留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
国ごとの違いを明確に知り、自分にあった留学先を見つけましょう。

大学・大学院・短期大学・専門学校 奨学金留学

入学時の白衣授与式
留学先国・地域:アメリカ合衆国
留学先都市名:フィラデルフィア、ワシントンD.C.
学校名:ブリンマー大学、ジョージタウン大学
専攻名:生化学、分子生物学/生理学、生物物理学/医学
留学期間:2015年8月~2019年5月/2019年8月~2020年6月/2022年8月~
留学形態:学士課程・修士課程・博士課程
奨学金:JASSO給付型「海外留学支援制度(大学院学位取得型)」

医師である両親の研究留学に伴い2 歳から3 年間、米国ボストンで暮らしました。帰国後、両親の影響もあり医師の道を志すようになりました。日本にも優れた医学部がたくさんありますが、豊富な資金と多様で優秀な人材を備えた米国医学部に進み、世界最高峰の医学教育を受けたいと考えるようになりました。米国医学部は大学院博士課程であり、入学には北米の大学を優秀な成績で卒業することが求められます。高校卒業後まずは、幼い頃からの憧れである津田梅子先生が学ばれた米国フィラデルフィアのBryn Mawr 大学に留学しました。

ワシントンD.C.の桜並木
米国籍の無い学生に門戸を開く医学部は、トップレベルの大学に限られます。残念ながら私のBryn Mawr 大学卒業時のGPA やMCAT(医科大学入学試験)の点数では合格に届かなかったので、卒業後は医学部進学に特化した修士課程に進むことにしました。進学先を迷っていた3 月、ワシントンD.C. を訪れた際にボトマック河畔で咲き誇る日本の桜を見て、私も必ず米国で世界の人に役立つ日本人医師になると決意を新たにしました。その後、ワシントンD.C. のジョージタウン大学修士課程に進学し、同大学医学部に入学しました。

ジョージタウン大学医学部では多様な人種や背景を持つ学生が学び、女子学生の割合も日本と異なり半数を超えています。教授等の責任ある立場に就く女性も多く、多様なロールモデルと身近に触れ合いながら学ぶことができます。
倫理観、医学知識と技能を育むためのカリキュラムが1 年生から提供されると同時に、研究に携わる機会も数多く提供されています。また、ボランティア活動には大学全体が熱心に取り組んでおり、学生たちがさまざまな分野でボランティア活動に励み社会貢献することを支援するシステムがあります。在学中に2つの国家試験(STEP1, STEP2)合格が義務付けられており多忙な毎日ですが、全人的な医療を提供するために重要な学習コースやクラブ活動、研究や社会貢献にも取り組み充実した学生生活を送っています。

ジョージタウン大学
医学部入学後、乳がん及び子宮がんに関する基礎研究の機会を得て研究の面白さに目覚めています。国際的に活躍する研究医を目指して2 年生終了後、研究に没頭するため約1 年間のリサーチイヤーを取得して現在論文を作成中です。STEP1 にも無事合格してこの春からは3 年生に戻り、臨床実習を開始します。

COVID19 流行下の米国で、昨日まで元気にしていた人が亡くなる場面に遭遇し、困難な状況で必死に生きる人々とも出会いました。単身米国に渡った18 歳からの10 年間は、孤独に苛まれ自分の限界を感じる苦しい日々も多かったのですが、最近は、生きている喜びを噛み締めて今を生き切ろうと思えるようになりました。

米国籍の無い日本人の米国医学部入学は、大学時代から多くの人に不可能だと言われてきました。しかし私は、米国医科大学協会が毎年公表するデータを見て事実を確かめ、僅かな可能性に賭けて挑戦を続けました。前例の乏しいことに挑戦する時には「出来ると信じること」、それ以外に不可能を可能にする方法はないと思います。

読む読書と聞く読書
米国医学部に入学するには、言語能力の高いネイティブスピーカーと同等以上の速度で英語を読み、書き、話すことが求められます。大学留学後は毎日、ネイティブスピーカーの同級生よりも多くの英語書籍を「読む読書と聞く読書」でインプットして、膨大な量の英語レポートを書き、授業中は積極的に発言をして教員からのフィードバックを求め続けました。

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。