留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
国ごとの違いを明確に知り、自分にあった留学先を見つけましょう。

このページは2025年に調査した内容を掲載しています。

フィンランドの生活費はやや高く、フィンランド移民局は、留学生が1ヶ月に最低限必要な生活費(所得要件)を800ユーロと定めています。余裕をもって月900~1,000ユーロ程度は確保しておくとよいでしょう。留学が1年以上になる場合は、奨学金や助成金を受給する予定がない限り、在留許可を申請する際に自分の口座に9,600ユーロの資金があることを証明する必要があります。

フィンランド学生住宅協会(SOA)に加盟する団体や企業が提供している学生用住宅のフラットシェアの場合(アパートや一軒家を数人でシェアし、寝室は各自、キッチン、バス、トイレはフラットメイトと共有して生活)、家賃は月200~380ユーロです。一人暮らし・家族向けアパートはこれより家賃が高くなります。また、一般の不動産市場で物件を探す選択肢もあります。入学を許可された学校に問い合わせてみるとよいでしょう。

一般の飲食店での外食は高価なことが多いですが、学位取得を目的として在籍する大学生や交換留学生は、学生証の提示によって大学の学食に学割が適用されます。

(例)
UNICAFE(ヘルシンキ大学キャンパス内の学食)の場合
ランチ:学士・修士課程の学生2.95ユーロ(博士課程の学生5.55ユーロ、一般9.30ユーロ)
本日のスペシャル:学士・修士課程の学生5.15ユーロ(博士課程の学生7.70ユーロ、一般10.90ユーロ)
ビュッフェ:学士・修士課程の学生10.50ユーロ(博士課程の学生11.00ユーロ、一般13.00ユーロ)
など
 
首都圏を中心とした大きな都市では、日本・アジア食材店のほか、全国チェーンのスーパーでも日本の調味料、麺類、お菓子などの食材を扱う店舗が増えてきましたが、価格は日本の3~4倍します。地域によっては、食材が手に入りにくい場合もあります。

留学生は、在留許可を申請するときに、フィンランド滞在中の医療費をカバーする保険に加入していることを証明する必要があります。日本から留学する場合は事前に日本の海外旅行保険に加入し、病気になった時などはその保険を使用する必要があります。
必要な保険金額は、留学期間が2年未満の場合で最大120,000ユーロ、2年以上の場合は最大40,000ユーロで、免責金額が300ユーロを超えないものとします。また、留学期間が1年未満の場合はその全期間をカバーする保険に加入する必要があります。留学が1年以上になる場合は、滞在中に忘れずに保険を更新するようにしましょう。
なお、学士課程や修士課程の学位取得を目的とした留学の場合は、学生を対象とした医療機関のフィンランド学生保健サービス(Finnish Student Health Service)が利用できます。

統計上、フィンランドは世界で最も安全な国の一つとされていますが、近年、夜間などの街の中心部の公共の場で、深刻な暴力事件の発生率が上昇していることが発表されています。また、暗い夜道を歩く時などに車が歩行者を視認できるよう、外出時は反射板(リフレクター)を装着することが法律で定められています(罰則はなし)。

就学目的で在留許可を取得していれば、業種を問わず週平均30時間(月平均120時間、年合計1,560時間)まで有給で働くことができます(単位取得の一部となるディプロマワークやインターンシップは除く)。週平均労働時間は年末の時点で計算されるため、週によって労働時間が30時間を超えることも可能です。

自然を愛し、民主主義、平等と非差別、言論の自由、公平を重んじる価値観をもっています。他者や政府機関全般への信頼度が高く、直接的で率直な議論を重視する一方、個人のプライバシーやパーソナルスペースを尊重することも重んじられます。
他人の家を訪れるときはかならず前もって申し合わせ、訪問先では入口で靴を脱いて部屋に入るのが一般的です。また、人と会うときは約束の時間を守ることも大切です。

フィンランドの公用語はフィンランド語とスウェーデン語で、国民のうち約87%がフィンランド語、約5%がスウェーデン語を母語としています。スウェーデン語系の人々は南部、西部の沿岸部に多く、フィンランドの自治体はそれぞれ公的サービスで使用する言語を1言語(フィンランド語かスウェーデン語)または2言語に定めています。
また、EUの調査では、81%のフィンランド人が自分の母語以外に英語で会話や議論ができるとの結果が出ています。

まず、フィンランドで在留許可を申請する時に、学費や滞在に必要な資金が自分の口座にあることを証明する必要があります(前記【物価と生活】を参照のこと)。
銀行口座は、フィンランド国内で引き出しができるものであればどこの国の口座でも構いませんが、フィンランドでは現金を使用する場面が減ってきているため、クレジットカードやデビットカード(VISAかMasterCard。他のカードは加盟店が非常に少なく使えないことが多いので注意)が必要になるでしょう。大手スーパーなどでの日常的な買い物は現金払いができることがほとんどですが、一部の学食・レストランや医療機関などでは、カード決済しか受け付けていない場合もあります。
フィンランドで銀行口座を開設したい場合は、在留許可に基づき発行されるフィンランドの個人識別コード(henkilötunnus)のほか、滞在が1年以上の場合にフィンランドデジタル人口データサービス庁(DVV)で登録できる居住地自治体(kotikunta)の証明書が必要です。その上で銀行に予約を取り、留学先の入学証明書や在留許可などの必要書類を提出して申請します。必要書類や要件は銀行によって異なるため、詳しくは受入先の大学や銀行に確認してください。

フィンランドでは、すべての人が自宅や職場で基本的な通信サービスである電話と2Mbit/秒以上のブロードバンド接続を利用できる権利を持っています(ユニバ―ルサービス)。国内のすべての総合大学や応用科学大学には国際ローミングサービスの「eduroam」が導入されており、ユーザーはデバイスを問わず、世界中のアクセスポイントから無料でインターネットにアクセスできます。また、フィンランドのSIMカードは国内の複数の携帯通信会社が提供しており、月額20~30ユーロ程度のデータ無制限の学生向けプランがあります。
公衆Wi-Fiは多くの自治体で導入されており、公共図書館などの公共機関のほか、場所によっては駅でも使用できるのが普通です。また、全国を網羅する鉄道会社VRの長距離列車の車内ではWi-Fiが無料で利用できます。

公共交通機関は鉄道やバスを中心に全国でよく発達しており、平均的な通勤・通学時間は全国レベルで23分、首都圏の場合は29分です。バスが公道の90%以上をカバーしているほか、地域によっては、距離の短い移動に便利なシティバイクが整備されている場合や、自転車や徒歩で通学が可能な場合もあります。地域の公共交通機関の料金は都市により異なりますが、月額50~60ユーロ程度です。学生割引が受けられる地域もありますので、条件をよく確認するとよいでしょう。長距離の鉄道やバスも、会社や条件により学生割引が受けられる場合があります。

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。