生活情報
このページは2025年に調査した内容を掲載しています。
物価と生活費
シンガポールは、アジアの中でも特に物価が高い都市と言えます。日本と比べても生活費が約1.5倍~2倍ほどになりますが、学生の場合、寮に住むかどうかで相場感は変わってきます。キャンパス外の一般的な部屋は家賃の幅が大きいため、可能な限り家賃を低く抑えることが、生活費の節約につながります。
一例として、シンガポール国立大学(NUS)が想定する学部生の生活費/年(休暇期を除く)は以下の通りです。
キャンパス内の場合
・寮費:500~900シンガポールドル
・食費:300~500シンガポールドル
・交通費:100~200シンガポールドル
・個人支出:300~500シンガポールドル
→ 合計:1,200~2,100シンガポールドル
キャンパス外の場合
・家賃:650~1,800シンガポールドル
・食費:400~800シンガポールドル
・交通費:200~300シンガポールドル
・個人支出:300~500シンガポールドル
→合計:1,550~3,400シンガポールドル
その他の必須費用(学期ごと)
・学生サービス料:64.30シンガポールドル
・健康管理費:83.25シンガポールドル
住居
シンガポールの学生向け住居には、学内寮(On Campus)、学外寮(Student Hostel)、公共住宅(HDBフラット)、民間住宅(Private Housing)の4つの選択肢があります。
学内寮は大学が運営する学生寮でNUSやNTUなどの大学で提供されています。食事付きプランやエアコンの有無などさまざまなタイプがありますが、一般的に競争率が高くなります。月額は寮や部屋のタイプによって500~900シンガポールドル程度です。
学外寮は、民間によって運営される学生寮で、MDIS Residencesなどが有名です。こちらも部屋の大きさやタイプによって異なりますが、大体月額900~1,800シンガポールドルが目安となっています。
HDBは政府が運営する公共住宅で、比較的安価である点が特徴です。一般的に月額500~1,500シンガポールドル程度で、学生にとって手頃な選択肢となっていますが、自分で物件サイトで物件を探す必要があるので、やや難易度が高いかもしれません。
民間住宅は学生に限らずさまざまな人が利用するもので、コンドミニアムと呼ばれます。上記3つの選択肢の中では一番高価になりますが、セキュリティなどの設備が充実しています。一番安いもので月額1,000シンガポールドル程度のものもありますが、平均的には1,500シンガポールドルやそれ以上になります。
住居の探し方
食事
高価でない一般的なレストランでの外食は、平均14シンガポールドルと言われています。
2024年のビッグマック指数で比較すると日本が3.19 米ドル、シンガポールは4.97米ドルのため、日本の1.5倍以上程度の食費がかかると考えて良いでしょう。
日本食を購入できるお店はいくつもあり、簡単に入手できます。
医療保険、医療上の注意事項
外国人留学生は、大学が規定する例外の学生を除き、在籍大学の学生医療保険に加入する必要があります。各大学により医療保険の費用は異なります。保険が適用になるのは、大学内の医療機関ならびに大学指定医療機関に受診した場合のみで、保険が適用される医療処置内容には制限があります。
留学中の保険
治安上の特色・防犯対策
シンガポールは一般的に治安が良いとされていますが、観光客や旅行者を狙った置き引きやスリ、性犯罪などの犯罪は発生しています。特に市内のレストラン、ショッピングセンター、路上、空港などの人が多く集まる場所では注意が必要です。
犯罪から身を守るためには、貴重品の管理を徹底し、夜間の一人歩きを避け、常に周囲に注意を払うことが大切です。パスポートと現金は別々に保管し、財布は前ポケットに入れるなど、基本的な自己防衛を心がけましょう。また、見知らぬ人からの不審なメールや連絡には応答せず、インターネットを介した詐欺にも注意が必要です。万が一強盗に遭遇した場合は、身の安全を第一に考え、抵抗は避けるべきです。
アルバイト
規定の大学で修学をしており、有効の学生パスを持っている場合、週16時間までアルバイトをすることができます。ただし、大学の単位として認められるインターンシップの場合は、この時間制限は適用されません。規定の大学のリストは労働省のホームページに記載がありますので、アルバイトを始める前に確認してください。
知っておくべき現地の文化・風習
路上や電車内での飲食、ゴミのポイ捨て、つばを吐くこと、タバコの投げ捨て、落書き、ビラ貼り、トイレの水を流さないことなどが禁止されています。また夜間の公共の場所での飲酒も禁止されており、チューインガムの販売目的での持ち込みもできません。
日本では黙認されることが多いですが、シンガポールでは罰せられるので、注意が必要です。
シンガポールは車両優先意識が強く、横断歩道のない場所から道路を横断することは違法で罰金刑に処せられますので注意してください。横断歩道では歩行者優先とされますから、横断歩道を渡るようにしましょう。
言語的な特色
英語は公用語の一つになっており、家庭内でも英語の使用率が増えています。そのためほとんどの場所で英語が通じると言っていいでしょう。
お金の管理
オンラインで口座開設することが可能です。パスポートや学生パス、住所証明書などが必要ですので、開設前に準備しておきましょう。
シンガポールはキャッシュレス化が進んだ国で、クレジットカードやデビットカードをはじめ、QRコード決済が主流となっています。スーパーやレストランでは日本のクレジットカードも使用可能ですが、大学内のフードコートや近所の屋台などでは対応していないこともあるので注意しましょう。(現地在住者による情報)
主要銀行で口座を開くとNETSという機能がついたキャッシュカードが発行されます。NETSはシンガポールで広く利用されるキャッシュレス決済方法で、利用すると紐づいた口座から引き落としがされるようになっています。
両替は主要な銀行(DBS、UOB、OCBCなど)で行えますし、大学のキャンパス内にも主要銀行のATMが複数設置されていることが多いため、ATMを通じても可能です。送金に関しては銀行を通じて行えますが、手数料がかりますので注意してください。
お金の管理
通信事情
シンガポールはネット普及率が9割を超えており、公衆Wi-Fiも発達しているため、さまざまな場所で無料Wi-Fiが利用可能です。
インターネットの契約は学生寮に住んでいる場合は整備されており、利用料も含んだ家賃になっていると思われますが、個人で契約する場合は月々2,000円程度から利用可能となっています。
通信アイテム
交通
電車の路線網は島全体に行き届いており、最も速くて便利な移動手段とされています。電車が通っていないエリアにはバスが走っており、安全でエアコンも完備されています。NightRiderサービスというバスの夜間運行も行われているため、深夜の外出も安心です。
バスと電車(MRT/LRT)の料金は基本的に同じで、移動距離に応じて計算されます。例えば3.2km以内の移動であれば、バスでもMRTでも学生の場合は95セント、大人の場合は190セントです。交通系カードを使用した場合は学生が52セントで大人が119セントとなります。また、早朝の利用の場合はさらに割安になりますし、特急の利用時には割高になります。