留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
国ごとの違いを明確に知り、自分にあった留学先を見つけましょう。

日本学生支援機構は平成22年度に「中国留学経験者の追跡調査」を実施しました。
これは、中国留学経験者の実態、留学情報収集の方法、留学後の進路について調査を行い、広く留学希望者の留学準備において、また、当機構および関係機関での情報提供業務において、参考となる日本語資料として利用することを目的としたものです。
【調査方法】 インターネット調査
 当機構インターネットにて回答者募集、日本および中国の大学、大使館、奨学金団体等の協力機関からの紹介を併用
【調査対象者】 過去10年以内に中国留学経験のある一般個人(調査当時留学中の者も含む)
【有効回答者数】 181件
【調査実施期間】 2011年2月28日~3月25日
【調査内容】 「留学の実態」「留学準備」「現地での生活」「留学後の状況」という調査項目について結果を集計

留学先での主な勉強内容・専攻分野(Q11)

●勉強内容は「語学」が7割強、次いで「漢語本科(外国人コース)」が約2割
 「専門分野」を学んだ者のうち、専攻分野は「漢語本科(中国語専攻、外国人学士号コース)」が多かった。
 「漢語本科生」が中国へ留学した理由として多く挙げたのは、「中国語が学びたいから」(9割弱)、「中国が好きだから」(4割弱)、「留学費用が安いから」(3割弱)である。一方、「将来の就職に有利だから」という理由は1割弱に留まった。
次に多かった専攻分野は「経済学」であったが、これらの回答者は中国へ留学した理由として、「中国語が学びたいから」(5割強)、「希望する分野の先進・専門的な国だから」(3割強)、「将来の就職に有利だから」(3割弱)、「在籍校の奨学金がもらえたから」(3割弱)を多く挙げた。また、取得資格別では、「特に取得していない」や「コースの修了証明書」といった学位取得以外が全体の5割、次いで中国人学生と共に授業を受ける「本科(学士号)」課程に在籍した者が約2割であった。

留学前に困ったこと・大変だったこと(Q19)

●留学前に大変だったことは「留学計画・進路の決定」や「学校情報収集」
上記以外に困ったこととして大学生が挙げたのは、「就職活動との兼ね合い」と「その他現地情報収集」であった。また、社会人留学生は「特にない」が最多で、次いで「語学習得」であった。

なお、「留学計画の決定」に関しては、留学時間は限られているので、帰国後の自分に備えるためにも、目的意識を持ち「なんとなく勉強しているような気になる」ことを避けるべきという声が回答者から多く挙がった。
また、実際の留学ではだらけてしまいがちになるため、気をつけてほしいという意見と、焦る必要はないのでマイペースにという意見の双方があった。
以上を参考に、バランスよく計画を設定していきたい。(詳しくは「中国留学経験者からのアドバイス」にまとめて掲載)

自分で中国留学の手続きを進められるのか(Q43)

●留学手続きを自ら行った者は全体の約5割強(55%)
あっせん業者を「利用していない」というのは自分で留学手続きを行っていたと解釈されるが、その内訳は、社会人留学生の7割強、また、在学中留学生の約半数があっせん業者を頼らなかったようである。
留学の種類別では、自ら手続きをした者は、「語学留学」で5割弱、「語学+専門」および「専門のみ」の留学生はそれぞれ約7割。
あっせん業者・代行会社のサービスを利用した者に関して、「学部生」がこれらのサービスを利用した割合が7割弱と最も高く、大多数は「語学のみ」の留学を「6ヶ月~1年未満」した者であった。
(詳しくは「中国留学経験者からのアドバイス」にまとめて掲載)

アンケート回答者の皆様にとくに多くいただいたタイプのコメントを紹介します。

留学前の不安

  • 不安もあるかも知れませんが、それ以上に得る物が大きいです。挫折しそうになる時もありますが、苦しみを乗り越えた時の達成感は言葉に出来ない喜びがあります。頑張ってください。でも無理は禁物です。健康あっての留学だと思います。
  • 留学する前は、不安などがあるかと思いますが、留学中に起こる全ての事象を、マイナスに受け止めない事が大事だと思います。何事も経験が大事なので、とりあえず経験する事です。
  • 中国には何でもあります。そんなに不安になることはないと思います。何が必要かと言えば、自分の意見をはっきり言える勇気だと思います。目に見える物よりも、しっかりした気持ちを持つことが重要だと思います。

目的意識は持った方がいい

  • 就活の時期に、中国語の強さを知ることになると思うので、それを念頭に、しっかりと自分の強みとしての語学を身につけられる留学にした方が良いと思います。僕の住んでいる県は地方都市ですが、それでも十分に中国語は強みとしてアピールでき、念願の就職希望先に入ることができました。また、中国は日本より物価が低い分、遊びがちになる人もいましたので、周りに流されず、やはり自分の目的をしっかりと持ち、自分を高め続けることが、帰国後の自分につながると思います。
  • 語学力の進捗も漢字をみて分かった気になってしまいがちですが、半年/一年の語学研修生レベルではそこそこ日常会話が交わせる程度で、ビジネスでは使えないと思います。留学生活だけで仕事で使うまでのレベルに持っていくには、相当な自身のモチベーション維持と経済力とのせめぎ合いになると思いました。
  • 留学して実感したのは「留学しただけでは語学は上達しない」ということです。楽観的な意識では失敗すると思います。
  • 留学は思っているよりもすぐに終わってしまいます。後悔のないように!

留学あっせん業者の利用について

  • 中国留学はビザや資金面から考えても難しくないので、あっせん業者を利用しなくても、十分手配が可能です。かえってそれくらいできないと、現地に行ってからが困ると思います。
  • 何事も日本のように丁寧に対応してはくれません。準備段階から文化の違いになれておくほうがよいと思います。
また、全文はこれから留学する方へのコメント(PDF)よりお読みいただけます。

 
注:「集計・分析結果」においては回答を多い順に並べかえて記載しておりますのでご注意ください。また、内容についてご不明な点がありましたら、下記連絡先までお問い合わせください。

留学生事業部 留学情報課
TEL 03-5520-6111  infosa●jasso.go.jp (●→@に変更)

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