留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
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このページは2025年に調査した内容を掲載しています。
スイスでは、義務教育が国ではなく26ある州(カントン)の管轄となっています。また、後期中等教育(普通高校と職業高校から成る)や高等教育(大学と上級専門学校から成る)でも、普通高校の所轄をしたり、国と共同で高等教育の所轄・資金提供・管理・監督を行ったりしているため、各州の教育に対する権限が非常に大きく教育制度が州ごとに異なっているのが、スイスの教育制度の最大の特徴です。その一方、国は職業高校や上級専門学校を所轄しています。

スイスの義務教育は、就学前教育(幼稚園、2年間)、初等教育(小学校相当、4~6年間)および前期中等教育(中学校相当、3~5年間)から成り、計11年とされており通常では15歳または16歳で卒業します。授業では、言語地域に応じてドイツ語、フランス語、イタリア語、またはロマンシュ語が用いられています。スイスでは伝統的に言語学習が重視されています。義務教育の期間中に、英語の他にスイスの第二公用語を学びます。
 
義務教育後の進路は大きく2つに分かれます。約30%強の生徒は大学進学を目指してギムナジウムなどの普通高校に、それ以外の生徒は卒業後の就職を念頭に職業高校に進学します。普通高校は4年制で、最終学年に大学入学資格(Maturitaet)を取得し、その成績に応じて大学に進学します。大学入学試験はありませんが、例外として医学部だけは受験が必要です。職業高校は3年制で、職業訓練校と研修先企業の両方で学びます。このシステムはデュアルシステムと呼ばれています。3年の課程を修めると中級専門学校修了資格(Berufsmaturitaet)を取得できます。これは、高等職業教育機関である上級専門学校(hoehere Fachschule(HF)、2~3年制)への入学要件となっています。さらに1年の課程を修めると、専門大学への入学資格(Fachmaturitaet)を取得できます。
 
高等教育機関は、総合大学・連邦工科大学などの高等教育推進調整法(HFKG)に準拠して運営される大学および応用科学大学や芸術大学などの専門大学(Fachhochschule)に大別されます。大学の場合、学士号を取得するには3年、修士号を取得するには1年半~2年かかります。博士号も取得可能です。専門大学の場合ですと、学士号の取得には3年、修士号の取得には最長で2年かかります。
上級専門学校では、直接的に仕事を学んだり、さらに専門的に学ぶための熟練した専門家教育への道を準備したりします。

※州が教育制度に大きな権限を持っているため、就学年齢は州によって異なる場合があります。

義務教育、前期・後期中等教育は8月から翌年6月までで、入学時期は8月です。
高等教育は8月から翌年7月までで、入学時期はやはり8月です。

スイスでも欧州単位互換制度(ECTS)が導入されており、学士号取得には180 ECTS、修士号取得には90 ECTSまたは120 ECTSが必要とされています。博士課程ではECTSは適用されていません。

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。