、学んだことはありますか?
留学を通して、精神的に強くなったと思います。一人で留学して無事に卒業できたことが一種の自信につながっています。なにごとも何とかなる、というマインドセットが身につきました。 また、様々な地域の人とふれあい、たくさんの友達ができて、考え方がとても広がりました。
Q. 留学後の進路について教えてください。
OPTで研究職に1年間就いています。
Q. 最後にこれから留学をする方へのメッセージ・アドバイスをお願いします。
これから留学するにあたってわくわくドキドキと不安でいっぱいだと思います。すべて何とかなるので全力で楽しんで、と言いたいところですが、現実は楽しいことばかりではありません。楽しいことは多いですが、さみしくなる時もあるし、つらくなる時もあります。留学なんてしなければよかったと思うこともあるかもしれません。そう思っても大丈夫です。留学のあと最終的に残るのは、楽しかった思い出と他にはない経験だからです。大変だからこそ強く心豊かになれます。すべてを楽しまなくてもいいので、自分が行きたい道を進んでいってください。準備は入念に。
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